TFSコンサルティンググループ/TFS国際税理士法人 理事長 山崎 泰

いま話題の“ふるさと納税”って?

14.08.07
税務・会計
■ 好きな“ふるさと”を選べる“ふるさと納税”

夏本番! 「お盆」「帰省」など、“ふるさと” を意識する季節の到来です。

そこで今回は、いま話題の“ふるさと納税”を取り上げてみます。

ご存知の通り“ふるさと納税”は、決して新たに税金を納めるものではありません

自分自身が貢献したいと思う都道府県や区市町村へ、“ふるさと納税”という形で寄付をすることができる制度のことです。
■ “ふるさと”って・・どこでもいいの?!" 

「ふるさとって?」
「生まれ故郷じゃなきゃ、いけないの?」

そんな心配は、まったくありません・・・
“ふるさと納税”の寄付金控除の対象となる“ふるさと”は、どこでも大丈夫です。

生まれ育ったふるさと、青春の思い出のふるさと、旅行で忘れられないふるさと、
いつか住んでみたいふるさと・・・
それこそ、どこでも皆様が自由に“ふるさと”を選んで寄付することができるのです。 

納税者が、自身の納税先を好き勝手?!に選ぶことができるという意味では、
本邦初といってもよい制度かもしれません。
ただし、寄付金に伴う控除を受けるためには、寄付をした翌年に確定申告を行うことが必要です。 




■“ふるさと納税”したら、いくら税額が控除されるの?

好きな都道府県・区市町村に対し2千円を超える寄付すなわち“ふるさと納税”をすると、
個人所得税(2千円を超える部分)と住民税(5千円を超える部分)から、
一定の控除を受けることができます。


“ふるさと納税”による寄付金控除額は、下記の①+②+③の合計額です。

【所得税控除】

 (一年間の寄付金合計額-2千円)×寄付した方の所得税率 ・・・・・①

 ※1月~12月までに行った寄付金の合計額が対象になります。
  複数の都道府県・区市町村に寄付をした場合には、その合計額です。

【個人住民税(基本控除額)】

 (一年間の寄付金合計額-2千円)×10% ・・・・・②

【個人住民税(特別控除額)】

 (一年間の寄付金合計額-5千円)×(90%-寄付した方の所得税率)・・・・・③

 ※ただし、住民税所得割額の1割が上限になります。




■ 全額が寄付金控除される“ふるさと納税”額の目安って?

エッ!所得税や住民税まで税額を控除してくれるの!!と、
俄然“ふるさと納税”に関心をもたれた方も少なくないのでは・・・

平成24年1月~12月までの“ふるさと納税”利用者は、106,446人。
平成25年にした方、平成26年こそは・・・という方も、おられるのでは。

とくに最近は、“ふるさと納税”をしてくれた方に、
地方自治体から特産品や地元体験など、魅力あふれるギフト?!が話題になることも多く、
テレビで“ふるさと納税”特産品の特集番組を目にすることもあります。

いったい、いくらまでなら寄付金控除の対象になるの?というご関心もあろうかと思います。

この点、総務省は『2千円を除いた全額が控除される寄付金の目安』を公表していますので、
皆様が寄付されたら、いくらまでなら寄付金の全額控除が受けられるのか、の
参考にしていただけたらと思います。



税額よりも、特産品から寄付先を選ぶ方が先(^^)v・・・という方には、
「ふるさと納税ポータルサイト」(http//www.furusato-tax.jp)などをご覧いただいて、
まずは想像力豊かに、夏のひと時を、ご自身の“ふるさと”選びでお楽しみください!