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フード8割が100円台! 驚きの安さと旨さで大繁盛する立ち飲み居酒屋

14.11.12
業種別【飲食業】
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税込110円~と破格の安さで種類豊富なつまみを提供し、口コミで話題を集める『晩杯屋(バンパイヤ)』。
2009年の武蔵小山1号店オープン以来、現在都内に5店舗を展開する。
大井町店は、安くて旨い「せんべろ」酒場として近隣のサラリーマンを中心に大繁盛している。
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繁盛飲食店のヒット商法最前線

■このお店が繁盛している理由!

1.フードの8割が100円台と破格の安さ
2.低価格の一方、鮮度、ボリューム、クオリティーにこだわる
3.築地で大量に仕入れた大衆魚を「今日のおすすめ」として積極的に売る

旬の刺身がなんと200円。煮込みやポテサラ、フライが130円。チュウハイも250円。
この破格と言える値段の安さに加え、鮮度・ボリューム共に申し分ない品揃えに、「店で買って帰るより安い」とリピーターが続出しているのが『晩杯屋』だ。
2009年に開店した武蔵小山店を皮切りに、大井町、大山など、現在都内に5店舗を展開している。

経営母体は(株)アクティブソース。代表の金子源氏は、飲食店経営という夢を実現するため、20代で公務員を退職。
(株)レインズインターナショナルに入社し、焼肉店の店長を数年間勤めた。
この時、同社における畜肉仕入れ力の強さを痛感した金子氏は「飲食に必要なのは“売る力”より“買う力”」という持論に思い至る。

金子氏はその後、卸売市場や水産会社にも勤務し、サプライヤーとしてのノウハウを体得。
「店の開店からこの5年間は、力のある仲買さんと、良好な取引関係を築くことにひたすら尽力してきました。こちらを信頼してもらうために、先方がその時売りたいものを売りたいだけ仕入れ続けてきたのです」と語る。
毎朝築地に趣き、漁の具合で一度に100ケース入ることもあるという旬の大衆魚を、自社物流で各店に配布。
店頭で刺身や焼き物などに加工し、「今日のおすすめ」として積極的に叩き売る。
店舗が増えた現在ではスケールメリットも大きくなり、大量に回してもらったその日の上モノを、市場内の自社冷凍庫にストックするなどして限りなくロスを抑えている。

同店のフード原価率は、マグロなどの高原価目玉商品も全てならすと35%で推移する。
調理オペレーションやお客の回転率などを緻密に管理し、人件費は25%。
実に堅調な商売だ。

今年9月17日にオープンした中目黒店は初日から行列を作り、想定を上回る売上を達成。
金子氏は、気軽で、安くて旨いこの業態のニーズに、いま確かな手応えを感じているという。
今後は、社内のインフラ整備に努め、FLコストのさらなる改善を目標にする。
また、年内の6店舗達成と、ゆくゆくは都内30店舗の展開を目指している。


【記事提供元】
近代食堂 2014年11月号(旭屋出版)