税理士の佐藤です・・・低成長・財政赤字の日本がなぜ円高に?
イギリスのEU離脱が決定した直後、円相場は大幅に上昇し、一時は100円を切るところまで上昇しました。
投資家の間で不安心理が広がると、日本の円が買われて円高になります。少子高齢化で成長力が低下し、消費税増税も先送りで財政破綻も懸念される日本の円が、何故世界的なマネーの「逃避先」になるのでしょうか?
日本経済はデフレに苦しみ、少子高齢化に伴う労働人口減少や巨額の財政赤字を抱え、経済成長率も0.2%とアメリカの2%に比べても大きな差があるにも関わらず、なぜ「安全」と思われるのか?
そもそも「国力と為替相場の関係は希薄」であると言うのが前提であるようです。もちろん通貨のは国力を反映するものではあるけれど、短期的な投資で左右される円相場とは、直接的な関係はないと言うのが前提です。
そして大きな理由が2つ。
まず日本は長い間デフレだから物に対して相対的に通貨の価値が高い(物価が安いのは物に対して相対的に通貨の価値が高いから)、故に購買力がある通貨を持つ方が得だから為替相場が上がりやすくなるということ。
次に、日本のように低成長の国は金利が低くなります。したがって通常なら低い金利の円を借りてきて、金利の高い通貨を買う取引が増えます。しかし、市場混乱時は不安になった投資家が、一気にその取引から手を引くため円を買い戻す動きが出ます。
更に、日本は世界最大規模の対外純資産を抱えており、経済ショックが加わると、海外にある資産を日本に引き上げる動きが出るであろうとの思惑が広がるので、「逃避先」になりやすいのです。
そもそも「国力と為替相場の関係は希薄」であると言うのが前提であるようです。もちろん通貨のは国力を反映するものではあるけれど、短期的な投資で左右される円相場とは、直接的な関係はないと言うのが前提です。
そして大きな理由が2つ。
まず日本は長い間デフレだから物に対して相対的に通貨の価値が高い(物価が安いのは物に対して相対的に通貨の価値が高いから)、故に購買力がある通貨を持つ方が得だから為替相場が上がりやすくなるということ。
次に、日本のように低成長の国は金利が低くなります。したがって通常なら低い金利の円を借りてきて、金利の高い通貨を買う取引が増えます。しかし、市場混乱時は不安になった投資家が、一気にその取引から手を引くため円を買い戻す動きが出ます。
更に、日本は世界最大規模の対外純資産を抱えており、経済ショックが加わると、海外にある資産を日本に引き上げる動きが出るであろうとの思惑が広がるので、「逃避先」になりやすいのです。
しかし、今後も円が「逃避先」になり続けるとは限りません。財政悪化などを背景に、日本でインフレが進む事態となれば、円は「逃避先」にはなりにくくなる可能性もあるのです。
株価の下落傾向が見え始めたところに円高局面を迎えて、「弱り目にたたり目」の日本経済が難局を迎えることが危惧されています。遠い昔、1ドル=360円と言う固定相場だったことを覚えている人も、今は少なくなったのではないでしょうか?