社会保険労務士法人長谷川社労士事務所

時代のニーズにどう応える? ヘアカラーリストとヘアカラー専門店

21.11.01
業種別【美容業】
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昨今、『ヘアカラーリスト』というヘアカラーを専門とするスタッフを置くヘアサロンが多くなりました。
そのようななか、カットやパーマなどの施術は行わず、“ヘアカラーのみ”を行う『ヘアカラー専門店』も数多く誕生しています。
そこで今回は、ヘアカラーリストを育成する方法とヘアカラー専門店の特徴やメリット、出店方法などを紹介します。
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カラーのプロ、ヘアカラーリストとは

ヘアカラーには、さまざまな種類があります。
昔からある白髪染めやハイライト、最近若い世代に人気のインナーカラーやグラデーションを活かした外国人風カラーなど、カラーメニューは年々細分化しています。
そのような多彩なメニューに対応するため、ヘアカラーを専門に行なうヘアカラーリストを置くヘアサロンが増えています。

カラーリングは、カットほど高い技術を要しませんが、塗布方法やカラー薬剤の選別、作り方などによって、施術結果は大きく異なります。
美容室によっては、スタイリストになる前のアシスタントをカラーリストと呼び、カラーリング作業を任せているところもあるようですが、本来のカラーリストとは、お客の髪色や髪質、肌や瞳の色などを考慮してカラーを提案するプロフェッショナルのことです。
カラーリストがいることは、髪色を変えてイメージチェンジしたいといった、ヘアカラーを重視するお客にとって店選びの大きなポイントになります。

ヘアカラーのプロフェッショナルになるには、髪に対して施術を行うための美容師免許はもちろんのこと、イメージ通りの色に薬剤を調合する科学的な知識や技術が必要です。
もし、サロンスタッフとして働くスタッフに、ヘアカラーリストとしても活躍したいという希望がある場合は、ヘアカラーの専門知識を学べる美容専門学校や通信教育などで学ぶことを勧めてみてもよいでしょう。
店舗で実践しながら知識を得ることは、キャリアアップへの近道でもあります。

また、ヘアカラーの専門知識を持つ人は、一度現場を離れたことでキャリアにブランクができても、ヘアカラーリストとして復帰しやすいといえます。
サロンの集客のためだけでなく、スタッフの人生設計のためにも、取得して損のない知識といえるのではないでしょうか。


安くて早い! 主婦層に人気のヘアカラー専門店

さまざまなヘアカラーメニューに対応するヘアカラーリストが増えたとともに、通常のカットやパーマといった施術を行わず、髪を染めることに特化したサロン『ヘアカラー専門店』も多くなりました。
つまり、世の女性を中心に、髪色を変えてイメージチェンジや若返りをしたいと考える人が増えているということでもあります。

最近では、市販の白髪染めやカラー剤もクオリティが上がり、時間のない子育て中のママなど、自宅で自分で染める人も多くなっています。
しかし、ホームカラーはムラができたり、準備や後片付けが大変だったり、結局手間も時間もかかります。
一方、カラー専門店で行うカラーは、必要最低限の時間と比較的安い料金でムラなくキレイに染められるため、隙間時間で利用する主婦層が増えています

ヘアサロンで行うヘアカラーとは違い、ヘアカラー専門店で行う施術は、基本的にはあまり複雑ではないおしゃれ染めや白髪染めです。
一般的なヘアカラー専門店に求められるのは、“手軽さ”であり“安さ”だといえます。

また、ヘアカラー専門店にメリットを感じるのは、お客側だけではありません。
ヘアカラー専門店はカットやパーマ、ヘッドスパといった大掛かりな施術を行わないため勤務時間の調節もつけやすく、出産や育児などでブランクのある美容師や、子どものお迎えや介護などで長時間勤務ができない美容師にとって、働きやすい職場といえます。
人手不足になりがちな美容業界において、人材の確保がしやすいのはメリットといえるでしょう。


実際にヘアカラー専門店を出店するには

ヘアカラー専門店を出店するには、大きくわけて『個人出店型』と『フランチャイズ加盟店型』の2つがあります。

独立した店舗として、1からすべてを整えていく『個人出店型』は、店内のデザイン、スタッフの雇用と育成、料金設定など経営すべてにおいて自由に決めることができます
その反面、経営が軌道に乗らないときなど、さまざまな困難を自分一人で乗り越えなければいけないというリスクもあります。
フランチャイズ本部から店の看板や機材・商材などを安く仕入れることができ、対価を本部に支払う『フランチャイズ加盟店型』は、開業にかかる時間や費用を大幅にカットすることができます
親企業のサポートを得て開業するぶん、店のオリジナリティを出しにくいことや、売上の一部を徴収されるというリスクもあります。

すでにヘアサロンを経営しているオーナーであれば、経営のノウハウや機材の仕入れ先なども確保できるため、事業拡大の布石として新たなヘアカラー専門店を出店するのもよいかもしれません。

時代の流れとともに、ヘアカラー市場はますます広がっていくことが予想されます。
サロンにヘアカラーリストを置いたり、ヘアカラー専門店を開業したりするなど、事業に新たな専門分野を取り入れてみてはいかがでしょうか。


※本記事の記載内容は、2021年11月現在の法令・情報等に基づいています。