皆さんこんにちは税理士の佐藤です。・・・国の借金1000兆円突破
税理士の佐藤です。
11月5日の日経新聞の5面に小さな記事で、
「国の借金1000兆円突破」という記事が出ていました。
国債その他を合計した日本国の借金の2011年度末の残高が
「1024兆1047億円」
に達する見込みで、
国民一人当たり約802万円の借金を負う計算になるとか・・・。
ご存じのように、日本の国家予算は約90兆円です。
それに対し年間の税収は約40兆円で、残りは国債で賄われています。
国の借金1000兆円とは、サラリーマンで例えてみればご主人の年収が400万円なのに奥さんが年間900万円の生活をして、毎年500万円づつの借金を20年も続けてしまうようなものです。
さて、この1000兆円という日本国の借金を一体誰が負担してくれているのか?
日本の場合はほとんどが日本国民ということになります。
それが一人802万円という計算になるそうですが、私は国債なんか持っていないと言われる方も多いかと思いますが、ほとんどの方は銀行預金をしているはず。
そのお金で銀行が国債を買っています。
本来なら銀行は預かった預金を企業に貸し付けて利ざやを稼ぐのが商売のはずですが、その貸付金の約1割が不良債権予備軍(10月10日日経新聞)とのこと、企業に貸すと危ないので金利1%の国債を買って利ざやを稼いでいます。
では、日本人の金融資産はどれくらいあるかというと約1,400兆円あると言われています。
そろそろ国債を引き受ける限度が近付いています。
あと2,3年も放置すれば日本もギリシャと同じ状態になることは間違いないでしょう。
ところで、日本の国債の金利は1%程度、ギリシャやイタリアの国債の金利は6%程度です。
何故ギリシャの金利は日本の6倍も高いのか?
それは安い金利では誰も買ってくれないからです。
日本の金利が安いのはまだそれだけ信用があるからという事ですが、もしこのまま国の借金が増え続けると当然信用は落ち、国債の金利も上昇し始めます。
仮にギリシャのように6%になったとすると、1000兆円に対する利息は年間60兆円となり国の税収の40兆円を上回ります。
まさにサラ金地獄のような状態です。
しかし、そんな状態の日本国にも関わらず円高が進むのは何故なのか?
日本の消費税は5%(ドイツは20%)とまだまだ上げる余地があるから大丈夫と、海外の投資家は考えているようです。
日本国はこんなにひどい状態にも関わらず、他の国はもっとひどい状態のようで、まだまだ世界の不美人競争には勝てないようです。
これを喜んで良いのでしょうか?