『当たり前グランプリ』と『学び』
私の松下政経塾以来の恩師・上甲 晃元塾頭が、「一日生きていたら、一つぐらいは感動がある生き方をしたい」との想いから、25年間にわたって、一日も休まずに綴り続けておられる『デイリーメッセージ』。
ご一読いただけましたらと思い、ご紹介させていただきます。
(1)『当たり前グランプリ』
~上甲 晃 氏 『デイリーメッセージ』
平成29年2月23日 第9368号より~
(2)『学び』
~上甲 晃 氏 『デイリーメッセージ』
平成29年2月24日 第9369号より~
(つづく)
ご一読いただけましたらと思い、ご紹介させていただきます。
(1)『当たり前グランプリ』
~上甲 晃 氏 『デイリーメッセージ』
平成29年2月23日 第9368号より~
(2)『学び』
~上甲 晃 氏 『デイリーメッセージ』
平成29年2月24日 第9369号より~
(つづく)
(1)『当たり前グランプリ』
~上甲 晃 氏 『デイリーメッセージ』
平成29年2月23日 第9368号より~
「進化し、深化している」。
山形市内に本拠を構える会計事務所がお世話役をしている
“当たり前グランプリ”の第七回発表会に参加した時の、
率直な感想である。
会場を、三百人を上回る人達が埋めた。
“当たり前グランプリ”が始まって以来の参加者数である。
会場も例年より広いホールを確保した。
開催回数を重ねるにつれて、年々、参加者の数も増え続けている。
そして参加者の数の増加以上に顕著だったのは、取り組み内容の充実ぶりである。
「七年間続けてきたからこそ」と思わせる、掘り下げた内容の発表が相次いだ。
参加回数の浅い会社の取り組みと、最初から連続して取り組んでいる会社とでは、
取組内容の深さ、掘り下げ方が異なるのだ。
まさに、小さな実践を欠かさず積み重ねてきたからこそ生まれる“絶対差”の偉大さを教えられた。
今回の参加企業は九社である。
「思いやりのある5S活動」が当たり前、
「掃除」が当たり前、
「快互」が当たり前、
「揃える」が当たり前、
「クレームゼロ」が当たり前、
「そこまでやるか」が当たり前、
「常に考える」が当たり前、
「環境整備~凡事徹底」が当たり前、
「早時退社」が当たり前(黒沼共同会計事務所)。
今回の発表の中でも、特に注目したのは、
“当たり前”を努力するうちに、物事の本質に迫る取り組みが出てきたことだ。
例えば、主催者の会計事務所の取り組む「早時退社が当たり前」。
膨大な事務作業に追われて、深夜までの残業が当たり前の業界にあって、
敢えて「早時退社」を目標とすること自体、“心意気”が感じられる。
しかも、強制的に「早時退社」を強要するのではなく、
仕事の進め方そのものを根本から変えようとする取り組みは、きわめてレベルが高い。
また、高齢者福祉に取り組む会社の取り組みも本質に迫る、画期的なものであった。
もはや、“当たり前”への挑戦ではない。
“画期的な変革の取り組み”だ。
“当たり前”も掘り下げれば、“当たり前”ではなくなる。
“当たり前”を継続し、掘り下げ、深化させて行くと、
本質に迫まり、やがて最先端の取り組みが生まれてくると教えられた。
(2)『学び』
~上甲 晃 氏 『デイリーメッセージ』
平成29年2月24日 第9369号より~
「誰もがその気になればできる。
”当たり前” を会社単位で競い合う大会を企画してみたらいかがでしょうか?」。
七年前、私は、山形での講演の後、主催していた会計事務所の経営者に提案した。
人は、それを思い付きと言い、私は、”ひらめき” と呼ぶアイデアが頭に浮かんだのだ。
私の講演は、
「真理は平凡の中にある。
世の中、余りにも変化を強調し過ぎて、振り回されている。
本当に大切なことは、そんな難しいところにあるのではない。
ごくごく平凡で”当たり前” の中に、大切なことがある。
その“当たり前”をしっかり励むことが、地に足の着いた生き方であり、底力である」
といった趣旨だった。
講演を終えた後、「いい話でした」といった程度で終わってはいけないと思った。
「学べば変わる。分かったらやる。行動を起こしましょうよ」と会計事務所経営者に迫った。
経営者は、“打てば響く”を身上とする人だ。
即座に、「やりましょう」と二つ返事で、“当たり前グランプリ”の開催を快諾していただいた。
しかし、「一、二回やればいいだろうといった程度の軽い気持ちで引き受けた」と、最近、しばしば言う。
まさか、七年も続けるとは思わなかったのである。
そして私もまた、七年も続くとは思わなかった。
ただ、「物事は、最低でも十年続けなければ本物になれない」というのが私の信条である。
そんなことを言い続けていたら、とうとう、“当たり前グランプリ”もまた、十年の断続に手が届くところまできたのである。
それにしても、この進化ぶりはどうだ。
”言い出しっぺ” の私も、当たり前を七年継続したら、こんなにもすべてが進化するとは想像さえしなかった。
私自身が、どんな平凡なことであっても、継続すれば、こんなにも偉大な成長を遂げるのだと教えられた。
今回、『青年塾』リーダーセミナーの諸氏も誘った。
若き経営者達に、当たり前を励むことの大切さを目の当たりにしてほしかった。
当たり前グランプリの後、私の所や会計事務所に届けられる礼状は、どれもが、感動と気付きに満ちていた。
「一つ一つの内容が、新米経営者にとって、胸を打たれるものばかりでした」
「一歩一歩継続していけば、思いは叶うと勇気が湧いてきました」
「当たり前グランプリがあることで、参加されている企業のエネルギーが正の方向に高められていることがよく分かりました」
「身近な日本一を実践していきます」
などの手紙を読んでいて、私は心の底から喜びが込み上げてきた。思いは届いたようだ。
どんな平凡なことでも、継続して続けて行けば、
やがて「本質」にたどり着けることを、 ”言い出しっぺ”の私が教えられた。
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上甲 晃 氏の活動『志ネットワーク』『青年塾』の詳細については、こちらをご覧ください。
http://www.kokorozashi.net/
~上甲 晃 氏 『デイリーメッセージ』
平成29年2月23日 第9368号より~
「進化し、深化している」。
山形市内に本拠を構える会計事務所がお世話役をしている
“当たり前グランプリ”の第七回発表会に参加した時の、
率直な感想である。
会場を、三百人を上回る人達が埋めた。
“当たり前グランプリ”が始まって以来の参加者数である。
会場も例年より広いホールを確保した。
開催回数を重ねるにつれて、年々、参加者の数も増え続けている。
そして参加者の数の増加以上に顕著だったのは、取り組み内容の充実ぶりである。
「七年間続けてきたからこそ」と思わせる、掘り下げた内容の発表が相次いだ。
参加回数の浅い会社の取り組みと、最初から連続して取り組んでいる会社とでは、
取組内容の深さ、掘り下げ方が異なるのだ。
まさに、小さな実践を欠かさず積み重ねてきたからこそ生まれる“絶対差”の偉大さを教えられた。
今回の参加企業は九社である。
「思いやりのある5S活動」が当たり前、
「掃除」が当たり前、
「快互」が当たり前、
「揃える」が当たり前、
「クレームゼロ」が当たり前、
「そこまでやるか」が当たり前、
「常に考える」が当たり前、
「環境整備~凡事徹底」が当たり前、
「早時退社」が当たり前(黒沼共同会計事務所)。
今回の発表の中でも、特に注目したのは、
“当たり前”を努力するうちに、物事の本質に迫る取り組みが出てきたことだ。
例えば、主催者の会計事務所の取り組む「早時退社が当たり前」。
膨大な事務作業に追われて、深夜までの残業が当たり前の業界にあって、
敢えて「早時退社」を目標とすること自体、“心意気”が感じられる。
しかも、強制的に「早時退社」を強要するのではなく、
仕事の進め方そのものを根本から変えようとする取り組みは、きわめてレベルが高い。
また、高齢者福祉に取り組む会社の取り組みも本質に迫る、画期的なものであった。
もはや、“当たり前”への挑戦ではない。
“画期的な変革の取り組み”だ。
“当たり前”も掘り下げれば、“当たり前”ではなくなる。
“当たり前”を継続し、掘り下げ、深化させて行くと、
本質に迫まり、やがて最先端の取り組みが生まれてくると教えられた。
(2)『学び』
~上甲 晃 氏 『デイリーメッセージ』
平成29年2月24日 第9369号より~
「誰もがその気になればできる。
”当たり前” を会社単位で競い合う大会を企画してみたらいかがでしょうか?」。
七年前、私は、山形での講演の後、主催していた会計事務所の経営者に提案した。
人は、それを思い付きと言い、私は、”ひらめき” と呼ぶアイデアが頭に浮かんだのだ。
私の講演は、
「真理は平凡の中にある。
世の中、余りにも変化を強調し過ぎて、振り回されている。
本当に大切なことは、そんな難しいところにあるのではない。
ごくごく平凡で”当たり前” の中に、大切なことがある。
その“当たり前”をしっかり励むことが、地に足の着いた生き方であり、底力である」
といった趣旨だった。
講演を終えた後、「いい話でした」といった程度で終わってはいけないと思った。
「学べば変わる。分かったらやる。行動を起こしましょうよ」と会計事務所経営者に迫った。
経営者は、“打てば響く”を身上とする人だ。
即座に、「やりましょう」と二つ返事で、“当たり前グランプリ”の開催を快諾していただいた。
しかし、「一、二回やればいいだろうといった程度の軽い気持ちで引き受けた」と、最近、しばしば言う。
まさか、七年も続けるとは思わなかったのである。
そして私もまた、七年も続くとは思わなかった。
ただ、「物事は、最低でも十年続けなければ本物になれない」というのが私の信条である。
そんなことを言い続けていたら、とうとう、“当たり前グランプリ”もまた、十年の断続に手が届くところまできたのである。
それにしても、この進化ぶりはどうだ。
”言い出しっぺ” の私も、当たり前を七年継続したら、こんなにもすべてが進化するとは想像さえしなかった。
私自身が、どんな平凡なことであっても、継続すれば、こんなにも偉大な成長を遂げるのだと教えられた。
今回、『青年塾』リーダーセミナーの諸氏も誘った。
若き経営者達に、当たり前を励むことの大切さを目の当たりにしてほしかった。
当たり前グランプリの後、私の所や会計事務所に届けられる礼状は、どれもが、感動と気付きに満ちていた。
「一つ一つの内容が、新米経営者にとって、胸を打たれるものばかりでした」
「一歩一歩継続していけば、思いは叶うと勇気が湧いてきました」
「当たり前グランプリがあることで、参加されている企業のエネルギーが正の方向に高められていることがよく分かりました」
「身近な日本一を実践していきます」
などの手紙を読んでいて、私は心の底から喜びが込み上げてきた。思いは届いたようだ。
どんな平凡なことでも、継続して続けて行けば、
やがて「本質」にたどり着けることを、 ”言い出しっぺ”の私が教えられた。
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上甲 晃 氏の活動『志ネットワーク』『青年塾』の詳細については、こちらをご覧ください。
http://www.kokorozashi.net/