グループ会社の法人税に影響を与える『グループ通算制度』とは?
2020年度の税制改正で導入が決定したグループ通算制度が、2022年4月1日からスタートしました。 当制度の導入により、既存制度と何がどう変わるのか、気になっている人も多いことでしょう。この制度は、グループ会社の法人税額を決定するうえで大きな影響を与えます。 本記事では、グループ通算制度の概要をはじめ、導入のポイントや導入時の注意点について解説します。
2020年度の税制改正で導入が決定したグループ通算制度が、2022年4月1日からスタートしました。 当制度の導入により、既存制度と何がどう変わるのか、気になっている人も多いことでしょう。この制度は、グループ会社の法人税額を決定するうえで大きな影響を与えます。 本記事では、グループ通算制度の概要をはじめ、導入のポイントや導入時の注意点について解説します。
個人事業主や法人が確定申告を行う際には、所得税や法人税の計算上いくつかの控除を受けることができます。 たとえば、所得税は課税所得金額に税率を掛けて算出しますが、このとき、算出した所得税額から直接控除するものを『税額控除』、課税所得金額の計算上、総所得金額から控除するものを『所得控除』といいます。 同じ額を控除するのであれば、税率を掛ける前の課税所得金額から控除するよりも税率を掛けた後に控除したほうが、節税の効果も高くなります。 個人と法人における主な税額控除等を紹介します。
法人税は、事業者が自ら税務署へ申告を行い、確定した税額を納付する仕組みがあります。 納税に関しては、法人税法により、事業年度終了日の翌日から2カ月以内に申告を行うように定められており、税金の納付期限も2カ月以内と決まっています。 この期間を過ぎると、加算税や延滞税などのペナルティが課される可能性があります。 しかし、申請をすれば、申告の期間を延長できる場合があります。 今回は、法人税にまつわる申告期限の延長について解説します。
事業に使用する建物や車両、設備などの固定資産は、時間が経つにつれ価値が減っていきます。そのため、取得した年だけに経費計上するのではなく、耐用年数と同等の年数をかけて費用化します。この会計処理を『減価償却』といい、減価償却の対象となる固定資産を『減価償却資産』と呼びます。青色申告法人である中小企業者等の場合、この減価償却資産のなかで30万円に満たない額で取得した減価償却資産は、『中小企業者等の少額減価償却資産の特例』により、取得した年度に損金として一括計上できます。特例の概要や期限、適用の範囲について説明します。
課税の繰り延べとは、特例措置等を活用して課税を将来に先延ばしにする行為のことです。 一時期、この課税の繰り延べを行うために、建築資材の足場を購入して別会社にリースする節税スキームが流行し、多くの一般企業が足場などを購入しました。しかし、2022年度の税制改正により、この節税スキームが使えなくなりました。 そこで今回は、これまで行われてきた節税スキームの仕組みと、税制改正による規制について解説します。
資金調達のために寄付型のクラウドファンディングを行った場合、支援者から受け取った支援金は『贈与』または『受贈益』として会計処理します。同じく、他社から資産を譲り受けた場合も受贈益として処理することになります。 受贈益は、基本的には無償や低額で譲り受けた資産や金銭を対象としており、会計上は売上や経費とは別の『特別利益』に区分されます。 ただし、子会社から親会社への譲渡は受贈益の対象外になるなど、例外もあります。 今回は、会計処理のなかでも間違いやすい受贈益について、説明します。
『オープンイノベーション促進税制』は、生産性の向上や新規事業の開拓などを図るために、出資企業とスタートアップ企業の協働を促進させる目的で2020年に創設されました。 オープンイノベーションの動きを加速させるため、2022年度の税制改正では対象の拡充を行ったうえで、期間の延長が行われています。 今回は、2022年度の税制改正のポイントや、税制の適用を受けるための要件、申請までのフローを紹介します。
2022年度の税制改正によって、事業承継時の贈与税・相続税負担を実質ゼロにする、『法人版事業承継税制』の適用に必要な計画の提出期限が、2022年度末から2023年度末に延長されることになりました。 コロナ禍で売上が減少したことにより、企業が事業承継を後ろ倒しにする背景があり、円滑な事業承継を実施するための延長といえます。今回は、法人版事業承継税制の概要と、延長による影響について説明します。
税務会計における交際費とは、取引先などに対する接待や贈答などを目的とした支出のことです。 税務上、交際費は原則として損金算入できないことになっていますが、期末の資本金の額または出資金の額が1億円以下の法人は、一部を損金として算入することが認められていました。 これを『交際費等の損金不算入制度』といい、成立当初は限定的な特例措置とされていましたが、複数回にわたり期限が延長されており、2022年度税制改正大綱にも2年間の延長が盛り込まれました。 課税負担を減らすことのできる交際費等の損金不算入制度について説明します。
会社を設立する際に発生する費用は、経費として計上することができます。 具体的には、設立準備から設立までの期間の支出は『創立費』、設立してから実際に事業をスタートさせるまでの期間の支出は『開業費』という勘定科目に入ります。 では、どのような費用が『創立費』と『開業費』に該当するのでしょうか。 会社を新しく設立した際の経費の取り扱いについて、説明します。