「最高のおもてなし」・・・柳です
先日、「最高のおもてなし」というテーマのセミナーに行ってきました。
日本橋高島屋でコンシェルジュとして勤務されている敷田正法さんという方の講演でした。
コンシェルジュ?何?パティシエの仲間?
そんな知識しかありませんでしたが、敷田さんの話の内容はとても興味深く、日々の生活・仕事にとても役に立つと思いましたので、ご紹介いたします。
コンシェルジュとは、ホテルやデパートなどで、お客様のご要望・相談にきめ細やかに対応する専門の人を言います。
時には、無理難題なお客様のご要望にも迅速・丁寧に対応していくため、「究極のパーソナルサービス」とも呼ばれるそうです。
そんなコンシェルジュの敷田さんがおっしゃる3つの「おもてなしの極意」とは…
其の1 ~まずは清潔感ある身だしなみと笑顔で、話しやすい雰囲気をつくりましょう~
まさしく、敷田さんの第一印象でした。お腹の前で手を組んで、物腰の柔らかそうな雰囲気と笑顔。
こちらも笑顔で話しかけたくなる、そんな温かい感じの方でした。
其の2 ~あらゆる問い合わせにNOと言わないお応えを探しましょう~
法に反しない限り、お客様のどんなご要望にも対応するのがコンシェルジュの努め。
「ありません」はお客様との会話を終わらせてしまう。
「できません」はお客様の期待を裏切ってしまう。
「しりません」はお客様の夢を壊してしまう。
とにかくお客様の気持ちに寄り添うこと。
お客様のお役に立ちたい、お客様に喜んでいただきたい、そういう気持ちがあればおのずと「できません」「しりません」とは言えないはず。
其の3 ~お客様の声に真摯に対応しましょう~
お客様の苦情・不満が、企業利益を生むことにつながる。
苦情・不満を言ったお客様に対して、丁寧・迅速に対応した場合、そのお客様の満足度は上がり、再び購入してくださる確率はグッと高くなるそうです。
その際、クッション言葉(あいにくですが、誠に残念ですが、お手数ですが、恐れいりますが)を使ってソフトに対応することが肝心とのこと。
一番ダメなのが、不平・不満を持ったお客様に気づかず、何の対応もしないこと。
そのお客様は二度とお店には来ないでしょう。
敷田さんの話しをきいていて驚いたことは、敷田さんの持っている情報の引き出しの多さでした。
冠婚葬祭の知識、地理・歴史、そして飲食店などのお店の情報。
日本橋高島屋に敷田さんが立っていると、一番よく聞かれることが「この辺においしいお店はありませんか」とのこと。
その問いに答えるために、敷田さんは500軒以上、食べ歩いたそうです。
値段・味のみならず、人気店ならばどの位並ぶのか?空いている時間は?など様々な問いに応えるために、自分の足で情報収集してきたそうです。
また、ただ単に応えるだけでなく、ちょっとした「気遣い」を心掛けているそうです。
よくライバル店の「三越さんはどこですか?」と聞かれることが多いそうですが、二通りの答えを用意しているそうです。
夏は日陰になって涼しい道を、冬は日向になって暖かい道をご案内するそうです。
さすがです。
「おもてなし」の語源は、表も裏もない心=おもてなし、だそうです。
そんな表も裏もないおもてなしの心で接することが大事なのですね。