税理士の佐藤です・・・「1000円カット」は儲かるの?
私は、今でも学生時代から昔ながらの地元の床屋に通っています。
巷では10分で済ませる「1000円カット」の店が大流行のようです。
さて「1000円カット」の店と
昔ながらの床屋さん
はたして、どちらが儲かるのでしょうか?
巷では10分で済ませる「1000円カット」の店が大流行のようです。
さて「1000円カット」の店と
昔ながらの床屋さん
はたして、どちらが儲かるのでしょうか?
まず施術料、
昔ながらの床屋さんは仮に5,000円に対して1,000円カットは1,000円。
次に限界利益(粗利)、
床屋さんはシャンプー、トニックといった変動費(売上に比例して発生する経費)が1割発生するので粗利は4,500円なのに対して、1,000円カットは一切使わないので粗利は1,000円。商品だけを比較すると床屋さんに軍配が上がります。
ところが、施術時間を加味すると床屋さんが50分に対して1000円カットは10分ですから床屋さんが1分90円に対して1,000円カットが100円と結果は逆転します。しかも1000円カットは洗髪設備等の固定費が少なくて済みます。
どうやら1,000円カットの方が儲かりそうです。
しかし、決定的な違いは「待ち時間の長さ」の違いなのです。
実は床屋さんは何もしていない時間(待ち時間)が多いのです。
何もしていなくても固定費(人件費・家賃・光熱費)はかかります。この課題を克服したのが1,000円カットでした。
一回の施術時間を10分と決めてスピードアップをはかり、時間当たりの限界利益を高め、人通りの多い場所に店舗を構え(駅の構内など)客の入りを途絶えさせない。
管理会計では客待ちの時間といったお金に結びつかない活動を「非付加価値活動」と言います。
では、床屋さん(マッサージ店・美容室も同じ)が儲かる商売に変身するにはどうすればよいのでしょうか?
ポイントは次の通りです。
1、顧客満足の向上を図り料金を上げる
2、技術者のトレーニングを徹底し、品質向上と施術時間の短縮を目指す
3、必ず次回の予約をとる
4、シャンプー、リンスなどの材料を節約する