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自費診療の効果的な提案方法3Step

18.11.07
業種別【歯科医業】
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“人口10万人に対して歯科医師数50人”という目標が閣議決定されてから半世紀近く。
日本の人口減少に比べて歯科医師の数は増加しており、今や人口10万人に対する歯科医師の数は80人を超えており、過剰状況にあるといわれています。
これにより集客競争が激化し、経営維持が困難になるケースも増えています。
この問題を解消する鍵となるのが、自費(自由)診療による自費率アップです。
患者の意識を『治療』から『予防』へ変え、さらに自費診療の割合が上がれば、歯科クリニックの経営状況は向上します。
何より自費診療は自由度が高く、患者にとっても長期的なメリットがあります。
今回は、自費診療の効果的な提案方法についてご紹介します。
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Step1:自費診療の存在を知ってもらう

まず大切なことは、患者へ自費診療の存在をアピールすることです。
自費診療について知らなければ、どんなにメリットがあるとしても選びようがありません。
治療目的で通院している場合、『自費診療は高いし、保険診療で十分』と思われていることが多いでしょう。
そのような患者にいきなり自費診療をすすめても、なかなか受け入れてもらえません。
さらに日々の業務で忙しいなか、すべての患者に詳しく説明をする時間が取れるとも限りません。

では、自費診療を知ってもらうきっかけとして、どのような方法があるのでしょうか?
東京都大田区の歯科医院では、ドアや待合室の目につく所に自費診療に関するポスターを掲示し、治療についてのパンフレットも揃えました。
すると、待ち時間の間に、それらを手に取って読んでいる患者の姿が見られました。
また、院内のテレビで予防歯科や自費診療に関する映像を流すと、それを眺める患者もたくさんいました。
このように、詳しい情報に触れることで自費診療の間口が広がり、自身や家族のこととして前向きに意識してもらえるようになります。
また、その後に自費診療についての具体的な説明をすることでスムーズな提案へとつなげられ、患者の歯についての知識“デンタルIQ”を高めることにも役立ちました。


Step2:自費診療の価値を伝え、納得してもらう

自費診療は費用の面をクリアすれば、メンテナンスの容易さや体への影響、見た目などで保険診療に劣ることはありません。
たとえ費用がかかるとしても、将来的なメリットを知れば、それだけの価値があると納得してもらえます。
三重県津市の歯科クリニックでは次の内容を患者に説明し、自費率アップにつなげました。

・自費診療と保険診療、どちらの治療内容も説明する
・メリットとデメリットを説明する
・長期的にみた治療の効果やメリットを、写真などを使って説明する
・全体の治療と費用を伝えてから、優先順位が高い箇所について説明する

重要なのは、患者が納得して選択することです。
『自費』と『保険』どちらの治療方法も、プロセスや料金、メリット・デメリットを伝えるようにしましょう。
また、一度にすべての治療内容と治療費の見積もりを出してしまうと、「こんなにかかるなら、別のクリニックにも聞いてみよう」と思われて、患者が他の歯科クリニックへ流れてしまいます。
高額な治療費が必要という点で、患者は歯科クリニックに対して身構えてしまうのです。
治療の説明の際は優先順位の高いものから行い、順を追って選択をしてもらいましょう。
患者の要望と真摯に向き合うことは、信用を得ることにもつながります。


Step3:スタッフ全員で情報共有を

自費診療の提案内容はスタッフ全員で共有し、記録を残しておくようにしましょう。
ドクターとスタッフ全員でミーティングを行い、自費診療の必要性を確認することも大切です。
また何よりも“患者それぞれに合った質の高い治療を提供する”という意思の統一が大事です。
たとえば、患者が保険診療を選んだ理由を確認してみましょう。
患者の心配や不安、あるいは『自費診療は敷居が高い』という思い込みがあるのかもしれません。
このように理由を集めて分析することで、提案の前に心配や思い込みを取り除くための準備ができます。
また、説明の際は写真やイラストの入った資料を用い、伝わりやすくする工夫をします。
どの患者に、どのタイミングで、どんなメニューを提案したのかも記録しておきましょう。
それぞれの患者への丁寧な対応は、患者から信頼される第一歩となります。
患者に“価値のある治療”だと納得して選んでにらうためには、丁寧な説明と工夫が必要です。
自費率アップのために、まずは自費診療について身近なこととして詳しく知ってもらうように努めましょう。