社会保険労務士法人長谷川社労士事務所

組織力を強化する(2)…院内コミュニケーション

15.10.09
業種別【歯科医業】
dummy
BtoC事業(個人を顧客とする事業)の組織が縦割りになっていると、顧客の要請に柔軟に対応することができず、大きな欠点になると言われています。より迅速で幅広いサービスを求める現代の消費者を振り向かせるには、担当の壁を越えたスタッフ対応が求められているのです。 

とはいえ、縦割りの組織がすべて悪いかというと、そうとばかりは言えません。特に専門性の高いサービスを提供する場合は、組織内での業務分担が明確で、責任の所在がはっきりとしていることによって、質が高まり安定したレベルでのサービス提供が可能になる、という側面もあります。 

専門性が高いBtoC事業であるクリニックは、その両方の良さを身につけ、柔軟に使い分けていくことが必要となります。
dummy
<クリニックは全体で一つ> 
業務分担がはっきりしているといっても、それはあくまでクリニック内部での決まりごとであって、患者さんがそれに合わせてくれるわけではありません。患者さんにとっては、クリニック全体が一つの組織です。 

いくら各スタッフの専門的な能力が高かったとしても、情報が共有されていない、担当以外だと対応が不十分、スタッフがバラバラ、そんなクリニックでは患者さんの足が遠のくこととなってしまいます。 

柔軟性を高めて組織力を強化するには、スタッフ間で情報や意識を共有することが必要となります。情報の共有は日誌などで行いやすいのですが、意外と難しいのが意識を共有することです。最終的には、クリニックの理念や目標を共有するといったレベルにまで達することが望ましいのですが、急にそこまで進められるものではありません。 

まずは、院内コミュニケーションが図れる環境を作りましょう。そのためには、あまり大きな題材ではなく、誰かの責任を追及するような内容でもない、身近で具体的な題材で話し合いの機会を設けてみてはいかがでしょう。患者さんへのあいさつの仕方や呼びかけ方といった内容で十分です。待合室の椅子の配置でもいいかもしれません。小さなことから始めて、皆でコミュニケーションを図る習慣づけをしていくことが肝心です。


クリニック経営、次の一手 


[プロフィール] 
フォーユーメディカル株式会社 アットベネフィット事業部(大城正和・倉田竜典)
同事業部では、医療・介護従事者のための福利厚生サービス「@Benefit」として、歯科医院スタッフにも大企業社員並みの福利厚生をさらに医療・介護分野だけの特別プログラムをプラスして提供しています。 
@Benefit(アットベネフィット)
営業スタッフは、医療介護福祉事業に特化した採用・求人から教育・評価までをサポートする人材戦略コンサルタントとしても活躍中。


[記事提供] 

(運営:株式会社アックスコンサルティング)