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『コンバージョン数』と『成約数』が違う! その理由は?

23.11.28
ビジネス【マーケティング】
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Webマーケティングにおける最終的な目的は、成約につながるアクションをユーザーが起こすことです。
この目的のことを『コンバージョン』といい、コンバージョンに至った数字を『コンバージョン数』といいます。
このコンバージョン数と成約数は、実際には乖離があることがほとんどです。
なぜ、コンバージョン数と成約数は一致しないのでしょうか。
マーケティング担当者であれば理解しておきたい、コンバージョン数と成約数の違いについて説明します。
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サイトの種類ごとに異なるコンバージョン

コンバージョンはサイトのタイプごとに異なり、マーケティング担当者は適切なコンバージョンの設定を行う必要があります。
ネットショップなどに代表されるECサイトでは、ユーザーに商品を購入してもらうことが最終的な目的なので、コンバージョンは「商品の購入」になります。
また、BtoBの企業サイトなどは直接商品を販売しているわけではなく、ユーザーを見込み客にすることが重要なので、コンバージョンはサイトからの「資料請求」や「問い合わせ」です。
会員制の情報サイトやコミュニティサイトなどは、ユーザーの獲得が目的になるため、「会員登録」などがコンバージョンとなります。

どのサイトも訪問したユーザー全員がコンバージョンに至るわけではないため、通常、コンバージョン数は訪問数よりも少なくなります。
この訪問数とコンバージョン数の割合のことを『コンバーション率』と呼びます。
ECサイトはそれ以外のサイトよりも、一般的にコンバージョン率が低くなる傾向にあります。
取り扱っている商品や価格帯の違い、調査時期などによって変動はあるものの、コンバージョン率は平均して2~3%程度といわれています。
なぜなら、無料の「資料請求」や「問い合わせ」よりも、「商品の購入」のほうがユーザーにとってはハードルが高くなるからです。
したがって、サイト間でコンバージョン数やコンバージョン率を比較する際は、どのような種類のサイトで、どういったコンバージョンが設定されているのかを確認することが重要になります。
たとえば、ECサイトと情報サイトのコンバージョン数を比べてもあまり意味がありません。

コンバージョン数と成約数の完全一致は不可?

コンバージョン数の測定は、Web広告の管理画面で「コンバージョントラッキングタグ」というコードを発行し、サイトにこのコードを設置するという方法があります。
タグを追加することで、その広告がコンバージョンに至ったかどうかを計測することが可能になります。

しかし、この計測によって導き出されたコンバージョン数は、必ずしも成約数と一致するわけではありません。
実際の問い合わせ数や販売数などと計測したコンバージョン数にはズレが生じます。

コンバージョン数と成約数の乖離が発生する理由はさまざまあり、可能性の一つとして、複数の広告媒体がそれぞれコンバージョンをカウントしているケースがあります。
ユーザーが成約に至るまでに、その経路にあったすべての広告がコンバージョンをカウントしてしまい、実際の成約数よりもコンバージョン数が増えてしまうということがあります。

また、コンバージョン数のカウント方法の違いによるズレも考えられます。
コンバージョンの数え方には、一人のユーザーが複数回コンバージョンに至った場合に、1回としてカウントする『ユニークコンバージョン』と、複数回をそのままカウントする『総コンバージョン』という方法があります。
設定によって変更することはできますが、たとえば総コンバージョンでカウントしている場合は、成約数とのズレが生じることになります。

さらに、広告が表示されてコンバージョンに至らなかったものの、別の経路でコンバージョンとなった場合を数える『ビュースルーコンバージョン』というカウント方法もあり、ユニークコンバージョンとビュースルーコンバージョンが混在したままだと、正しい計測ができなくなります。
ほかにも、タグの設定が間違っていたり、Cookieの影響で正しい測定ができなくなっていたりと、いくつかの理由が考えられます。

このようにコンバージョン数と成約数の乖離は、マーケティング担当者を悩ませる種となります。
しかし、原因を知っていれば、そのズレをふまえたうえで判定や評価をしたり、適切な対策を立てたりすることも可能です。
対策の一つとして、複数の広告のコンバージョンを包括的に計測できる測定ツールの導入なども有用です。

マーケティング担当者は、コンバージョン数と成約数は完全には一致しないという認識を持ちながら、その差をふまえた目標となるコンバージョン数を設定していきましょう。


※本記事の記載内容は、2023年11月現在の法令・情報等に基づいています。