社会保険労務士法人長谷川社労士事務所

改正から間もなく1年。パートタイム労働法をいま一度学んでおこう

16.02.12
ビジネス【労働法】
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「アルバイトだから時給は低くても構わないよ。最低賃金は超えているから、うちはブラック企業じゃないよね」 

「雇用契約書? パートさんはいらないよ。そんなのなくても、誰も文句を言わないよ」 

パート、アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託といった非正規社員の割合は年々増えています。非正規雇用の割合は約4割で、そのうちパートさんの割合は約半分となっています。正規雇用と非正規雇用では賃金にも格差が生じているのが現状です。
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「同じ仕事をしているならば待遇も同じにするべき」という考え方のもと、パートタイム労働法が大幅に改正され、平成27年4月1日に施行されてから1年が経過しようとしています。

パートだから給料を低く抑えていても構わないというのは、認められなくなっています。給料だけでなく、教育訓練や福利厚生などのその他の待遇においても、公正さが求められています。 

そうはいっても、「正社員とパートさんで同じ待遇にするのはかえって不公平だ」という声も挙がってきそうです。「職務内容」と「人材活用の仕組みや運用」が同じかどうかで判断します。 

職務内容が同じで人材活用の仕組みや運用が同じ場合には、すべてにおいて差別的扱いは認められないということです。 

「職務内容」は同じですが、「人材活用の仕組みや運用」が異なる場合は、職務遂行に必要となる教育訓練や休憩室、更衣室といった福利厚生は同じにすべきですが、賃金については取り扱いが異なることも生じてくると思います。

「人材活用の仕組みや運用」がどれぐらい違うのかによりますが、退職手当や家族手当などは同じにはならない場合もありそうです。 

「職務内容」と「人材活用の仕組みや運用」が同じかどうかは、具体的には次のように判定をしていきます。 

「職務の内容」が同じかどうかについては、まずは職種を比較します。次に従事している業務のうち、中核的業務で比較します。最後に責任の程度を比較します。 

「人材活用の仕組みや運用」などが同じかどうかについては、まずは転勤の有無や範囲を比較します。次に、職務内容・配置の変更の有無や範囲を比較するという順序になります。


経営者なら知っておきたい労働法


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