社会保険労務士法人長谷川社労士事務所

忘れると怖い! 決算変更届

15.11.06
業種別【建設業】
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建設業の方は、建設業許可をお持ちの方が多いと思います。許可を持つと必要な手続があります。それが「決算変更届」。1年に1回、決算終了後4ヵ月以内に提出する義務のあるものです。

今回はこの届出について解説いたします。
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<出し忘れると、更新できない!>

飛び込みでのご相談で多いのが「許可を更新したいが、決算変更届を出していないと申請できないことが分かった。どうすれば良いか」というものです。

その通りで、年に1回の義務となっている決算変更届を5年分出していないと、官公庁は原則、更新申請を受理してくれません。

そのときは5年分さかのぼって提出する必要があります。5年間の資料が残っていなければ作成ができないので、提出ができないということになります。


<出し忘れて起こってしまう最悪のケース>

決算変更届を出し忘れて起こってしまう最悪のケースを考えてみましょう(可能性です)。

・許可を更新できない=許可が失効する
・業種追加できない(受理してもらえないことが多い)
・罰則を受ける(6ヵ月以下の懲役または100万円以下の罰金)
・建設業法の「許可を受けてから一年以内に営業を開始せず、または引き続いて一年以上営業を休止した場合」に該当してしまい、許可取り消し処分を受ける


<提出する書類>

・工事経歴書 
・直前3年の各事業年度における工事施工金額
・財務諸表(「決算書を建設業法で定められた決算書に書き換える」と思ってください)
・株主資本等変動計算書及び注記表
・事業税納税証明書 など

※都道府県知事・一般建設業許可・株式会社の場合を想定します。都道府県によって異なります。


<決算変更届をプラス思考で考えましょう>

義務というとおっくうになってしまいますので、プラス思考で考えましょう。

例えば、あなたの会社に工事を頼みたい人が、都道府県庁の書類閲覧室へ行ったとします(決算変更届は一般公開されています)。

「毎年の届出(決算変更届)」が提出されていないと分かったらどうでしょうか。工事を頼む際のマイナス要因になるでしょう。

営業的な側面からも、決算変更届を考え、忘れないよう提出しましょう。


建設業の経営安定講座 


[プロフィール] 
崎田 和伸(さきだ・かずのぶ) 
行政書士法人Asumia 代表社員、あすみあグループ代表。行政書士。1973年生まれ。広島県出身(在住)。コネなし・カネなし・経験なしという状況で2000年開業。前職がレンタルDVD店フリーターという珍しい経歴を持つ。現在、一人親方から完成工事高400億円の建設会社まで、幅広い顧客を持つ。建設業に関わる許認可分野において、中国地方5県トップクラスの実績を有している。 
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