社会保険労務士法人長谷川社労士事務所

リピーターを増やすための付加サービスの提供と、その注意点

21.01.05
業種別【美容業】
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昨今、サロンではリピーターを増やすために、髪質のカウンセリングやマッサージなど、さまざまな取り組みやサービスが行われています。
カットやカラーなどの施術以外で提供するサービスは、そのサロンならではの付加価値となり、リピーターの増加につながるのです。
そこで今回は、リピーター率をあげるためのサービスと、その注意点について説明します。
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人気なのはリラックスしてもらうためのサービス

「髪型を変えたい」「カラーリングをしたい」と思った時、現在では多くの人がインターネットでサロンを検索します。
そして、多くのWeb情報のなかから、立地や金額、得意なヘアデザインやスタイリストの勤続年数など、さまざまな判断基準をクリアした店が選ばれます。
せっかく選ばれたのなら、次も来店してもらうために、施術に満足してもらうのはもちろんのこと、喜ばれる付加サービスを提供したいところです。

まず、サロンで提供されるサービスのなかで代表的なのが、『マッサージ』です。
パーマやカラーの施術は時間がかかるため、長時間座り続けるのはお客にとって楽ではありませんから、シャンプーの最中あるいは洗髪後のヘッドマッサージや、椅子に戻ってからの肩周りのマッサージなどは多くの人から喜ばれています

特に、マッサージ店などでも受けられることの少ないハンドマッサージは、女性客を中心に人気があります。
ハンドマッサージは、忙しいサロンスタッフでも、働きながら講座などで学ぶことも比較的しやすいため、スキルアップも可能です。 
ただし、客によってはマッサージを受けるのが苦手な人もいるため、マッサージを行う前には同意を得ることが大切です。
お客と相談しながら、サービスを提供しましょう。

そして、マッサージと同じように喜ばれるのが、『ドリンクサービス』です。
現在では新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、ドリンクサービスを自粛しているサロンも多いのですが、待ち時間に提供されるコーヒーやお茶、キャンディなどのお菓子はいつの時代も人気です。
ただし、美容室で提供される飲み物や軽食は、お客側に料金の支払いが発生すると保健所等への届け出が必要になるので、サービスとして提供しているという線を超えてはいけません

長い待ち時間による疲れを和らげ、サロンの滞在時間をリラックスして過ごしてもらうためのサービスは、“また次もこのサロンに来たい”と思ってもらうためには欠かせないサービスといえるでしょう。


サロンの特徴になるようなサービスを考える

施術以外のサービスは、どんなお客を呼び込みたいのかによって、その内容も異なります。

たとえば、プロの保育士が子どもの面倒を見てくれる『託児サービス』や、子どもがおもちゃで遊んだり、ビデオ鑑賞を楽しんだりしながらママの施術が終わるのを待っていられる『キッズスペースの完備』は、子育て世代のお客にとって通いやすいサロンという印象を与えます。

ただし、子どもたちがはしゃぐキッズスペース内では、スタッフの知らない間に無過失事故が起こりやすく、損害賠償が発生する可能性も考えられます。
託児サービスを導入したり、キッズルームを併設したりする場合は、『事故等の責任は一切負いません』などとして、利用者からの理解を得る必要があるでしょう。

また、『マンガや雑誌の完備』『映画やドラマの視聴』などは、仕事が休みの週末などを利用して来たお客にとって、貴重な時間を充実させることができたと感じてもらえるサービスです。
せっかくの休みを使うならこのサロンに行きたいと思ってもらうことで、働く人たちにリピートしてもらえる可能性が高くなります。

そのほか、『携帯やパソコンの充電サービス』『頭皮や髪の診断サービス』など、さまざまなヘアサロンがユニークな付加サービスを試行錯誤しています。

取り入れることで“サロンの特徴になる”ようなサービスを考え、適時サービスを更新・変更しながら、リピーターを増やしていきましょう。


※本記事の記載内容は、2021年1月現在の法令・情報等に基づいています。