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SaaS主流の時代に必要なコンテンツマーケティングとは

21.07.27
ビジネス【マーケティング】
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『SaaS』(サーズ)とは、Software as a Serviceの略で、クラウド上に作られたアプリケーションやソフトウェアを、インターネットを経由してユーザーが利用するサービス形態のことです。
将来的に、ソフトウェアビジネスはパッケージではなく、SaaSでの提供が主流になるといわれています。
SaaSを提供する“SaaS企業”の多くは、コンテンツマーケティングに力を入れています。
今回は、SaaSを扱っていない事業者にも参考になる、SaaS企業のマーケティング戦略について解説します。
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急成長を遂げているSaaS市場

SaaS市場は急成長を遂げており、巷では近い将来、従来のパッケージでの販売と市場が逆転するだろうという声も上がっています。

SaaS型サービスを取り扱う代表的な企業には、グーグル合同会社やアマゾンジャパン合同会社、日本マイクロソフト株式会社、ヤフー株式会社、アドビ株式会社などの大企業が名を連ねています。
現在では多くの人がGmailやYahoo!メール、Outlookなどのメールサービスを利用していますし、GoogleマップやYahoo!MAPを活用しています。
これまでにGoogleやYahoo!などのWeb検索機能を利用したことがない人は、ほぼいないといっても過言ではないでしょう。

また、エンジニアにはAWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azureなどが、デザイナーにはIllustratorやPhotoshopを含むAdobe Creative Cloudがよく使われています。
これらのサービスは全てSaaSです。


コンテンツマーケティングの具体例

では、コンテンツマーケティングとはどのようなものを指すのでしょうか。

コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを継続的に制作・発信しながら、ファンとして定着させるマーケティング手法のことです。
コンテンツ発信の場は、公式サイトやポータルサイト、オウンドメディアや、さらにはSNSやテレビCMまで、多種多様です。

大手のSaaS企業は、ほぼ100%がいくつものコンテンツを手掛けています。
SaaSを提供するスタートアップ企業や中小企業は、自社に最適なコンテンツを選んで注力していくほうがコストパフォーマンスの面から見ても得られるメリットは大きいといえます。

コンテンツは、問題解決型と自社製品のPR型に大きく分かれますが、バランスよく両方に力を入れていくことが大切です。
たとえば、アドビ株式会社では自社のHPでソフトウェアの使い方を目的別のチュートリアル動画にして配信しており、問題解決と自社製品のPRを同時に実施しています。
単純な使い方だけではなく、『インパクトのある企画書の作り方』や『目を引く文字デザインの作成方法』など、ユーザーの関心を引くテーマのコンテンツを数多く提供しています。

また、日本マイクロソフト株式会社も、WindowsやOfficeアプリの使いこなし術を記事にして公開しており、ユーザーにとって役立つ情報を提供しながら、自社の製品を二次的にPRしています。


SaaS企業がコンテンツマーケティングを行う理由

スタートアップ企業の参入も増え、急成長しているSaaS市場のなかで、成功しているSaaS企業の多くはコンテンツマーケティングに力を入れています。

提供企業が自社のSaaSを導入してもらうには、前提としてサービスの存在を知ってもらい、訴求していく必要があります。
見込み客は、現在抱えている課題を解決したい人たちで、ほとんどがその解決手段をネット上で検索します。
検索で見つけてもらうためのSEO対策はもちろんですが、課題解決の手法と自社のSaaSを結びつけるためにも、リードを呼び込むコンテンツが必要になってくるというわけです。

また、SaaS企業のコンテンツマーケティング戦略は、新規顧客に対するアプローチだけではありません。
SaaSは顧客との信頼関係を保つことで利益を生み出すビジネスです。
ユーザーにとって魅力のあるコンテンツを提供し、リピーターになってもらったり、長く使い続けてもらったりすることで、既存顧客のLTV(Life Time Value)の最大化が期待できます。
LTVとは、顧客生涯価値とも訳されるマーケティング用語で、一人の顧客から生涯に渡って企業が得られる利益のことを指します。
コンテンツマーケティングは、新規顧客への訴求に加え、既存顧客のLTVの最大化にも重要な役割を果たすのです。

SaaSが主流となる時代では、他社と差別化を図りながら、どれだけ有益なコンテンツを制作・発信できるかが重要といえるでしょう。


※本記事の記載内容は、2021年7月現在の法令・情報等に基づいています。