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初めてつくる経営理念は“最高の経営理念”でなくていい

17.08.04
業種別【美容業】
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前回は、経営理念があれば組織力が強まり、サービスの質が向上することをお伝えしました。 

ただ、経営理念の大切さに気づいたとしても、「実際にどのようにして経営理念をつくればいいかわからない」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。 

今回は、組織力を上げる経営理念のつくり方について触れていきたいと思います。 
ポイントは「カタチ」ではなく、「持つ」ことです。
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自身がオーナーになった理由をもう一度確かめる 

ほかの企業の経営理念から自店に合いそうな言葉を拝借して、経営理念をつくろうと考える方はいませんか? 

このつくり方だと、キレイな言葉が並んでいる経営理念はつくれますが、単なるキレイな言葉で終わってしまいます。 

経営理念をつくる上で大切なのは、自分の納得する言葉を選ぶことです。 その言葉を探すために、まず自身を振り返ってみてください。 

・なぜ美容師になったのか? 
・なぜオーナーになったのか? 

この問いの答えが「儲けたかったから」でも大丈夫です。
それは、家族や自分の大切な人を守りたいという気持ちの裏返しかもしれませんから。 

ただし、自分の思いがほかの人に迷惑をかけていないか確認する必要があります。
家族やスタッフ、顧客はもちろん、サロンがある地域の立場になって考えてみましょう。
複数の視点を持つことで、共感を生みやすい理念が生まれます。 


肩に力を入れすぎずに“まずは1つ”だけでも書いてみる 

「最高の経営理念をつくろう」と意気込む方もいるかもしれませんが、いきなり完璧なものを追い求めてしまうと、多くの時間や労力がかかってしまいます。 

経営理念はカタチよりも、持っていることが大切です。 
一度持ってしまえば、その経営理念が自店に合っているのかを検証できますから。 

まずは自身が一番思っている言葉を、経営理念として掲げてみてください。 

経営理念を変えることは悪いことではありません。 
サロンの規模が成長するにつれ、新たな考えが生まれてくるでしょう。
そのときは、都度、新たな経営理念を付け足す、もしくは今あるものを改善して「カタチ」を変えていけばいいのです。 

最初から太い幹をつくるのではなく、年輪のように繰り返し重ねていくイメージでつくっていきましょう。 


経営理念をつくることがゴールではない 

経営理念をつくる際に注意しなければならないのは、「経営理念をつくる」ことがゴールではないという点です。 
経営理念ができたとしても従業員の理解を得られなければ、組織力は向上しません。 
従業員に経営理念が浸透するよう、コミュニケーションの図り方も考えてみてください。


となりのヘアサロン 


【記事提供元】サロンオーナー 2017年9月号(理美容教育出版)