TFSコンサルティンググループ/TFS国際税理士法人 理事長 山崎 泰

『中小企業向け金融支援策』

15.02.10
税務・会計
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1月9日、中小企業庁が、緊急経済対策や平成26年度補正予算案を踏まえ、事業規模9兆円に及ぶ中小企業・小規模事業者向けの資金繰り支援、事業再生支援策を発表し、2月16日、この新制度の運用を開始すると発表しました。

ここで、その主な内容を少しご紹介いたします。

(つづく)
■原材料・エネルギーコスト高対策融資

原材料・エネルギーコスト高などの影響を受けて利益率が低下している中小企業等で、
資金繰りに困難を来したり、省エネ投資を促進する事業者に対して、
政府系金融機関が低利融資を行うという内容です。 



■創業支援・女性創業支援の創設、経営者保証免除特例制度の拡充など

地域経済活性化に資する中小企業、創業間もない企業を支援するために、
新しく特例制度が創設、拡充されました。日本政策金融公庫等を通じての支援制度です。 
 ① 創業支援貸付利率特例制度(仮称)
   創業前、創業後1年以内の方に、利率引き下げ(基準金利-0.2%)制度を創設しました。
 ② 女性向け小口創業
   新創業融資制度について、女性の300万円以内借入の場合の対象要件が緩和されました。
 ③ 新創業融資制度の拡充
   創業後2期未満の中小企業等に対する無担保・無保証人の融資制度が拡充されました。
 ④ 新事業活動促進資金の拡充
 ⑤ 新規開業資金等の拡充
 ⑥ 無担保融資特例制度の拡充
 ⑦ 経営者保証免除特例制度の拡充 

 
■企業活力強化貸付(女性活躍関連)の創設

女性が活躍しやすい環境を目指し、女性従業員の雇用環境改善に努める中小企業等を対象に、
低利融資で強力に支援する制度が創設されました。 



■借換保証の推進

平成26年度末から平成27年度にかけても、中小企業等の借換需要が見込まれることから、
日本政策金融公庫に予算付けすることにより、借換保証を推進する施策です。

補正予算が組まれる保証規模は、4兆円。
借換希望の方は、早めに動かれたほうが良さそうです。


なお、紙面の都合により紹介しきれなかった支援策も含めて、
詳しくは経済産業省HPをご確認いただければ幸いです。