山内経営会計事務所

「思考のクセ」の違いを意識すれば、円滑なコミュニケーションが行えます。

20.06.28
働き方改革
dummy

何回言ってもなぜ伝わらないんだ!?

Aさんには上手く指示が伝わるのに、
Bさんには伝わらない・・・。

こんなことはありませんか?

部下とのコミュニケーションが上手くいかないのは、
お互いの「思考のクセの違い」を理解していないことに原因があるかもしれません。

今回は、お互いの思考の違いを意識して、
うまくコミュニケーションを取る方法についてお伝えします。
コミュニケーションは、
お互いの思考の違いを確認し合うために取っています。


人はお互いの思考の違いを確認することで、
相手の意図を知ったり、思考に共感し、
信頼関係を構築していきます。


お互いの思考が近ければ、「あうんの呼吸」も可能なのですが、
人はそれぞれ違います。

意図が上手く伝わらないのは何故?

なぜコミュニケーションは上手くいかないのでしょうか?


それは・・・。


自分を基準にしてコミュニケーションを取っているからです。

「こんなこと言わなくても分かるやん!」

「ふつう、そう捉えるよね!」


自分を基準に考えるから、
わざわざ伝える必要が無いと思ってしまう・・・。

これは、もはや反射なのです。


しかし、
わたしの「ふつう」とあなたの「ふつう」は違うのです。


だから、お互いが違うものだと思って、
コミュニケーションをとる必要があります。


しかし、違う事が分かっても、
「どう違うか?」
が分からなければコミュニケーションは改善しません。


対話を重ねれば、ある程度違いが分かる場合もありますし、
違いを理解する才能がある方も確かにいます。


しかし、日々の仕事に追われていると、
しっかりと違いを把握するのはなかなか難しいでしょう。
(だからみなさん悩んでいるのです)



私は、人と人の違いを理解するために、
効き脳という理論を使っています。

「効き脳」って何?

効き脳は、
ゼネラル・エレクトリック社のマネジメント教育の責任者であった、
ネッド・ハーマン氏によって開発されました。


今までに、全世界で200万人以上の診断が行われ、
世界的な大企業においても、
個々のスキルアップやキャリアプラン、
チームビルディングに広く活用されています。


人の思考パターンは、
4つに分けることができます。


効き脳診断によって、
それぞれの思考パターンの「強さ」が
数値で示されます。



最初にも述べたように、
コミュニケーションはお互いの思考の違いを確認することにより、
お互いの意図を知ったり、共感を得るために行います。



相手の効き脳が分かっていれば、
相手に伝わる伝え方をすれば良いのです。

また、お互いの効き脳が違うという前提に立てば、
受け手も、

「それって、こういう事ですか?」

と伝え手の意図を確認することができます。



それでは、効き脳のタイプごとに、
その対応を考えてみたいと思います。


Aタイプ「理論・理性脳」の人

このタイプの人は、頭の回転が速く、理屈っぽい人です。

因みに私もこのタイプ。
頑固で小難しいことを言っちゃうタイプです(笑)

Aタイプの人にしてはいけないことは・・・

  • 過度なおしゃべり
  • 個人的なフィーリングを押し付ける
  • 技術的に不正確なことを言う
  • 時間の使い方が非効率
  • 事実やデータ不足
  • 感情的なアプローチ
  • 非論理的なコメント

だから、このタイプの人には、結論から言うようにすると良いです。

「〜だと思います」みたいな言い方はNGです。

回りくどい言い方も避けて下さい。


Bタイプ「計画・堅実脳」の人

Bタイプの人は、段取りや順序通りであることを気にします。
日本人は、外国人に比べて相対的にBタイプの割合が多いとか・・。

Bタイプの人にしてはいけないことは・・・

  • 一度に多くのアイデアを出しすぎる
  • 現実性に欠ける
  • 不真面目なジョークが多い
  • とっぴな言葉を使う
  • 話の先が予測できない
  • 文章が完結しない
  • 明確な議題がない
  • 話題から話題へと話が飛ぶ

だから、このタイプの人には、一つ一つ順序立って話す必要があります。

話を端折ったりすると話が伝わりにくくなります。

曖昧な表現も避けなければなりません。

Cタイプ「感覚・友好脳」の人

このタイプの人は、人の気持ちや周りの空気を大切にします。
Cだけ強い人は「ほんわか」した雰囲気をもつ傾向にあります。

Cタイプの人にしてはいけないことは・・・

  • アイコンタクトがない
  • 味気ないまたは冷たく熱意のないやり取り
  • 個人的な共感の時間がない
  • 直接的すぎる、無神経な会話
  • データばかりで理屈のみ
  • 話を遮る、無視する
  • 認めたり褒めたりが少ない

だから、このタイプの人には、感謝や関心があることを示す必要があります。

理屈ばかりで感情に配慮しないと冷たいとか、怖いと言われてしまいます。

愚痴や不満などの感情も聞いてあげる必要があります。

Dタイプ「冒険・創造脳」の人

このタイプの人は、アイデアが豊富で話が次から次へと飛躍します。
話すときに「擬音語」が多い人は、もしかしたらDタイプかもしれません。

Dタイプの人にしてはいけないことは・・・

  • 新しいアプローチへの抵抗
  • 安全策または定石通り
  • コンセプトや比喩がない
  • 数字の羅列でビジュアルがない
  • 話が細かすぎる
  • ユーモアや面白さがない

だから、このタイプの人には、とにかく話したいように話させてあげることが大事です。

細かい指摘は後回しです。

できるとしたら、どうしたらよいのか?という視点で話を聞くことが大事です。

以上、4つのタイプについて考えてみました。

これを、全部、頭に入れる必要はありません。

おそらく、あなたが上手くいかないパターンは決まっているはずです。

自分が上手くいかないパターンを自覚して、
上手くいかなそうになったら、相手を非難するのではなく、
「違い」が引き起こしていることだと思うようにして下さい。

相手を非難する気持ちがなくなるだけで、
言い方も変わり、相手も変わります。

これが、「人と人の違い」を認める最初のステップです。
人と人の違いを認められるようになると、
コミュニケーションはとても楽になりますし、
生産性も上がります。

もし、あなたや組織の上手くいかないパターンをなんとかしたい。
と考えるのであれば、お声がけください。