社会保険労務士法人長谷川社労士事務所

女性目線の内視鏡検査で大切な3つのポイント

18.07.26
業種別【医業】
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厚生労働省が2017年に発表した『人口動態統計(確定数)の概況』によると、女性のがんでの死亡数で最も多いのは『大腸がん』でした。
大腸がんの早期発見・早期治療には、内視鏡検査が有効ですが、特に大腸内視鏡検査(大腸カメラ)となると、恥ずかしさから敬遠する女性も多いと思います。

そこで今回は、女性にも気軽に内視鏡検査を受けてもらうための、3つのポイントをご紹介します。
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女性目線で清潔感に気を配る

女性に大腸内視鏡検査を気軽に受けてもらうためには、“安心して任せられるか?”がポイントです。“安心感”でいえば、女性医師による検査は有効的ですが、全てのクリニックで女性医師が対応できるわけではありません。

そこで最初にご紹介するのは、どのクリニックでもすぐに取り入れられる“清掃”についてです。

女性は、男性以上に“清潔感”が気になるものです。待合室の棚がホコリまみれだったり、診察室にゴミが落ちていたりすると、それだけで行きたくなくなります。「こんな所、誰も気にしないだろう」という考えは禁物です。

以下のような、普段、気にもとめていない場所は特に気をつけましょう。

・大腸カメラ検査の前処置として、下剤を飲んでもらう部屋
・大腸の中を空っぽにするために、何度も入らなくてはいけないトイレ
・検査後に安静にしてもらう、リカバリースペース

“清潔感”をアピールする方法は、清掃だけではありません。
大阪市中央区の消化器内科クリニックでは、

・スタッフの身だしなみ
・待合いソファなどの調度品
・照明の雰囲気
・クリニック内のBGM

などで工夫を凝らして、“清潔なクリニック”をアピールしています。

女性医師が在籍していれば“気付く”こともあるかと思いますが、男性医師だと細かい気配りが難しいこともあります。
その場合には、女性スタッフにアドバイスしてもらうのも一つの手です。


大きなネックとなる検査の前処置
女性に快適に過ごしてもらうには?

次にご紹介するのは、クリニックの設備についてです。

大腸内視鏡検査では、大腸の中を空っぽにするために、前処置が必要です。
数リットルの下剤を飲んで、何度もトイレに行ってもらわなくてはいけません。しかし、「外来の患者さんが行き来する場所で、下剤を飲まなければいけない」「外来の患者さんと同じトイレを使わなければいけない」という状態では、検査を断念される方もいるかと思われます。

そこで、女性に快適に検査を受けてもらうために設置しておきたいのは、『専用トイレ付きの個室前処置室』です。
兵庫県尼崎市の内科医院では、個室前処置室の中に、

・リクライニングチェア
・テレビ
・サイドテーブル

などを用意して、快適に過ごせるように工夫をしています。

予算やクリニックの設計の都合上、個室の設置が難しいという場合は、パーテーションで仕切るなどして、“プライベート空間”を作りましょう。

女性にとって、大腸内視鏡検査の前処置は、受診の大きなネックとなります。
だからこそ、できるだけ快適に過ごせる工夫を凝らして、抵抗感を取り除くことが大切です。


検査着姿を見られずに済む“動線”の確保も重要

最後にご紹介するのは、患者さんのプライバシーについてです。

内視鏡検査時の検査着姿は、女性にとって無防備でもあり、ほかの患者さんにあまり見られたくない姿でもあります。

女性のプライバシーを守るためには、検査着姿を見られずに済む“動線”の確保が大切です。
動線を確保することで、女性も安心して検査が受けられるようになります。

この動線の確保には、効率よく検査が進められるというクリニック側のメリットもあります。


以上の3つのポイントを押さえて、女性が内視鏡検査を受けやすいクリニック作りを目指してみてはいかがでしょうか?



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