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子供がいない夫婦の相続対策には遺言書が不可欠

17.01.06
業種別【不動産業(相続)】
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相続が発生した場合、「遺産がどれくらいあるのか」「相続人は誰なのか」を把握することから始まります。 
今回は子供がいない夫婦で相続が発生したときの、相続人の範囲について解説していきたいと思います。 
もし、自分がまったく知らない、あるいは疎遠な親族が相続人となってしまう可能性があるならば、早急に対応することをお勧めします。
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子供がいない夫婦のうち、一方が亡くなった場合の相続を考えてみます。 
たとえば、夫が死亡したとしましょう。 
通常、子供がいる場合には、妻が2分の1、子供が2分の1の相続分で相続することになるので、子供がいなければ、妻がすべて相続すると思い込んでいる方が多いです。 
夫婦2人でずっと生活してきて、夫が亡くなった場合、すべての遺産が妻のものとなると考えてしまうのも無理もありません。 
しかし、被相続人である夫の親が生きていれば、妻に加えて、夫の親も相続人となるのです。 
この場合、法定相続分は妻が3分の2、親が3分の1となります。 

夫の親がすでに死亡していれば、夫の兄弟姉妹が相続人となってしまいます。 
法定相続分は妻が4分の3、兄弟姉妹が4分の1となります。 

しかし、現実的には、被相続人の親が生きているケースよりも、被相続人の兄弟姉妹が相続人となるケースのほうが多いでしょう。 

問題なのは、被相続人である配偶者の兄弟姉妹が相続人になる点です。 
配偶者の兄弟姉妹と日常的に仲良く連絡を取り合っている例はあまり多くないと推測されます。 
しかし、現在のお年寄り世代は兄弟姉妹が多いので、この場合には、遺産分割協議を円滑に進めることが困難になることがよくあります。 

さらに、配偶者の兄弟姉妹のなかで、すでに死亡している人がいて、その人に子供がいる場合は、その者(甥や姪)も相続人となります。 
こうなると、ますます厄介です。 
配偶者の甥や姪とは面識があまりないケースは珍しくありません。 
甥や姪が素行不良で浪費癖があったり、遠く海外に住んでいたり、果ては行方不明になっているケースもあるのです。 
このようにコミュニケーションをほとんど取ったことがない疎遠な親戚同士で遺産分割協議を行うのは、極めて難しいでしょう。 

もし、子供がいない夫婦で、両親がすでに亡くなっていて、配偶者の兄弟姉妹あるいは甥・姪が相続人となることがわかっているならば、遺言書を作成しましょう。 
「夫に(妻に)遺産のすべてを相続させる」という遺言書を書くことをお勧めします。 

子供がいない夫婦こそ、相続対策が必要です。 
この機会に遺言書の作成を考えてみてはいかがでしょうか。


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