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12坪・月商500万円!大阪の地でちょっと高級なお好み焼を根づかせた

15.11.06
業種別【飲食業】
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昭和59年にオープンした大阪・豊中の『AT THE 21』。

700~900円が相場ともいわれるお好み焼の本場、大阪で客単価1200~1500円をキープ、約12坪で月商500万円以上を叩き出す繁盛お好み焼店だ。
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■このお店が繁盛している理由!

1.値段が高くても、それだけの価値があると実感させる味づくり&提供法

2.30年経ったいまも魅力を発揮する個性的な外観とカフェ風の客席

大阪でお好み焼店が廃れることは一生ないだろう、と約31年前にオープンした『AT THE 21』。関西のビバリーヒルズとも言われる豊中・上野坂に一風変わった店構えで開店した。

「子供の友達に、お父さんかっこいいお店やってるなぁ」と言われるような店を作りたいとデザイナーに依頼したと話すオーナーの西登一氏。お好み焼店とは想像がつかないカフェのようなスタイリッシュな店構えが特徴だ。

お好み焼といえば安いものであれば600円、高くても900円という大阪の土壌で、同店のお好み焼のベースは750円、ネギ焼きのベースは900円、具材は50円から500円と強気な設定だ。

中でも人気のモダン焼は1200円、ミックス焼きそばは1500円で、平均客単価は1200~1500円と大阪のお好み焼店としては高額な部類。その理由はお好み焼ひとつひとつへの強いこだわりにあった。

例えば生地のベースは、鶏ガラや昆布、イワシ、サバ、ウルメを丁寧に煮詰めただしをブレンド。ケーキの粉を混ぜ、一晩寝かせた生地は、だしがしみ込みふんわりとした食感となる。豚肉は鹿児島産の上質なものを使用する他、チーズは、ナチュラルチーズ、ゴーダチーズに、パプリカパウダー、ペッパーなどをチーズの業者に特注でブレンドしてもらう。

提供の仕方にも他店とは異なる工夫がある。テーブルに埋め込まれた鉄板ではなく、一品一品、鉄板にのせて提供している。17~19㎜の厚めの鉄板は特注でオーダーしたもので、食べ終わるまで冷めることなく、ひとりひとりのペースでゆっくりと食事ができる点が好評だ。

お好み焼店として少々客単価は高いが、本物を求める舌の肥えたお客の心を30年以上も掴み続ける同店。高級住宅地ならではの商売がここにはあった。


繁盛飲食店のヒット商法最前線 


【記事提供元】
近代食堂2015年11月号(旭屋出版)