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ずっと通いたくなる接客を! サロンスタッフ育成のコツ

23.02.27
業種別【美容業】
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競争の激しい美容サロンにとって、経営を安定させる柱となるのがリピーターの存在です。
リピーターを獲得するには、顧客の満足度を高めることが重要となります。
そのためには、スタッフ一人ひとりによる質の高いサービスの提供が不可欠です。
今回は、何度も来店してもらうために必要な、スタッフ育成のヒントについて紹介します。
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サロンスタッフの育成に力を入れるべき理由

全国の美容サロン数は、2021年度には26万4,223店舗と過去最高を記録するなど、増加傾向にあります。
一方で日本の総人口は2008年の1億2,808万人をピークに減少し続けており、美容サロンの競争は、年々激化しているといえるでしょう。
このような状況下で美容サロンが成長し続けるには、定期的に来店してくれる『リピーター』づくりが重要です。
一般的に、美容サロンへの90日間以内の再来店率は常連客が70%前後、新規客では30%前後といわれています。
新規客にいかにリピーターになってもらうかは、美容サロンの経営戦略にとって重要な課題といえるでしょう。

では、美容サロンがリピーターを獲得するうえで重要なことは何でしょうか。
それはスタッフのサービスクオリティです。
施術技術や接客を含めたスタッフのサービスの良し悪しが、そのサロンの評価に直結するといっても過言ではありません。
スタッフの育成は、サロンが成長し続けるうえで必要不可欠な要素なのです。


サロンスタッフに必要な力とスキルの洗い出し

スタッフの育成にはさまざまな手法があり、それぞれ詳細なポイントがあります。
すべてを紹介することはむずかしいので、今回は要点を絞っていくつか紹介しましょう。

育成を始める前に最初に行うべきは、スタッフに求めるスキルを洗い出すことです。
美容サロンスタッフに求められるスキルを整理すると、主に『接遇スキル』『施術スキル』『個別ニーズへの対応スキル』に分けることができます。
それぞれのスキルの具体的な内容について「何を身につけてもらいたいか」「できているスタッフはどのような力が身についているか」などの視点で書き出して整理してみましょう。

今いるスタッフの実務レベルを確認する必要もあるため手間がかかりますが、この作業をすることで、「何を教えるべきか」が明らかになります。「スタッフの育成がうまくいかない」と悩んでいるオーナーのなかには、意外と「教えるべきことがはっきりしていない」ケースが多いのかもしれません。育成とは、教えるべき項目を明らかにすることからスタートすると考えましょう。


育成の基本ステップとポイント

●育成計画を立てる
教えるべき項目の洗い出しをしたら、習得してほしいスキルをキャリア別に分けていきましょう。
新人スタッフ、3~5年目の中堅スタッフ、ベテランスタッフと分け、どのキャリアのスタッフに何を身につけてほしいかを整理します。
ベテランスタッフや中堅スタッフに身につけたもらいたいスキルには、後輩の育成や経営に関わることも入ってくるのが一般的です。
さらに、それらのスキルを身につけてもらうための計画を立て、年間を通じてどのようなプロセスで育成していくかを考えましょう。
接客や技術の育成のほかに、モチベーション向上策なども入れていくとよいでしょう。

●育成計画の共有とフィードバック
育成計画を立てたら、育成計画と目標を一人ひとりと共有しましょう。
可能であれば面談を設定し、じっくり話し合うのが望ましいといえます。
20代、30代の若手層は、成長が期待されていると示されることでモチベーションが大きく変わります。
個人の成長ビジョンを示すと同時に、その成長がどのように店の成長に紐づいているのかを示すことも大切です。
その際、スタッフ自身の意見にも耳をかたむけるようにしましょう。

計画の共有と同様に重要なのがフィードバックです。
特に新人に対しては週に1回など時間を決めて、定期的に面談の時間を確保することも有効です。
また、店長や育成担当者だけではなく、日々気軽に相談できる先輩(メンター)を決めておくといった方法もあります。

●自主性を育む環境づくり
オーナーや教育係から命じられた作業をこなすだけでは、一人ひとりの顧客に合った柔軟なサービスを提供することはむずかしいでしょう。
顧客の悩みや要望を聞き取り、臨機応変な気配りができるようになるため、スタッフみずから考える姿勢を尊重していく必要があります。

そのためには、スタッフが意見を言いやすい環境をオーナーやベテランスタッフがつくり出すことが大切です。
実際に意見を聞き、受け入れて実行することが、ベテランスタッフを含めた自主性を育むための施策となります。

「スタッフの自主性がない」と悩むオーナーのなかには、実はオーナー自身がスタッフの意見を聞かない、アイデアを取り入れないといった方が散見されます。
オーナーみずからが、ほかのスタッフへの対応を一度見直すことも重要です。

いずれの業界においても人材育成は大きな課題です。
人を育てる力を向上させ、サロンを活性化することが、リピーターの増加につながります。
必要に応じて専門家のアドバイスも受けながら、人材育成を進めてはいかがでしょうか。


※本記事の記載内容は、2023年3月現在の法令・情報等に基づいています。