山内経営会計事務所

しくじり税理士の自己紹介~資金繰りコンサル編

20.07.31
報告・連絡
時間はかかりましたが、なんとか税理士試験に合格し、
税理士としての仕事を始めた私。

仕事は暇だし、税理士業界の先行きへの不安もあり、
お酒とスノーボードに浸る日々・・・。


40歳くらいまでの人生の目標は、
「仕事はそこそこに、趣味を楽しむ人生を生きよう。」
でした。

人生の確固たるヴィジョン(目的・目標)が決まらず、
モヤモヤとした30代をすごしてきました。

ようやく、人生の目的が定まる。

40歳を目前にして、

「不惑も近いというのに、自分は迷ってばかりだ・・・」

「子供もいないので、動物としても種の繁栄に貢献できていない・・・」
(未だに独身なんですが・・(-_-;))

といったことを考えることが増えました。


仕事のなかでも、
経営者との信頼関係が出来てきたからか、
税のことよりも経営に関する相談が増えてきました。


しかし、当時の私には、
「人の問題」や「売上の減少」といった相談には応えることができず、
無力感を感じていました。


私の中で「経営者の役に立って中小企業の成長に貢献したい!」
という気持ちがだんだん大きくなってきました。

そして、「中小企業の成長支援を通じて経済社会の発展に貢献する」
という人生の目的が定まり、

「経営者の相談になんでも乗れる税理士になる」が目標となりました。


しかし、目標達成の方法が分からなかったので、
いろいろな勉強をしました。


それと同時に、今できることからちゃんと確立しようと考えました。


当時、私が唯一経営者の相談に答えることができたのが、資金繰りの話でした。

そして、あることをきっかけに、
私は「資金繰りの支援を通じて企業の成長発展に貢献していこう」
と決めたのでした。

きっかけは、お客様のリスケ

お客様のなかに、成長を続けている会社がありました。

賃貸していた事業所が手狭になったので、
借入をして事業所を取得したのですが、
金融機関の提案する金額を借りてしまったので、
返済計画が適切でなく、すぐに資金繰りに行き詰まってしまいました。


当時の私は、資金繰りにしっかりと関わっていなかったので、

「銀行と話し合って、返済計画のリスケジュールを行ってください。」

と提案するのみでした。


しかし、半年たってもリスケは一向に進展せず、
会社はどんどんピンチになっていきました。


そこで、金融機関とのリスケ交渉への同行を提案し、
メインバンクとの交渉に臨んだのでした。

そして、そこではじめて問題に気がついたのです。

銀行の意図は経営者には伝わらない。

今でこそ、人の脳の特性が分かるので、
「この話はこの人に伝わるか?」
がある程度想像できるのですが、

社長さんは
「お金や計画の話は難しい」タイプの方でした。


一方、銀行側の伝え方も、専門的な伝え方だったため、
銀行側の意図が経営者に全く伝わっていなかったのです!


社長さんからすると、外国人と会話しているようなものだったでしょう。


私は「お金や計画の話は簡単」なタイプであるため、
銀行側の意図を経営者にいちいち「通訳」しました。

そして、ようやくリスケのために何をすべきかが定まったのです。


その後、事業計画を作成し、
サブ銀行ともリスケの交渉をした結果、
1か月後にはリスケが実現したのでした。


この経験から、
借入は資金獲得から支援し、その後の返済計画も一緒になって考える。
場合によっては銀行にも同行する。

資金繰りコンサルティングを始めました。


その後、経営理念の策定ついても学び、
経営計画の策定・実行の支援も始めたのでした。


それなりに仕事もとれるようになってきたのですが、
経営計画策定・実行コンサルティングで
あるとき、大きなきな「しくじり」を経験するのでした・・・。

クライアント先で経験したしくじり

経営計画の策定・実行支援は、
基本的には経営者に対するコーチングによって支援しています。


経営計画策定・実行支援を始めてしばらくして、
目標を高く立て過ぎる社長さんからオファーをいただきました。


有難いことにほぼ同時に2件受注できてしまったのです。
(それが、しくじりの始まりだったのですが・・)


「目標が高すぎると感じるのですが・・。」
ということを、何度かフィードバックしたのですが、
社長さんは自信満々でした。


小規模な会社だったので、
もしかしたら社長の力で実現できるかもしれない・・。

そう思い、実行支援へと移行しました。


二人の社長さんが凄かったのは、
社長さん個人の実行力です。


毎月のコーチングで目標として定めたことをしっかりやったので、
売上などの数字もしっかり上がってきました。

売上が増えるので、どんどん忙しくなっていきます。


しかし、残念ながら社員を巻き込むことが出来なかったのです。

「僕がこんなに頑張っているのに、社員がついてきてくれない。
 もう疲れました・・。」

お二人ともそう言って、顧問契約の打ち切りを打診されました。


当時のことを思い返すと、今でも胸が痛みます。


私には組織を良くするノウハウはありませんでした。
目標が高すぎると思っても、それを下げることも出来ませんでした。


結果として経営者と社員の信頼関係は壊れてしまいました・・。


「高い経営目標を実現するためには、
 社員を巻き込み、社員が成長しないと実現不可能だ。」

「場合によっては、
 コンサルタントがスピードダウンさせることも必要だ。」


当たり前のことですが、このことに気づき、
私がチームビルディングを学ぶきっかけとなったのでした。


今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

次回は「チームビルディング挑戦編」です。