皆様こんにちは税理士の佐藤です……皆様はお客様が商品を望む本当の理由を正確に理解しているでしょうか?
皆様こんにちは税理士の佐藤です。・・・皆様はお客様が商品を望む本当の理由を正確に理解しているでしょうか?
「ドリルが欲しい訳ではなくて穴を開けたいんだ」という有名な話があります。私が床屋に行く理由を聞かれれば、髪の毛が長くなり過ぎたからと答えます。しかしそれが私が床屋に行く本当の理由でしょうか?
もし私が誰とも会うことなく山奥で仙人のような暮らしをしていたとしたら、髪の毛が伸びたからと言って毎月町まで下りて床屋に行くでしょうか?おそらくそんなことはしないと思います。実は私が床屋に行く本当の理由は人前に出た時の印象を気にしているからです。しかし、そんなことまで普段は意識することもなく聞かれれば髪の毛が伸びたからと答える訳です。
ある70代の女性が、新型のポルシェを買いました。その女性がポルシェを買った本当の理由は何だったのか・・・?ポルシェが欲しかったんだよ当然だろ!・・・ではなく少し深堀をしたいと思います。素晴らしいスピードで走りたかった・・・?訳でもありません。流線型の魅力的なスタイルの車を家の前において見せびらかしたかった・・・?訳でもないんです。
実は彼女は70才にして20代のまだ若かったころの屈託のないキラキラとした日々を再び体験したくなったのです。その時に「私、ポルシェが欲しい」と思ったんです。これが彼女がポルシェを買った「動機と結果」です。
通常顧客が商品を買いたい理由として挙げるのは、表面的な理由で本当の理由からはずっと離れた理由である可能性があります。70才の女性が若返った気分になりたいと言うのは少しきまりが悪い私の心の中だけの理由なのです。
売り手に必要なことは顧客の欲求を探りだしてその人の欲求に向けて、商品のメリットを説明すればよい事になります。ですから、いくら車のエンジンの性能や馬力の説明をしても全く的を射ていいない説明になり、彼女が車に乗って颯爽と走る姿をイメージさせられるトークをすればよいという事になります。
では、顧客の心の深いところにある心の欲求はどこにあるのか、これを引き出すには波風を立てない問い掛けだけではなく時には少し踏み込んだ問い掛けも必要かもしれません。
そして、欲求の核心に到達したかどうかを判断する簡単な方法があります。それは顧客が極めて個人的な欲求を明かした時、自分の弱点をさらけ出した時がその時です。
「今の車よりも快適な車に乗りたい」→しかし実は「いい車に乗って別れた夫見返したい」という欲求が一番強い事がわかったとしたら。この場合乗り心地の説明は彼女には響かないことが分かります。最も影響力の強い欲求は何なのかこれを引き出すことであなたのセールスの可能性が開くことになります。
表面的な欲求に惑わされずに欲求の核心に迫る必要があるでしょう。