TFSコンサルティンググループ/TFS国際税理士法人 理事長 山崎 泰

永田智彦先生からいただいた『心に棲む人へ』

14.07.01
税務・会計
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■ 実は、心ひそかに・・・

TKC全国会で大変お世話になり続け、こんな先生になりたい・・・と、実は心ひそかに思い続けている、
TKC全国会副会長・永田智彦先生から、著書をいただきました。

著書の題名は、『心に棲む人へ』

TKC全国会・粟飯原一雄会長が推薦文を、著書の帯に寄せておられます。

  今、若い人たちは税理士事務所を
  不況業種と見ているようです。
  はたしてそれほど魅力のない業界でしょうか。
  本書は、一税理士の生きざまを通して、
  職業会計人・職業会計人を目指す若き人々に
  希望と勇気を与えてくれる必読書です。

                      ※下段へ続く
■ 「高橋健太郎」って、誰、だれ??

貪るように読み始めるも、いくら読み進めても、「永田智彦」先生の名前が登場しない???のです。

出てくるのは、「高橋健太郎」だけ・・・

たまたま私の地元・四谷(東京都新宿区)の町会に、
たまご屋を営んでいる「高橋健太郎」という同姓同名の中学校以来の先輩がいて、
最初はどうしても、本のなかの「高橋健太郎」に入りきれなくて・・・
そんなことも、本の中の「永田智彦」探しに躍起になった遠因かもしれません。

 「永田智彦」・・・どこ??
 「永田智彦先生」・・・いつになったら登場されるの???
 「永田先生」、早く登場して?!


■ 「高橋健太郎」こそ、“心に棲む人”

本当に、自らの思慮深さのなさに、情けなくなります・・・
かなり読み進んでから、やっと気がついたのです。

「高橋健太郎」が、永田智彦先生の “心に棲む人” であることに。

著者・永田智彦先生が生まれた時代背景、家庭環境、初恋、大学時代、友との悲しい別れ、
税理士を目指した原点、TKC全国会・飯塚毅名誉会長との出会い、そして別れ、
ともに戦い抜いた政治家との足跡、そして自身の最期まで・・・

税理士として生き抜いた自身の生きざまを、「高橋健太郎」に託した著書。

職業会計人として生きる後進として、こんな生き方をしてみたい・・・
自らの仕事に誇りを感じる一冊に、思わず全社員に回覧してしまいました。


■ “心に棲む人”に出会った余韻冷めやらぬ・・・

“心に棲む人”に出会った余韻冷めやらぬ、1週間ほど後・・・
新宿区内の公立小学校で、6年生の租税教室を担当しました。

 当日は、学校開放日。
 新宿区では、希望すれば学区域が隣接する小学校にも
 入学できるとのこと。

 公立小学校といえども、
 いわば“児童・父母が、学校を選ぶ時代!”に入った
 ということでしょうか。
 それだけに、幼稚園・保育園児を連れた、
 若い父母の姿も目立ちます。

  
 税金で成り立っている公共施設や公共サービスについて・・・
 税の種類や仕組みについて・・・
 税率が8%に上がった消費税の仕組み・・・

等々について、父母も参観される土曜授業で説明。


■「税金の集め方」を、真剣に考える小学生・・・あまりのレベルの高さに

そして授業の後半は、「税金の集め方」についてです。

 どのように集めれば、思いやりがあり、不満が出ない、税金の集め方になるか?

これが、後半の授業の課題!

 税額が同額なのが、公平???  
 税率が同率なのが、公平???

 収入(もうけ)によって、税率が異なるのが公平???

「累進課税」という用語すら使いませんが、
グループ分けした小学校6年生から次々と発せられる答えは、とてもレベルが高く・・・
なかには、公的扶助の考え方を取り入れた解答まであり、思わずウナッてしまうほどです。 

授業後、
 「免税点って、なんですか?」
 「地方交付税交付金って、どういうものですか?」
等々の質問攻めにあい、嬉しい悲鳴!!!


■ 「女子でも、税理士になれますか?」

授業を終えて、最後に教室を去り際・・・ 授業中に集中力があり、目立っていた女子児童から、

「女子でも、税理士になれますか?」

こう問いかけられた時には、なんとも嬉しく
「もちろん!是非とも、頑張って!!」 と、思わず満面の笑みで応えました。

今日の授業で、税理士に憧れ、職業会計人を目指してしてくれる
そんな生徒がひとりでも出てくれたら・・・

永田智彦先生の“心に棲む人”にも、少しだけ近づけるかも。。。 

       2014年(平成26年)7月
                  山  崎   泰