山内経営会計事務所

「石丸構文」は、成果があがるコミュニケーションなのか?。

24.07.19
チームビルディング
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東京都知事選で2位になった石丸伸二氏が注目を集めています。

メディアでの発言が注目を集めているのですが、
私が注目している石丸発言は、

「前提がちがう」「ミラーリング」です。

コミュニケーションにおいては、重要なキーワードですが、
石丸氏は行政のトップとして成果をあげることができるのでしょうか?

組織で成果をあがるコミュニケーション「対話」

 

人と人は違うので、
そもそも前提が異なるのは当たり前です。

 

前提が異なるままで部下に仕事を任せると、

・出来上がったものがこちらの思っていたものと違う。

・期日までに仕事があがってこない。

・そもそも部下が動かない(動けない)

といったことが起こります。

 

この前提が異なる人々の意見を集約して、
成果をだすコミュニケーションが対話です。

 

相手の意見を聴くときに、
相手がなぜそう思うのかという考えや、その背景も理解しようとする一方で、

自分の意見を伝えるときも、
なぜそう思うのかという考えや背景を伝えるコミュニケーションです。

 

 

対話ができるチームでは、
いろいろな人の視点が合わさった行動ができるようになるので、
成果があがる確率があがります。

 

うまく対話を行うには3つのステップがあります。

対話は次の順番で行います。

①     評価をしない

②     共通の目的を持つ

③     相手の話を聴く

 

対話の3ステップ

 

①    評価をしない

 相手の話を聞いて、良い悪いの評価をしないということです。

 人と人は違うので、相手は相手の考えを述べているだけです。

 そこに良いも悪いもありません。

 そういったことが自覚できると、評価をせずに保留することができます。


 評価を保留できれば、相手の話も聴けるようになります。

②  共通の目的を持つ
 前提の異なる人々が集まって話しても、
 お互いの考えが違うので、話はまとまりません。

 異なるメンバー全員の意見を集約するには、
 組織に共通の目的が必要です。

 共通の目的があれば、
 出発地点が違っても、
 ゴールに向かっていくことができます。
 

③     相手の話を聴く

例え共通の目的を握っていても、
人と人は違うので、
実際にやることが異なります。

やることの方向性を合わせるためには、
一緒に話し合う必要があります。

一緒に話し合うと、
相手の考えが理解できて、共感できる部分が出てきます。

その共感できる部分をもとに、
相手(部下)に行動を決めてもらいます。

相手が自分で選択することで、
はじめて自分事で考えられるようになります。

自分事になることで、
決めたことを最後まで正しくやりきるようになり、
成果(業績)が上がります。

信頼関係を築くミラーリング

 

ミラーリングとは、
好意を持っている相手の表情や動作などを無意識に真似てしまう現象のことです。

お互いのコミュニケーションがうまく進んでいる時には、
ミラーリングが特に活発になることがわかっています。

 

ミラーリングは傾聴のスキルの一つです。

会話のなかで、
相手の動作や表情、会話のテンポや声の大きさなどを
さりげなく同調させて真似します。

コミュニケーションの場面でミラーリングを活用すると、
相手との間に親近感や信頼感が生まれ、心を通わせ合うことができます。

心が通っていると感じるから、
相手も本心を話してくれるようになり、
対話も深まるのです。


ミラーリングは、とっつきにくい初対面の相手や、
苦手な上司・部下とのコミュニケーションを改善するために使います。

最初は苦手な上司が、
いつの間にかそうでなくなっていたら、
もしかしてミラーリングの魔力にやられているかもしれませんね(笑)

 

石塚氏は、選挙後に、

「僕、常にコミュニケーションの基本として“ミラーリング”するんですよ。
善意に対しては善意で返すし、敵意に対しては敵意をちゃんと返す」

 

と言っています。

 

つまり、

相手の意見を敵意があると評価したら、

敵意をもってコミュニケーションを取ると言っています。

 

それでは、とても対話はできません。

 

選挙戦においては、

周りは全て味方ですので問題は起こりません。

 

しかし、
政治は意見の違う人々の集まりのなかで成果を出すお仕事です。

 

石丸氏のコミュニケーションでは、

意見の異なる人々の集団で成果をあげるのは難しいでしょう。

 

その証拠に

前職であった安芸高田市の市長選は

石丸市政について「市議会や市民との対話が少ない」と批判した
藤本氏が当選しました。

 

世間一般では評価された石丸市政は、

地元では成果をあげていないとみなされたのです。

 

石丸氏のコミュニケーションを反面教師にして、
組織で成果をあげる「対話」ができるチームを創っていきましょう。

対話ってどうやるの?
ここまで対話について説明してきましたが、
説明を聞くだけではできるようになりません。

実際に体験して学ぶから、
知識として使えるようになるのです。

近年では、多くの中小企業でも1on1が導入され、
対話の能力は大変求められています。

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