コーディアル人事労務オフィス

多くの人の目に触れるデジタル屋外広告『DOOH』の効果

22.01.25
ビジネス【マーケティング】
dummy
近年、屋外や公共の場、商業施設などに掲示されるデジタル屋外広告『DOOH』が注目を集めています。
市場規模は今後も拡大していくといわれており、2020年の国内市場規模は500億円を超えました。
2024年には、1,000億円を超えると予測されています。
今回は、新しいアイデアも次々と生まれ、今後ますます大きなチャンスが期待されるDOOHのメリットや注意点を解説します。
dummy
近年市場が急成長中! DOOHの活用方法

広告には、大まかにスマートフォンやPC、テレビや紙媒体などを通して個人が目にする室内広告と、街中や駅構内などのパブリックスペースで展開される屋外広告に分けることができます。
屋外広告は『Out of Home』の頭文字を取り“OOH”と呼ばれ、いわゆる屋外に設置されている看板やポスター、広告宣伝車を指します。
このなかのディスプレイなどに表示させるデジタルサイネージを活用したデジタルの屋外広告のことをDOOH(Digital Out of Home)と呼びます

2015年頃から増え始めたDOOHは、市場が急速に拡大しており、すでにさまざまな場面で導入されています。
大量のディスプレイに同じキャッチコピーを表示させる手法は注目を集めやすく、マーケティングの観点からも、効果が高いことが実証されています。
新宿駅や渋谷駅など、首都圏の主要駅や電車内ではDOOHが主流になりつつあり、空港やバス停、ショッピングモール、大学やホテルなど街中のいたるところに設置されています。

このように、さまざまな施設で導入されている背景には、以下のようなメリットがあげられます。

●デジタルサイネージのため、大型看板などとは異なり、時間帯や広告主によって内容をリアルタイムで瞬時に変えられる
●通常は複数枚のディスプレイを一箇所に設置するため、横断的な広告展開ができる
●携帯会社などの位置情報データと連動させることで、目にしたユーザーの動向を追跡し、測定もできる

AIによる自動認識も開発が進んでおり、近い将来、DOOHに近づくだけで、個々に適した広告を表示させることも不可能ではないでしょう。
柔軟でインタラクティブな広告展開ができ、視認性の高いDOOHは、今後さらに進化していくと考えられます。


屋外広告設置の注意点と戦略アイデア

屋外広告物の定義は、一定期間において屋外に表示する看板や広告塔などのことで、DOOHも該当します
そして、屋外に広告を設置する際には、行政への『屋外広告物許可申請』が必要になります。
たとえば東京都の場合、景観の維持や公衆への危害防止を目的として、『東京都屋外広告物条例及び同施行規則』を定めています。
そしてさらに、広告が道路に突出する場合には『道路占用許可申請』を、広告物が4mを超える場合は、各自治体に『準用工作物の確認申請』を行う必要があります。
また、広告を出してはいけない禁止区域など、地域によって定められている条例がありますので、各自治体のホームページなどを参考にしながら計画を進めていきましょう。

これまでにない、新しい広告展開を可能にするDOOHにおいては、斬新なアイデアも次々と生まれています。
2021年7月には、新宿駅東口の駅前ビルの大型ビジョンに登場した3Dの三毛猫が、街ゆく人々の足を止めて話題となりました。
同11月には、渋谷のビルに忠犬ハチ公をヒントに描かれた3Dの犬が登場し、表参道にも同様の3Dビジョンが設置され注目を集めました。
これらのDOOHを活用した斬新な広告形態は、海外でもニュースになるなど大きな反響を呼んでいます。

クリエイティブな広告展開は、多くの人の注目を集め、商品の訴求にもつながります。
自社の商品やサービスを宣伝するにあたり、どのようにDOOHを活かせるか、考えてみてはいかがでしょうか。


※本記事の記載内容は、2022年1月現在の法令・情報等に基づいています。