ファイナンシャル・プランナー花輪陽子のシンガポールたより vol.9
■ シンガポールに住む税制のメリットは
ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。
日本のハイネットワース(富裕層を意味する言葉)が目指すオフショア投資先として、
1位ニューヨーク(35.8%)に次いで、2位シンガポール(15.5%)、3位ロンドン(12.5%)と
依然としてオフショア投資先としてシンガポールは高い人気を誇っています。
「Capgemini「Asia-Pacific Wealth Report_2017」
記事の続きは「続きを読む」↓↓↓をクリック
ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。
日本のハイネットワース(富裕層を意味する言葉)が目指すオフショア投資先として、
1位ニューヨーク(35.8%)に次いで、2位シンガポール(15.5%)、3位ロンドン(12.5%)と
依然としてオフショア投資先としてシンガポールは高い人気を誇っています。
「Capgemini「Asia-Pacific Wealth Report_2017」
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ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。
日本のハイネットワース(富裕層を意味する言葉)が目指すオフショア投資先として、
1位ニューヨーク(35.8%)に次いで、2位シンガポール(15.5%)、3位ロンドン(12.5%)と、
依然としてオフショア投資先としてシンガポールは高い人気を誇っています。
「Capgemini「Asia-Pacific Wealth Report_2017」
シンガポールはオフィス代などコストが高いのにもかかわらず
企業や個人を惹きつけ続けている理由はなぜでしょうか。
シンガポールが選ばれる理由として
政治リスクの低さ、ICOやIPOなど投資の資金調達が活発、
ベンチャーへの助成や支援の多さ、
成長する東南アジアの市場への地理的な利点、
アメリカなどと比べると日本などから従業員を連れて来てもビザが比較的簡単に取れる、
行政手続きがオンラインでできて早い、
子息を教育するインター校が充実している、
など、数々のメリットを挙げることができます。
米朝首脳会談を取り仕切った時に
シンガポールは国として富裕層への最高のおもてなしができる、と
世界中へ印象付けました。
しかし、最大の理由として「税制の優遇」を挙げることができるでしょう。
シンガポールはタックスヘイブンなので
多くの国の個人や法人にとって自国よりも税金の優遇があるからです。
シンガポールの法人税率は17%で、
世界でも最も低い税率国の一つといえます。
また、軽減税率を考慮すると、
課税所得が30万シンガポールドルまでは実効税率が8.5%程度となって、
その他の特別措置も頻繁に行われているために、
税負担は日本の国・地方を合わせた法人実効税率29.97%と比較すると、
著しく軽くなるのです。
ただし、税制の優遇を受けるには
シンガポール国内で経営や管理をする必要があります。
本社が日本にあって、支店がシンガポールという場合で、
税制の優遇が受けられない場合もあるのです。
シンガポールに住所を移すことは、
日本人の経営者や役員など個人にも大きなメリットがあります。
シンガポールは
住民税ゼロ(日本は10%)、
所得税の最高税率は22%(日本は45%)、
シンガポールの永住者でなければ社会保険料に当るものを支払うこともないからです
(非居住者は日本の社会保険料も払う必要はなくなります)。
また、シンガポールには相続税や贈与税もありません。
ただし、日本政府も“相続税逃れ”への対策をしており、
相続税法の「10年ルール」と呼ばれるものがあります。
「10年ルール」を大雑把にまとめると、
家族全員で海外に移住して、10年超待てば、
海外に移した資産に関して、原則的に日本の相続税や贈与税を課せられずに済む、
というルールです。
以前は「10年ルール」ではなく「5年ルール」だったのですが、
富裕層を海外に逃さないために、ルールが厳しくなりました。
2015年7月1日に「出国税(国外転出時課税制度)」も導入されました。
株式など特定の有価証券を出国時の時価で評価し、
1億円以上の場合には「含み益」に対して課税されるというルールです。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kokugai/pdf/03.pdf
これら富裕層に対する課税が厳しくなり、
シンガポール移住はピークアウトはしたものの
今だに一定の根強い需要があるのです。
★プロフィール★
花輪 陽子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者。
「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演や講演経験も多数。
公式ホームページ http://yokohanawa.com/
twitter: @yokohanawa
facebook: https://www.facebook.com/yokohanawa
新刊情報『少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図』 (講談社+α新書)
日本のハイネットワース(富裕層を意味する言葉)が目指すオフショア投資先として、
1位ニューヨーク(35.8%)に次いで、2位シンガポール(15.5%)、3位ロンドン(12.5%)と、
依然としてオフショア投資先としてシンガポールは高い人気を誇っています。
「Capgemini「Asia-Pacific Wealth Report_2017」
シンガポールはオフィス代などコストが高いのにもかかわらず
企業や個人を惹きつけ続けている理由はなぜでしょうか。
シンガポールが選ばれる理由として
政治リスクの低さ、ICOやIPOなど投資の資金調達が活発、
ベンチャーへの助成や支援の多さ、
成長する東南アジアの市場への地理的な利点、
アメリカなどと比べると日本などから従業員を連れて来てもビザが比較的簡単に取れる、
行政手続きがオンラインでできて早い、
子息を教育するインター校が充実している、
など、数々のメリットを挙げることができます。
米朝首脳会談を取り仕切った時に
シンガポールは国として富裕層への最高のおもてなしができる、と
世界中へ印象付けました。
しかし、最大の理由として「税制の優遇」を挙げることができるでしょう。
シンガポールはタックスヘイブンなので
多くの国の個人や法人にとって自国よりも税金の優遇があるからです。
シンガポールの法人税率は17%で、
世界でも最も低い税率国の一つといえます。
また、軽減税率を考慮すると、
課税所得が30万シンガポールドルまでは実効税率が8.5%程度となって、
その他の特別措置も頻繁に行われているために、
税負担は日本の国・地方を合わせた法人実効税率29.97%と比較すると、
著しく軽くなるのです。
ただし、税制の優遇を受けるには
シンガポール国内で経営や管理をする必要があります。
本社が日本にあって、支店がシンガポールという場合で、
税制の優遇が受けられない場合もあるのです。
シンガポールに住所を移すことは、
日本人の経営者や役員など個人にも大きなメリットがあります。
シンガポールは
住民税ゼロ(日本は10%)、
所得税の最高税率は22%(日本は45%)、
シンガポールの永住者でなければ社会保険料に当るものを支払うこともないからです
(非居住者は日本の社会保険料も払う必要はなくなります)。
また、シンガポールには相続税や贈与税もありません。
ただし、日本政府も“相続税逃れ”への対策をしており、
相続税法の「10年ルール」と呼ばれるものがあります。
「10年ルール」を大雑把にまとめると、
家族全員で海外に移住して、10年超待てば、
海外に移した資産に関して、原則的に日本の相続税や贈与税を課せられずに済む、
というルールです。
以前は「10年ルール」ではなく「5年ルール」だったのですが、
富裕層を海外に逃さないために、ルールが厳しくなりました。
2015年7月1日に「出国税(国外転出時課税制度)」も導入されました。
株式など特定の有価証券を出国時の時価で評価し、
1億円以上の場合には「含み益」に対して課税されるというルールです。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kokugai/pdf/03.pdf
これら富裕層に対する課税が厳しくなり、
シンガポール移住はピークアウトはしたものの
今だに一定の根強い需要があるのです。
★プロフィール★
花輪 陽子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者。
「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演や講演経験も多数。
公式ホームページ http://yokohanawa.com/
twitter: @yokohanawa
facebook: https://www.facebook.com/yokohanawa
新刊情報『少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図』 (講談社+α新書)