「次の損益分岐点売上高は?」
2013年3月1日14:06:00
■デイリーブログ、奮闘中?!?
1月1日から、甚だ拙いのですが、デイリーブログを綴っています。
実は、以前から少しずつ書き始めてはいたのですが・・・なかなか毎日続かず、書いたとしてもとてもUP(公開)するには拙い内容すぎて、ためらっていました。
しかし、恩師でもある上甲晃・松下政経塾元塾頭をお招きして、昨年12月に開催した「感謝の集い」のなかで・・・毎日1,100字のデイリーメッセージを21年間続けてこられた姿に、「よしっ、始めよう!」と心に決めた次第です。
いまから20年間、書き続けて・・・やっと恩師と同じ年齢です。
経営者として私が"なにをどう考えて経営しているのか"、社員さんにメッセージとして伝えるためにも、子供たちに、"父親としての生き様という財産(になれば良いのですが・・・)"を遺しておくためにも、日々、続けていきたいと、思っています。
■一番身近な社員さんにも役立つように・・・
ですから、日々のブログは、広く配信するとともに、一番身近な社員さんにも役立つように・・・との願いも込めています。
毎週月曜日、社員さんに送っている「今週のメッセージ」にも、是非とも読んでおいて欲しいブログは、折にふれて引用・・・
やり取りを、少しご紹介してみます。
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今週のメッセージは、日本の建国記念の日と、中国の春節にもふれてみました。
社内ミーティングや勉強会でも良くいわれていますが、士業のコンサルティング・グループとして、関与先様に様々な情報提供、アドバイスをするのが本業ですよね。
ときには最近の中国情勢は? とか、建国記念の日って? とか、
経営者の方に、ふと聞かれないとも限りません。
専門性を磨くことも大切にしながら、広く社会事象を知っている幅の広さが、顧問先様からの信頼・安心感を抱いていただくことにつながるように思うので、少しだけデイリーブログをご紹介します。
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2月8日(金)『上海からの客人』
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■中国の春節
中国は、2月9日~2月15日までが旧正月。
中国の2月9日は、日本でいえば12月31日、大晦日。
中国の2月10日が、正月初一。日本でいえば元旦。
春節明けの出勤は、2月16日からということになる。
春節を利用して、上海からの来客。
■最近の上海事情
上海での生活コストが高くなってしまって、労働者が集まらないという。
以前は募集をかけると、50人くらいはすぐに集まった会社が、今では誰も応募がないとの悲鳴も聞くとのこと。
日系企業の人材確保も難しく・・・なかには春節が明けたら、中国人労働者の半分が戻って来なかったというケースも。
春節明けに戻ってきたらボーナス半分、という自衛策をとる企業すらあるという。
中国人にとって、上海での生活コストがあまりにも高くなってしまったことが原因。
上海の家賃は、3,000元/月
(参考:1元=14.87円 2月8日現在)。
どんなに安くても1,500~2,000元/月くらいはかかる。
アパートに3~4人で住んで、ルームシェアしても、500~800元/月くらいはかかってしまう。
地方にいれば、家賃はせいぜい300~500元/月程度。実家にいれば、家賃はかからない。
昼食・・・上海ではどんなに安くても、10元。⇔地方では、5元以下。
ちなみにトウモロコシ・・・上海では2.5元。⇔地方では、1元以下。
上海へ来たら、マンションも嫁さんも見つけなければならない・・・マンションを持っていなければ結婚もできない。
そんな事情から、上海での労働者が減っている。
「実は、日系企業の賃金は、欧米企業に比べて高くないことも、中国人は知っているのです」
こんな事情も、日系企業の労働者不足に輪をかけているらしい。
■上海のみならず、大連、そして広州からも・・・
上海のみならず、大連、そして世界の工場といわれた広州からも・・・
生産拠点を撤退・縮小して、東南アジアへと南下させる企業が後を絶たない。
これからは中国で生産して、中国外へ輸出だけではダメだ! と、強くアドバイスされる。
中国で生産して、中国でも販売する。
中国市場に受け入れられる商品・製品にしなければ。
先日出かけた、中国撤退セミナーの盛況振りを思い出しながら、複雑な気持ちでじっと上海事情に聞き入っていた。
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2月11日(月・祝日) 『建国記念の日&海軍カレー』
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■建国記念の日は、『建国をしのび、国を愛する心を養う日』
昨年に引き続き、午前10時から靖国神社で建国記念祭に参加。
家を出るとき、息子に「今日は何の日か知ってるか?」 と聞いたら・・・
「大日本帝国憲法発布の日でしょ」と即答。
たっ、確かにそうだが。いかにも受験世代・・・
建国記念の日は「建国をしのび、国を愛する心を養う日」。
■そもそも、なぜ2月11日??
1966年(昭和41年)に祝日法が改正され、国民の祝日に加えられて、翌1967年2月11日から適用。
そもそも、なぜ2月11日なのか・・・遠く日本書紀まで遡る。
紀元前660年2月11日、神武天皇が即位された日とされる。
まさに、神話の世界。
だから、今年は確かに西暦2013年でもあるが、皇紀2673年であることも忘れてはならない。 日本人として、日本という国の誕生を祝う日でもあること・・・ 夕食の時にでも、あらためて子供たちにも聞かせなければ。
参集殿での参拝を終えた後、隣接する遊就館を拝観。
そして遊就館1階の喫茶室で、思わず海軍カレーを注文。
明治41年の海軍割烹術参考書のレシピに基づいて、忠実に再現しているという・・・さてさて、味のほどは??
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2月12日(火) 『次の損益分岐点売上高は?』
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■若手社員へのメッセージ
若手社員へのメッセージを、少し引用してみます・・・
士業チームとして、税務や税務会計のみならず、管理会計にも強くなれるように、事業計画書の数値を"頭の中で"出せるように、日々、トレーニング!
■下記の損益分岐点売上高は?
売 上 | 2,000万円 |
限界利益 | 400万円 |
固定費 | 300万円 |
利 益 | 100万円 |
2月7日に開催されたTKC主催の「選ばれた事務所を目指す!業務品質向上セミナー」でのひとコマ。
講師の先生は、社員さんがいきなり電卓を叩き始めたので・・・烈火のごとく、怒ったと仰っていました。
みなさんは、大丈夫ですよね!!
答えは、1,500万円。
売上高(1-変動比率)-固定費=利益
一般に管理会計では、S(1-α)-FC=Pという算式で覚えます。
2,000万円×(1-0.8)-300万円=100万円
この式さえ覚えていれば、あとは右辺と左辺を変換するだけ。中学の数学のようなものです。
S×(1-α)-FC=P
損益分岐点なので、P=0として、
S×(1-α)=FC
S×(1-0.8)=300万円
S×0.2=300万円
S=300万円÷0.2
S=1,500万円
■どんなに売り上げても、利益として上げられる限界・・・だから『限界利益』
売上高2,000万円だとすると、
売上に連動してどうしてもかかる変動費が、1,600万円。
したがって変動費率0.8となります。
この会社は、どんなに売上を上げても、売上×0.8は変動費としてかかってしまう。
だから売上×0.2=限界利益(利益として上げられる限界)ということになるわけです。
どんなに頑張っても、売上の2割しか、利益を上げられないから・・・限界利益と呼ぶのです。
したがって、(売上には関係なくこの会社にかかる)固定費が300万円あるのですから、
300万の利益を上げれば=固定費とトントン。
利益=0、すなわち損益トントンのラインになるのです。
すなわち300万円の固定費を回収するためには
=300万円の利益を上げるためには
=300万円÷0.2
=1,500万円
が、損益分岐点売上高となるわけです。
■電卓を使うな!!
この計算をトレーニングして、瞬間的に頭のなかで行うだけで、暗算で顧問先様にお示しするだけで、顧問先様からの信頼度(尊敬度??)はかなり違うのでは!
そして、年間の損益分岐売上高1,500万円を12で割って、毎月125万円は売り上げてください、と図と数字を書きながら 関与先様の社長、そして営業会議でお伝えするのです。
一日の売上にすると4万円です!といって営業会議や経営幹部の集まる場で、目標数値を示して差し上げるのです。
月単位、日単位、部門単位、部課単位、商品・製品単位に・・・できるだけドリルダウンして、目標値を明確にして差し上げるのです。
目標値がドリルダウンされればされるほど、責任の所在がハッキリして、担当者が数字達成に責任をもってもらえるようになります。
それを超えて売り上げた分が、会社、そして皆さんの利益です。
だから頑張ってください。 その利益から、決算賞与も出るくらいに一緒に頑張りましょう!
私も担当者として毎月、事業計画書をもって予実管理をしに来ますから!!
といって、インセンティブをもっていただくのです。
税理士部門以外の士業の皆さんにも、簡単にできる暗算なので・・・是非ともお勧めします!!
今週も、さらなる士業のプロ集団目指して、一緒に力を合わせて頑張りましょう!
こんな感じです・・・
先月もお話しましたが・・・
電卓などを使って難しいそうな計算をするのではなく、
頭のなかで整理して、やさしくわかりやすく説明できるかどうか!
私たちプロフェッショナルの真価が問われる場面でもあります。
関与先様はじめ、より皆様のお役に立てるように・・・社内勉強会などで絶え間なくスキルアップを図っていくこと、これからも大事にしてきます!
平成25年(2013年)3月 |
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山 崎 泰 |