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不適切な確定申告を行った場合のペナルティ『加算税』とは?

19.02.08
ビジネス【法律豆知識】
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例年2月中旬から3月中旬になると行われる確定申告。
確定申告の時期が近づいてくると、憂鬱になる事業者の方も多いのではないでしょうか。 
しかし、確定申告は適切な納税義務を果たすためには避けては通れないものです。
しかも、適切に行わなかった場合は『加算税』というペナルティが課せられます。
今回は加算税についてご説明します。
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加算税の種類と加算される税額とは?

適切に確定申告を行わないと、『加算税』というペナルティが課されます。
では、加算税とはどのようなものなのでしょうか。

まず、申告納税方式による国税についての加算税には、(1)過少申告加算税、(2)無申告加算税、(3)重加算税という3つの種類があります。

(1)過少申告加算税は、法定申告期限内に確定申告を行ったものの、期限後に納税額が過少であったことが修正申告や更正処分によって明らかになった場合に課されるものです。
(2)無申告加算税は、そもそも法定申告期限までに確定申告をしなかった場合に課されるものです。
(3)重加算税は、過少申告又は無申告が、事実の隠蔽・仮装という不正行為に基づく場合に、(1)過少申告加算税又は(2)無申告加算税に代えて課されるものです。

では、いったい、どのくらい加算されるのでしょうか?
原則として、(1)過少申告加算税については、修正申告又は更正処分によって納付すべき税額の10%、(2)無申告加算税については、修正申告等によって納付すべき税額の15%が課されることになります。
(3)重加算税については、(1)過少申告加算税に代えて課される場合は納付すべき税額の35%、(2)無申告加算税に代えて課される場合は納付すべき税額の40%が課されることになります。


加算税を支払わなくていい場合とは?

実は、加算税を支払わなくてもいい場合があるのです。
どのような場合なのか、それぞれ見ていきましょう。

(1)過少申告加算税については、
(ア)正当な理由がある場合
(イ)減額更正後に修正申告書の提出又は更正があった場合
(ウ)更正を予知しないで行った修正申告の場合
には、課されないとされています。

(2)無申告加算税については、
(エ)正当な理由がある場合
(オ)法廷申告期限内に申告する意思があったと認められる場合
には、課されないとされています。

(イ)は、一度納税額が減額され、その後増額された場合には、当初の税額に達するまでの分については過少申告加算税を課さないとするものです。
(ウ)は、納税者が自発的に修正申告を行った場合に過少申告加算税を課さないとするものです。
(オ)は、期限後申告書の提出が自発的になされたものであり、期限内申告書を提出する意思があったと認められる一定の場合に該当し、かつ、当該期限後申告書が法定申告期限から1月を経過する日までに提出された場合には、無申告加算税を課さないとするものです。
なお、無申告の者が、(ウ)と同様、自発的に期限後申告を行ったものの、(オ)のその他の要件を満たさない場合には、課税割合が15%から10%に減額されます。
(ア)及び(エ)の正当な理由については、真に納税者の責めに帰することのできない客観的事情が必要であると解されていますが、実務上認められる場合は極めて稀です。従って、期限までに提出しようと思っていたけれど、風邪を引いて寝込んでしまったために提出できなかった、というような場合には、正当な理由として認められません。

(3)重加算税については、(1)過少申告加算税又は(2)無申告加算税に代えて課されるものであるため、(1)過少申告加算税又は(2)無申告加算税について上記要件を満たす場合には、重加算税も課されないこととなります。


以上の通り、確定申告を期限までに行わないと15%の無申告加算税、期限までに行っても納税額が少ないことが期限後に発覚したら10%の過少申告加算税が課されることになり、さらに悪質な場合には、35%又は40%という重加算税が課されることになります。

このような事態に陥らないためにも、期限までに適切な確定申告を行うようにしましょう。