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こんな傾向が出たら要注意! 医療スタッフのメンタルヘルスケア

19.09.03
業種別【医業】
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一般的な企業に比べてシフトが不規則で、生活のリズムが崩れやすい医療業界。
働く医療スタッフの仕事も命を預かる責任の重い業務が多く、身体的にも精神的にもストレスフルな職場です。 
仕事に関する悩みを誰にも相談できずにストレスを溜めて体を壊したり、精神的に追い込まれたりすることを防ぐためにも、日頃からスタッフのメンタルヘルスチェックが重要です。 
今回は、医療従事者が感じやすいストレスや、メンタルヘルスケア対策についてご紹介します。
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メンタルヘルスケアが求められる理由

医療業界は、長時間労働や夜勤など、労働環境がハードでスタッフの疲労が溜まりやすいものです。
そのため、これまでにも、過労やストレスを原因としたうつ病などの精神疾患のリスクが高まることが問題視されてきました。
厚生労働省の『平成29年 労働安全衛生調査(実態調査)』によれば、仕事や職業生活に関する強いストレスがある労働者の割合は58.3%です。
医療従事者のメンタルヘルスで、特に問題になっているのが『バーンアウト』です。
バーンアウトとは言葉の通り『燃え尽きる』ことを意味し、使命感や責任感を持って仕事に取り組んでいたのに、突然エネルギーが尽きてしまい、仕事に対する意欲を失う現象を指します。
看護師などの医療従事者は自分の仕事に使命感を抱いており、そもそも仕事に対する意欲が高い傾向がありますが、精神的・身体的なストレスが重なり、バーンアウトに陥ってしまうことがあるのです。
特に看護師は医師の倍近くだともいわれています。


ストレスを感じている原因とは?

患者と医師の間に入ってコミュニケーションをつなぐ役割を担うのが、看護師をはじめとする医療スタッフです。
時には、患者に対して伝えにくいことを伝えなければならないケースもあり、立場的に大きなストレスがかかりやすい仕事です。

さらに、医療スタッフには、仕事の一環として患者や患者の家族に対するメンタルヘルスケアを求められることもあります。
なぜならば、患者の多くは、身体的・肉体的にも大きなストレスを抱えているからです。
そして、患者のメンタルヘルスケアをする際、医療スタッフは、患者からネガティブな感情をぶつけられることもあります。
もちろん、医療スタッフにとっては、大きなストレスとなります。

このほか、仕事そのものの量の多さ、人命に関わる仕事をしていて常に緊張しているという点もストレスの原因となっています。


メンタルヘルスケア対策とは?

では、どのようなメンタルヘルスケア対策を行えば、医療スタッフの精神的・身体的負担を軽くすることができるのでしょうか。
仕事そのものを減らすことはむずかしいかもしれませんが、シフトを調整して負担を軽くすることは可能です。
たとえば、医療スタッフは昼夜問わず必要とされるため、それに合わせて働いていると、つい生活のリズムが乱れがちです。
そこで、「夜勤と日勤を分散させるのではなく、4日は日勤、4日は夜勤などある程度固める」「変則交代制から12時間交代制にする」といった対策を取ります。
こうすることで、生活リズムが乱れがちになることを抑えることができます。
また、「夜勤の翌日は休日を入れ、できる限り休息を取るように促す」といった対策も、医療スタッフのメンタルをケアする方法としては有効でしょう。
さらに、定期的に病院側で医療スタッフのメンタルヘルスチェックを行い、カウンセリングの機会を提供するなど、心身の不調を気軽に相談できる環境を整えることも対策の一つです。
厚生労働省の調査によれば、『有給休暇の取得促進』『人を育て、個人を大切にする風土づくり』『超過勤務削減の取り組み』が介護職員の定着率促進に大きな効果を上げているというデータが出ています。
これらのデータも、医療スタッフへのメンタルヘルスケア対策として、参考にしたいところです。

勤務時間が不規則なうえ、仕事内容そのものがハードになりがちな医療スタッフたち。
ストレスから心身双方の不調を招くことも多く、特にバーンアウトによる離職が問題視されています。
職場環境を整えてストレスを軽減させるなど、今、対策できることは何なのか、検討してみてはいかがでしょうか。


※本記事の記載内容は、2019年9月現在の法令・情報等に基づいています。