コーディアル人事労務オフィス

男性客の集まるヘアサロンにする方法

23.10.03
業種別【美容業】
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近年、男性の美容意識の高まりと共に、エステサロンや脱毛サロンに通う男性も増えてきました。
ヘアカットの際に男性が美容室を利用することも、今では当たり前です。
リピーターになりやすく、来店頻度の高い男性客には、ぜひ自店の常連客になってもらいたいところです。
美容サロンの売上をさらに伸ばすためには欠かせない、男性客の集客方法についてのヒントを紹介します。
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男性客を増やすことのメリット

日本では美容室の数が年々増えており、2018年の時点で25万店を突破し、2021年には約26万店を記録しました。
2017年から2021年の5年間で約1.6万店の増加となっており、今後もこの増加傾向は続いていくと見られています。

美容室が増え続ける一方で、客数は必ずしも増えているとはいえません。
厚生労働省の『平成27年度生活衛生関係営業経営実態調査』によると、美容室の抱える経営上の問題として全体の約8割が客数の減少を挙げています。

客数を増やして売上を伸ばすには、他店との差別化を図る必要があります。
その方法の一つが、男性客の取り込みです。

かつて男性のヘアカットといえば理容室が一般的でしたが、今では美容室に通う男性も少なくありません。
厚生労働省が公表した消費者動向では、2018年時点で女性の約9割が美容室を利用しているのに対し、男性も全体の約3割が美容室を利用しています。
特に、若年層の男性ほど美容室を選ぶ傾向にあり、20~30代の男性では、約半数が美容室を利用しています。

一般的に、カットだけの利用が多い男性客は女性客よりも1回あたりの利用単価が低いといわれています。
しかし、それ以上にメリットがたくさんあります。

まず、男性は気に入った店を何度も利用する傾向があることです。
男性は新規開拓をするよりも継続して通える店を求める人が多いため、サービスに一度でも満足すれば、リピートしてくれる確率が高くなります。
そして、来店1回あたりの支払い額が女性客より少なくても、男性は短いスパンでヘアカットを行う傾向があるため、来店頻度が多くなります。その分、支払額も高くなるのです。
20~30代の男性で年間平均6回、2カ月に一度はヘアカットのために店を訪れるといわれています。ちなみに同世代の女性の来店頻度は年間平均4回、3カ月に一度の来店でカットとともにカラーを行っている人が多いといわれています。

男性客のニーズを理解することが重要

美容室の売上アップの要となり得る男性客ですが、集客には男性客向けならではのアプローチが必要になります。
女性客は店の雰囲気や提供されるサービス、接客や店員との会話など、総合的な満足度で店の良し悪しを判断する傾向があります。一方、男性客の多くはヘアスタイルが自分好みの仕上がりになったかどうかで判断します。

したがって、店の雰囲気やサービスなどをアピールするよりは、どんな仕上がりになるのかを具体的に示すことが重要になります。
たとえば、店のホームページやSNS、予約サイトなどにメンズモデルを起用したヘアカットの施術例を掲載することで、具体的なイメージを想起させることができます。
男性のなかには、「美容室は女性が利用するもの」と美容室に気後れしてしまう人もいます。
しかし、メンズモデルの実例が複数掲載されていれば、安心して来店することができるでしょう。

ほかにも、カットメニューに『メンズカット』と表記したり、男性を対象とした割引サービスを導入したりと、男性客が来店しやすくなる工夫が大切です。
常に男性客を受け入れていることを示すために、男性向けの雑誌やヘアカタログなどを用意しておくことも忘れないようにしましょう。

特に、男性客に向けたメニューを充実させることは大切です。
クイックカットサービス店や理容室などでは行われていない眉毛カットなどは、身だしなみを気にする男性客の大きな来店の動機となります。
ほかにも、頭皮チェック&ケアや薄毛対策、ヘッドスパやヘッドマッサージなどは中高年の男性客に喜ばれるでしょう。
頭皮ケアに有効成分が含まれているシャンプーでの洗髪は、店販につながることが期待できるため、洗髪時に使用するシャンプーや店販の説明は欠かせません。

薄毛など、髪の悩みを抱えている男性も多いものです。丁寧にヒアリングを行い、悩みを聞き出し、その悩みに応じた提案を行うことも重要です。
プロのアドバイスが受けられることにメリットを感じる男性は少なくありません。

男性客を増やしていくのであれば、女性客とは異なるニーズを理解し、男性客でも来店しやすい環境やサービスを整えていくことが大切です。


※本記事の記載内容は、2023年10月現在の法令・情報等に基づいています。