コーディアル人事労務オフィス

レビューで「プロセス」を見つめる

14.03.02
ビジネス【人的資源】
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仕事にはノルマや納期がある。
社内的な期限が遅れるだけなら、影響は小さい。

しかし得意先を待たせるのは、
会社全体の信頼を傷つけることにつながりかねない。

ノルマや納期を守れなかったビジネスマンを、
スポーツに当てはめてみる。
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スポーツの視点からみる人的資源

チームという組織を慌てさせた意味で、
試合早々にノックアウトされた
野球のピッチャーに似ている。
自らのミスで失点を招いてしまった、
サッカーのゴールキーパーにも近い。

江戸時代の大名・松浦静山の名言に、
「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」がある。
プロ野球界の名伯楽・野村克也氏が語った
スポーツの真理として、記憶している方も多いだろう。

負けに「不思議がない」のは、
プロセスに原因があるからだ。
練習で手を抜いているアスリートは、
試合で活躍できない。
ビジネスマンも同じだ。

ノルマを守れなかった部下は、
「打ち合わせや待ち合わせに遅れがちでは?」
「仕事中にデスクを離れる頻度が高いのでは?」
「小さな時間の遅れやロスが常態化している」と、
勝負どころで同じようなミスを犯してしまう。

ビジネスマンの成果物は、
日常を映し出す鏡のようなものである。
上司に「観察力」が求められるのも、
部下の仕事の進め方=プロセスを
チェックしておくべきだからだ。

プロセスを把握できなければ、
適切な指導はかなわない。
部下自身にもプロセスを見つめさせる。

自分の仕事ぶりをレビューし、
次の仕事につなげるのだ。
振り返りは同じ失敗を繰り返さないための準備、
つまりプレビューの意味も含む。

ミスを無くすのは難しいが、
ミスを減らすことは可能だ。
その足掛かりがレビューである。
プロセスを見つめることで、
つまずきの原因を浮き彫りにすることができる。


次回のスポーツの視点からみる人的資源は
「自分を自分でコーチする楽しさを知る!」(仮)
をお届けします。


[プロフィール]
戸塚 啓(とつか・けい)
1968年、神奈川県生まれ。法政大学法学部法律学科卒業後、雑誌編集者を経てフリーのスポーツライターに。新聞、雑誌などへの執筆のほか、CS放送で欧州サッカーの解説なども。主な著書に『不動の絆』(角川書店)、『僕らは強くなりたい~震災の中のセンバツ』(幻冬舎)。


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