『逆ピラミッド型』という発想~「牛たん・ねぎし」にみる、『逆ピラミッド型』経営~
■ 社員さんに支えてもらって・・・
先月、『働く君に贈る25の言葉』などのベストセラー作家・佐々木常夫先生(東レ経営研究所・元社長)にお目にかかった折、近著『50歳からの生き方』をいただきました。
さすが・・・出版不況といわれるなかにあっても、数十万部のベストセラーを誇る佐々木常夫先生の著書には、引き込まれる点が多くあるのです。
◆これまでの仕事人生を棚卸して、
「いいところを見せたい」を捨てる
◆「他人の長所」をとことん探す
◆自分の悩みをさらけ出すことで、周囲の人が
悩みを話しやすい雰囲気をつくることができる。
◆「ええかっこしい」を捨てれば、
自分も周囲も楽になり、
ひいては職場全体を活性化させることにもつながる。
そういえば、50歳を過ぎた頃から、経営者としての姿勢が変わってきたようにも思います。
体力的にも、技術的にも、能力的にもエネルギッシュな次世代が頼もしく、若い社員や女性社員さんが、日々充実して、気持ちよく能力を発揮して仕事をしてもらえる環境をつくること・・・
これが自らの役割と、自覚するようになってきました。
不思議なもので、例えば朝礼などで、昨日の失敗談を語り、家内にいつも怒られてばかりいることなど、家庭での出来事も含めて自らの弱点をさらけ出し始めると、社員さんはクスクス笑いながらも、バカにするどころか、一生懸命支えてくれるようになってくれるのです。
(つづく)
先月、『働く君に贈る25の言葉』などのベストセラー作家・佐々木常夫先生(東レ経営研究所・元社長)にお目にかかった折、近著『50歳からの生き方』をいただきました。
さすが・・・出版不況といわれるなかにあっても、数十万部のベストセラーを誇る佐々木常夫先生の著書には、引き込まれる点が多くあるのです。
◆これまでの仕事人生を棚卸して、
「いいところを見せたい」を捨てる
◆「他人の長所」をとことん探す
◆自分の悩みをさらけ出すことで、周囲の人が
悩みを話しやすい雰囲気をつくることができる。
◆「ええかっこしい」を捨てれば、
自分も周囲も楽になり、
ひいては職場全体を活性化させることにもつながる。
そういえば、50歳を過ぎた頃から、経営者としての姿勢が変わってきたようにも思います。
体力的にも、技術的にも、能力的にもエネルギッシュな次世代が頼もしく、若い社員や女性社員さんが、日々充実して、気持ちよく能力を発揮して仕事をしてもらえる環境をつくること・・・
これが自らの役割と、自覚するようになってきました。
不思議なもので、例えば朝礼などで、昨日の失敗談を語り、家内にいつも怒られてばかりいることなど、家庭での出来事も含めて自らの弱点をさらけ出し始めると、社員さんはクスクス笑いながらも、バカにするどころか、一生懸命支えてくれるようになってくれるのです。
(つづく)
■ 『逆ピラミッド型』組織
今月は、私自身、経営者として意識してきた
『逆ピラミッド型』という組織についてふれてみます。
『逆ピラミッド型』組織が依拠している、
企業としての価値観は、以下のような点にあります。
①組織の存在価値そのものを評価するのは、
なによりも顧客であるということ。
②顧客との接点の最前線にいるスタッフこそが、
顧客サービスを通じて顧客満足度を提供する
最重要ポジションにあるということ。
③マネージャーなどの管理職は、
最前線のスタッフをサポートする存在であること。
④経営陣は、組織そのものを下支えする存在に徹すべきこと。
■ 初めて入った「牛たん とろろ 麦めし ねぎし」
そんななかで、出会ったのが・・・
今年2月、生まれて初めて入った「牛たん とろろ 麦めし ねぎし」です。
「カンブリア宮殿(テレビ東京)」でも大きく特集されましたので、
ご存じの方も多くおいでのことかと思います。
初めて出会った・・・2月22日の私のデイリーブログに、少しだけお付き合いくださいませ。
家内が出かけ、娘が風邪で寝込んでしまっているので、息子とふたりで外食ランチ。。。
近くのトンカツやに行こうとしたが、既に13時30分過ぎていて、店はクローズ。
次に向かったのは、二人してちょうど看板が目に入った・・・牛たん『ねぎし』。
めったに肉は食べないので、まざまざとメニューを見ていると、
牛タンの網焼きは、サーロインステーキ一人前と比べて、カロリーは約1/3、脂肪は約1/4とある。
「とにかく、いちばんボリュームが少なく、カロリーが少ない牛タンは?」と、
すこぶる感じの良い女性店員さんに聞いて・・・私は、うす切「ねぎし」。
経営理念が印刷されている。
こんな箸袋を見たのは、これが初めて!!!
経営理念、ねぎしの思い、ねぎしの行動規範・・・
ねぎしフードサービス・グループの思いがいっぱい詰まっているのが、良くわかる。
水の差し替えひとつとってみても、ただ単にテーブルの上にボトルをボンと置いて、
さもセルフサービスが至極当然。。。という感じではなく、
目を行き届かせるように、先の女性店員が、コップの残量を見て、お替りを注いでくれる感じ。
”クレド” が単なるお題目ではなく、かなり浸透しているように思える。。。
別に、私はねぎしフードサービスの顧問でもなく、ヨイショしても、何の得にもならないが・・・
箸袋の裏側まで見て、深く感じたひとコマ!!!
今月は、私自身、経営者として意識してきた
『逆ピラミッド型』という組織についてふれてみます。
『逆ピラミッド型』組織が依拠している、
企業としての価値観は、以下のような点にあります。
①組織の存在価値そのものを評価するのは、
なによりも顧客であるということ。
②顧客との接点の最前線にいるスタッフこそが、
顧客サービスを通じて顧客満足度を提供する
最重要ポジションにあるということ。
③マネージャーなどの管理職は、
最前線のスタッフをサポートする存在であること。
④経営陣は、組織そのものを下支えする存在に徹すべきこと。
■ 初めて入った「牛たん とろろ 麦めし ねぎし」
そんななかで、出会ったのが・・・
今年2月、生まれて初めて入った「牛たん とろろ 麦めし ねぎし」です。
「カンブリア宮殿(テレビ東京)」でも大きく特集されましたので、
ご存じの方も多くおいでのことかと思います。
初めて出会った・・・2月22日の私のデイリーブログに、少しだけお付き合いくださいませ。
家内が出かけ、娘が風邪で寝込んでしまっているので、息子とふたりで外食ランチ。。。
近くのトンカツやに行こうとしたが、既に13時30分過ぎていて、店はクローズ。
次に向かったのは、二人してちょうど看板が目に入った・・・牛たん『ねぎし』。
めったに肉は食べないので、まざまざとメニューを見ていると、
牛タンの網焼きは、サーロインステーキ一人前と比べて、カロリーは約1/3、脂肪は約1/4とある。
「とにかく、いちばんボリュームが少なく、カロリーが少ない牛タンは?」と、
すこぶる感じの良い女性店員さんに聞いて・・・私は、うす切「ねぎし」。
逆に息子は、ボリューム満点の厚切「たんとろセット」を注文。
麦飯も、3杯もお替りして・・・食べ過ぎが心配になるくらい。
久しぶりに、父子水入らずで、学校のこと、将来のこと・・・いろいろな話ができて良かったのだが、
店のビジネススタイルを無意識のうちに評価してしまう。。。
仕事柄、どうしても性分が抜けきらない!?
驚いたのが、箸袋!
なんと、紙でできた箸袋の裏側に、麦飯も、3杯もお替りして・・・食べ過ぎが心配になるくらい。
久しぶりに、父子水入らずで、学校のこと、将来のこと・・・いろいろな話ができて良かったのだが、
店のビジネススタイルを無意識のうちに評価してしまう。。。
仕事柄、どうしても性分が抜けきらない!?
驚いたのが、箸袋!
経営理念が印刷されている。
こんな箸袋を見たのは、これが初めて!!!
レジカウンターには、さりげなく ”クレド” が置いてある。
経営理念、ねぎしの思い、ねぎしの行動規範・・・
水の差し替えひとつとってみても、ただ単にテーブルの上にボトルをボンと置いて、
さもセルフサービスが至極当然。。。という感じではなく、
目を行き届かせるように、先の女性店員が、コップの残量を見て、お替りを注いでくれる感じ。
”クレド” が単なるお題目ではなく、かなり浸透しているように思える。。。
別に、私はねぎしフードサービスの顧問でもなく、ヨイショしても、何の得にもならないが・・・
箸袋の裏側まで見て、深く感じたひとコマ!!!
■ 「野球型」ではなく『サッカー型』、「機関車型」ではなく『新幹線型』
先日、念願かなって、株式会社ねぎしフードサービス・根岸榮治社長の
お話を伺う機会がありました。
企業の最大目的は『永続性』と言明されます。
永続することによって、従業員のみならず、取引先、地域社会、
ひいては国家も含めて良い関係になれると。
経営理念を内部顧客=従業員のみならず、
外部顧客、取引先、地域社会にまで理解していただく努力をという意味で、
全店のレジ後方に「経営理念」、レジ前の一番目立つ場所に「クレド」を置いている
そうです。
なかでも、「人は財産、ともに育ち、学び合い、気づき合う」
仕組みづくりを目指してこられた根岸社長が、
先日、念願かなって、株式会社ねぎしフードサービス・根岸榮治社長の
お話を伺う機会がありました。
企業の最大目的は『永続性』と言明されます。
永続することによって、従業員のみならず、取引先、地域社会、
ひいては国家も含めて良い関係になれると。
経営理念を内部顧客=従業員のみならず、
外部顧客、取引先、地域社会にまで理解していただく努力をという意味で、
全店のレジ後方に「経営理念」、レジ前の一番目立つ場所に「クレド」を置いている
そうです。
なかでも、「人は財産、ともに育ち、学び合い、気づき合う」
仕組みづくりを目指してこられた根岸社長が、
人材育成について熱く語られていた姿が、
とても心に残っています。
「監督の指示を待つ野球型ではなく、
グランドに出たら全部自分で判断していくサッカー型」
「先頭車両に引っ張られる機関車型ではなく、
全車両が稼働する新幹線型」
となる仕組みを創りあげることに、心血を注いできたとも。
PDCAサイクルも、最初のPlan段階からの社員参画を心がけ、
Do段階からだと他人事になってしまう・・・と指摘されます。
■ 徹底した『逆ピラミッド型』企業経営
ねぎしでは、
「各店長の集まりが会社」
「各店長が仕事をしやすい会社をいかに作るかが、すべて」
「お客様は各店に来ていただき、そこで売上が生じるのだから」・・・
社員重視を掲げる企業は多くあっても、
ここまで徹底した企業は耳にしたことがありません。
本部はあくまでもサポート役。
SS(ストアサポート)マネージャー、SO(サポートオフィス)スタッフ、そして経営陣にいたるまで、
すべて店長が仕事をしやすく、やり甲斐をもって店舗運営ができるか!
・・・この一点を支えることに徹した仕組みになっています。
各店長が本部を訪れる際には、気持ち的には、お客様=内部顧客がいらっしゃった・・・
という感じなのだそうです。
もちろん、役職では呼ばずに、すべて「さん」づけ。
「ヒトが成長できる仕組みをもっていることこそが、企業の価値」とまで言い切る根岸社長!
経営理念を具現化するための『仕組み』=『逆ピラミッド型組織』の採用だったのです。
サーロインステーキより、格段に低カロリーの牛たん網焼き・・・
一度、牛たんでも食べながら、『逆ピラミッド型』経営!のぞいてみますか?
2015年(平成27年) 11月 山 崎 泰
とても心に残っています。
「監督の指示を待つ野球型ではなく、
グランドに出たら全部自分で判断していくサッカー型」
「先頭車両に引っ張られる機関車型ではなく、
全車両が稼働する新幹線型」
となる仕組みを創りあげることに、心血を注いできたとも。
PDCAサイクルも、最初のPlan段階からの社員参画を心がけ、
Do段階からだと他人事になってしまう・・・と指摘されます。
■ 徹底した『逆ピラミッド型』企業経営
ねぎしでは、
「各店長の集まりが会社」
「各店長が仕事をしやすい会社をいかに作るかが、すべて」
「お客様は各店に来ていただき、そこで売上が生じるのだから」・・・
社員重視を掲げる企業は多くあっても、
ここまで徹底した企業は耳にしたことがありません。
本部はあくまでもサポート役。
SS(ストアサポート)マネージャー、SO(サポートオフィス)スタッフ、そして経営陣にいたるまで、
すべて店長が仕事をしやすく、やり甲斐をもって店舗運営ができるか!
・・・この一点を支えることに徹した仕組みになっています。
各店長が本部を訪れる際には、気持ち的には、お客様=内部顧客がいらっしゃった・・・
という感じなのだそうです。
もちろん、役職では呼ばずに、すべて「さん」づけ。
「ヒトが成長できる仕組みをもっていることこそが、企業の価値」とまで言い切る根岸社長!
経営理念を具現化するための『仕組み』=『逆ピラミッド型組織』の採用だったのです。
サーロインステーキより、格段に低カロリーの牛たん網焼き・・・
一度、牛たんでも食べながら、『逆ピラミッド型』経営!のぞいてみますか?
2015年(平成27年) 11月 山 崎 泰