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サービス提供事業には必須! 利用規約の重要性と注意点

23.06.13
ビジネス【企業法務】
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昨今、EC事業を展開する企業が増えてきています。
サービスの内容はさまざまあり、ネットショッピングのサイトを展開したり、そのほかWebサービスやアプリなどのデジタルコンテンツを提供したりするのは、いまや事業展開の基本ともいえるでしょう。
そのようななか、EC事業では対面での対応ができない分、サービス内容をわかりやすく表示する必要性が高まっています。
今回は、利用規約の必要性と設定する際の注意点について説明します。
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利用規約はなぜ必要?

利用規約とは、とあるサービスを提供する事業者が設定した、同サービスの利用者が守るべきルールのことをいいます。
法律上、事業者が利用規約を設定しなければならないという決まりはありません。
そのため、利用規約を掲載していないネットショッピングサイトなどがあっても、直ちに違法になることはありません。

もっとも、上記のとおり利用規約はサービスを提供する事業者と、サービスを受ける利用者との間で守られるべきルールであるため、一切ルールが設けられていないと、些細な行き違いがトラブルに発展したり、トラブルを解決することが困難になってしまったりします。
特に継続して利用されるサービスを展開する事業においては、サービスを提供する側のためにも、受ける側のためにも、一定のルールを設定しておくことが大切です。
また、利用規約があることで利用者は安心してサービスを受けることができるため、ひいては事業を促進することにもつながります。

そのため、EC事業をこれから展開する予定の企業においてはもちろん、すでに展開されている企業においても、利用規約を設定することをおすすめします。


利用規約を作成する際の注意点とは

それでは、利用規約はどのようにつくればよいのでしょうか。

利用規約の雛形は、インターネット上で無料のものがたくさん公表されています。
なかにはそういった雛形をつなぎ合わせてアレンジし、作成している企業もあるようです。

利用規約は、その企業が提供するサービスを具体的に精査・検討し、そのサービスに合った内容で設定しなければ意味がありません。
たとえば、そのサービスを利用するには会員登録が必要なのか否かでも、利用規約の構成は大きく異なり、商品を提供するのか役務を提供するのかでも、内容が違ってきます。

また、企業と利用者との間にルールが決められていたかどうかによって、万が一トラブルが起きた場合の対応方法なども変わってきます。
特にインターネットを利用したサービスの利用規約には、自社の提供するサービスについての詳細や運営方針と共に、サービスの利用登録の解除や支払いなど、トラブルにつながりそうなアクシデントを想定したうえでの自社の対応についても明記することが大切です。
サービス内での名誉棄損行為や著作権侵害行為といった禁止事項について、データの消失や第三者による不正アクセスによる損害について事業者が責任を負わないこと、もしくは賠償責任に上限があることなどを明確に規定しましょう。

利用規約の作成は、法律なども関係してくるため、専門家に依頼するのが一般的といえます。
しかし、なかには利用規約を設定することにコストをかけられない場合や、依頼先を選ぶことから始める時間的な余裕がないという場合もあるでしょう。
そのようなときは、ひとまず雛形を利用して利用規約を設定し、時間とコストが捻出できた時点で、一度専門家にアドバイスを求めてみるというのも一つの手です。

利用規約が必要な事業は、EC事業だけに限りません。
また、提供するサービスによって設定すべき内容が異なります。
事業者と利用者の関係を良好に保っていくためにも、正しい利用規約を設定しましょう。
もし、これまで自社の商品やサービスにおいて利用規約は不要だと感じていた場合でも、利用規約があったほうが有用だと感じることがあるかもしれません。
設定するとしたらどのようなルールが必要か、一度洗い出してみはいかがでしょうか。


※本記事の記載内容は、2023年6月現在の法令・情報等に基づいています。