山内経営会計事務所

組織調査で組織を成長させるための4ステップ

20.10.07
チームビルディング
前回のメルマガで、
組織調査を導入しても上手くいかないワケについて紹介しました。

前回のメルマガはこちら

では、どうすれば、組織調査の導入により成果があがるのでしょうか?

今回は、
組織調査がによって組織を成長させる手順について
詳しくお伝えします。

*今回の内容は、
中原淳 著 「サーベイフィードバック入門」をベースに、
一部私の解釈を加えて書いています。
組織調査により現場が変わる4ステップ

1.共有ビジョンを作り、どんな組織調査を導入するか決める。

経営者層は、経営を良くするためにエンゲージメント・サーベイなどの組織調査の導入を決めます。

一方、現場の人材は、自分たちの働き方を含め、生活の質がより良くなるなら、
働き方を変えても良いと考えています。

このように、経営者層と現場の人材には、
働き方に関する意識や知識にギャップがあります。


サーベイを始めとするHRテックを導入するにあたり、
まずやらないといけないのは、このギャップを埋めることです。

会社の求める働き方と、現場の従業員が求める働き方。

これを出来る限り一致させたうえで、
その働き方を実現するために必要な組織調査の導入を決める必要があります。


2.組織調査の実施

共有ビジョンが出来たら、
そのビジョン実現の課題となるものが分かるような組織調査を行います。


組織調査を通じて、
普段は見つめていないチームや組織の課題を「見える化」します。


組織やチームの真の課題は、普段はなかなか顕在化しません。

組織調査を使って、組織の抱えている問題を明らかにし、
組織のメンバーは、
普段目を背けている職場の問題に対峙するのです。


組織調査を行う上で、以下の5つのポイントがあります。

①.組織にフィットした調査を選ぶ。

②.相手本位の立場で、データの質にこだわる。

③.回答を求めるときに、データの取得の目的を伝える

④.タイムリーに見える化する。

⑤.組織調査「慣れ」に注意する。

この5つのポイントに注意して、組織調査を行いましょう。


3.課題をチームで共有し、解決に向け対話をする。

組織調査をしただけでは、組織は変わりません。

調査を通じて分かった客観的事実(データ)を、
メンバー全員で共有し、
改善策は自分たちで考えなければなりません。


データを共有し、改善策を考えるミーティングを

『フィードバック・ミ-ティング』

と言います。


フィードバック・ミーティングは、

仕事上で関係があるメンバーを集めて行います。


フィ-ドバック・ミーティングを行ううえで大事なポイントは、

・メンバー全員が参加する。

・同じ目標を共有している。

・参加者が素直に話せるよう、ルールを設定する。

・データを見て感じたことを全員に話してもらう。

です。


データをみて感じることは、人によって様々です。

問題解決に向かう最初の一歩は、
メンバー同士の違いを認識したうえで、
チームとして解決すべき課題を共有することです。


チームとして解決すべき問題が共有できたら、

1人ひとりの違いを受け入れたうえで、
「その問題をどう解消するか?」

を話し合います。


人と人の解釈が違う事を分ったうえで、
その「違い」を乗り越えて、問題の解決を目指します。


人と人の解釈、意見は異なるので、
合意をするのは簡単ではありません。


そのとき大事なのが、
共有ビジョンです。


組織としてどうなりたいのか?


意見の一致がみられないときは、
共有ビジョンに立ち返って話し合いましょう。


4.アクションプランづくり

組織診断で組織の問題が分かったり、
その問題を解決した未来を話し合うだけでは組織は変わりません。

解決に向けて具体的な行動を示すとともに、
メンバー1人ひとりが何をするかまでの個別目標が必要です。


チームの全員が問題解決に向け、同じ船に乗っている感覚で、
1人ひとりが責任をもって取り組む状態を作り上げましょう。

そうしなければ、組織が変わるのは難しいのです。


個別のアクションプランを決めるうえで大切なのは、
「簡単」かつ「具体的」な行動目標を設定することです。


やることが具体的で、期限が決まっていないと人は動けません。

「毎週月曜日に、新規企画を1本提出する。」

というような、
簡単で具体的な目標を設定し、取り組みましょう。


ただし、いくら簡単で具体的な目標を設定しても、
定期的にフォローをしなければその目標はすぐに形骸化します。


リーダーは、アクションプランについて定期的にフォローすることが求められます。


組織診断は「定期健康診断」

組織診断は、組織の課題解決のために行います。

組織の課題を洗い出し、
メンバー全員でその解決のために行動していきます。


全員が課題解決に取り組むので、
その経験により個人個人の学習が行われ、
メンバー1人ひとりが成長します。


アクションプランが終わったころには、

・前の課題を解決したからこそ取り組める課題。

・成長したメンバーだからこそ解決できる新たな課題

といった新たな課題が生じています。


そういった理由から、
組織診断は、定期的に行ってこそより効果が高まります。

定期健康診断のように、
組織の現状を診断(見える化)し、
データから分かった改善点の改善を続けることで、
より健康的な組織へと変わってゆくのです。


中小企業の「業績を上げる力」を診断する組織診断を開発しました。

私たちは、組織が業績を上げるには、

「人材力」「組織力」「関係力」の3つの視点が必要であると考えてきました。


「人材力」「組織力」「関係力」の「3つの力」のうち、どこがボトルネックになっているかを見極め、
その点を改善することが業績を早く上げるためには重要です。


今回、中小企業の「3つの力」の現状を見える化する診断を開発しました。

組織で成果を上げるために必要な3つの力を可視化して、
課題を解決することを通じて業績を上げていく・・・。

そういったことに興味がある方は、
組織診断『ソコアゲ』についてもご一読ください。

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長文、最後までお読みいただいてありがとうございました。