税理士の佐藤です･･･強くなるには引き算の経営

税理士の佐藤です・・・次の文章の〇〇に思い浮かぶ言葉を自由に入れるとしたら皆様はどんな言葉を入れるでしょうか？
① 「シンプルな商品は〇〇〇である。」
② 「機能が多い商品は〇〇〇である。」
皆様はどんな言葉を思い浮かべたでしょうか？

全国の消費者１０００に調査した結果は
① の答え　1位　使いやすい　１６２人
                 2位　簡単　８５人
                 3位　スタイリッシュ　７８人
ネガティブな答えは一つもありません。
② の答え　1位　使いにくい　１１８人
　　　　    2位　高価　１０６人
　　　　    3位　便利　８８人
この他「壊れやすい」「面倒」など過半数はネガティブな答えが出ています。
「品質が同じならば消費者は機能が多いほうを選ぶ」と経営者は思いがちですが、現実には「多機能な商品」と「シンプルでスタイリッシュ商品」があったら多くの消費者は後者を選ぶことになるでしょう。

現代の商品の機能について消費者の４１％は多すぎると回答し、機能が少なすぎると回答したのは１０００人中一人もいないそうです。
今世界で低迷する日本の家電業界は、初めに技術ありきで新規機能や機能の多さを競っているように見えます。時代は、「量」から「質」、「機能」から「情緒」、「効率」から「感性」へと動いています。
　ライバル企業ばかり見て過度な機能競争に陥らないようにしなければなりません。
「品ぞろえを減らすと、売り上げが減りそうだ。」「ターゲットを減らすと、売り上げが減るのでは」こう考える経営者も多いかもしれません。
しかし、機能の足し算をして分散するのは「リスク」ではなく、「経営資源」です。
「いかに引き算をし、いかに価値を引き出し、いかに人を引き付けるか」を考えていかなければなりません。
　現代は、勇気をもって引き算の経営を意識しなければならない時代のようです。

　　　　　　　　　　「小さな会社は引き算で強くなる」岩崎邦彦著　より