このドレスは何色ですか?・・・新井です。
数年前に英国人の女性がブログにアップしたこの画像が話題になっていました。「青と黒」、「白と金」に見える人、2パターンに分かれます。もしくはどちらにも見えるという人もいます。
このドレスを作ったファッションブランドによるとドレスの色は「青と黒」が正しい色です。人によって見える色が変わるドレスではありません。(あったら面白いかも…!)
この色の見え方の違いには人間の知覚のメカニズムが関係しています。
「色の恒常性」といい、人がものを見る際、無意識に光の影響を補正して色を見ようとする視覚の働きのことです。夕焼けのようなオレンジ色の光や蛍光灯のような青白い光が当たっていても、人はその光に影響されずにバナナは黄に、リンゴは赤に、ピーマンは緑に見えます。
「白と金」に見えて、間違えたと思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、これは間違いではなく、必要な能力だったという説があります。何千年も遡って考えれば、この「色の恒常性」が働くことで、夕焼けの光や薄暗い明りの中でも肉の色や果実の色が判断でき、狩りを行うことができたという説です。この錯視は人間にとって必要不可欠な特殊能力だったかもしれません。