税理士の佐藤です・・・ウサギとカメを経営に置き換えると
ある日本の教育者が、中国の子供たちに「ウサギとカメ」の話をし、油断したウサギに対して着実に努力したカメをたたえる話をしたところ、ある子供から「なぜカメは追い抜くときにウサギを起こしてあげなかったのか?」と問われ、答えに窮してしまったそうです。
才能に関係なくコツコツと努力を続けると言った勤勉さを尊ぶ日本人と、中国大陸で育った中国人の寛容さを象徴するような話ではないかと思います。
ところで「ウサギとカメ」の話を経営に置き換えて考えてみると、こんなことが言えるのではないでしょうか?
ウサギ社長は自らの目標設定をカメ社長に勝つこと、対戦相手にあるカメ社長との比較に置いてしまったのに対して、カメ社長は自らの目標をゴールである山頂にしっかりと定め、ウサギ社長との勝敗にこだわらなかったことの差が結果に出てしまった、と言うことになるのではないでしょうか?
「一切の悩みは、比較から生じる」と言う言葉が有ります。
比較には「良い比較」と「悪い比較」があります。
「悪い比較」とは、その対象を他人に置くこと他人と比べて一喜一憂することです。
「良い比較」とはその対象を自分自身に置くことです。
自ら立てた志、目標に対して自分がどの辺りに位置しているのかを、自らの基準にすることです。
これは、経営で言うと、同業他社比較と自ら作成した経営計画との比較に当てはまります。
他社はどうなのか?今の景気はどうなのか?を気にしながら経営をするケースが多いのですが、あくまで同業他社との比較を参考にしながら、自らの立てた目標に向かって、ぶれずに経営努力をしなければなりません。
経営計画書を作成することはとても大切なことだと言えます。