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看板猫やドッグカフェ、飲食店に動物を置くのに資格や許可は?

21.11.01
業種別【飲食業】
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ひと昔前は、「飲食店に動物を入れるなんてとんでもない!」という意見も多かったものですが、最近ではペット同伴可のカフェや、看板猫のいる店など、動物と過ごせる店が人気です。
基本的に、動物を店に置くことに関しては、特別な資格や許可は必要ありません。
しかし、地域の保健所ごとに別途基準やルールが運用されるケースもあるため、事前に問い合わせたほうがよい場合もあります。
今回は、飲食店に動物を置く際の注意点について説明します。
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基本的には特別な資格や許可は不要

昨今のペットブームにより、街では、犬の散歩をするついでにオープンカフェで一息、といった光景をよく目にするようになりました。
都市部を中心に有名な看板犬・猫のいる店や、客のペットも同伴可能な飲食店も増えており、動物と過ごせる飲食店の人気は、今後ますます高まりそうです。

動物を店内に入れることについて、基本的に特別な資格や許可は必要ありません
ただし、注意すべき事項はあるため、住んでいる自治体の定めるルール等があれば、守る必要があります。
たとえばある自治体では、以下のような内容をドッグカフェに対して指導しています。

(1)いわゆるドッグカフェである旨を掲示し、次の設備を設置すること。
●調理場・客席間がわかる仕切り等
●客席内に手洗い設備
●愛がん動物用食事の調理等を行う設備および愛がん動物専用の食器の洗浄設備
(2)愛がん動物に人間用の食器、椅子・机等に触れる等の非衛生的な行為をさせないこと。
(3)利用客はブラッシングを行わないこと。
(4)食品取扱者は愛がん動物に触れないこと。
(5)営業許可申請書にいわゆるドッグカフェである旨を記載すること。

動物がいると、毛が抜け落ちたり、思わぬ排泄があったりと、致し方ない事情で店が汚れることがあります。
食品衛生を守るためにも、自治体や公共機関が定めているルールを調べてみるとよいでしょう。

さらに、犬、猫、鳥などを看板ペットとして複数飼ったり、猫カフェなど、実際に動物に触れることのできる業態でふれあいを提供したりと、人と動物のかかわりを事業内容に取り入れていきたい場合には、『第一種動物取扱業』における『展示』の登録が必要になってきます。

第一種動物取扱業には、たとえば動物の繁殖や小売りを行う『販売』、動物を預かるペットホテルなどの『保管』といった7つの種別があります。
展示については、『動物を見せる業(動物とのふれあいの提供を含む)』において、登録が必要です。
動物園や水族館のほか、乗馬施設やアニマルセラピーの業者等も該当します。

もちろん、動物とのかかわり方によっては、特に登録は必要ない場合もあります。
一度、所轄の保健所か役所に問い合わせてみましょう。

第一種動物取扱業に登録するには、飲食店などの事業所ごとに、常勤の従業員のなかから動物取扱責任者と、重要事項の説明などを行う従業員を選出します。

たとえば東京都の場合、申請手数料は1万5,000円となり、登録申請は、動物愛護相談センター本所(世田谷区)および多摩支所(日野市)の窓口でのみ受け付けています。

登録後に責任者の氏名等、申請事項に変更が生じた場合には、その都度の届け出が必要です。
また、廃止の場合には廃業届出、さらに登録は5年ごとに更新が必要となります。


実際に店舗で気を付けたいことは

次に、飲食を伴う店舗で動物を入店させたり置いたりする場合に、発生しやすいトラブルを防ぐポイントを紹介します。
ペットの種類や大きさなどにより、臨機応変に対応していく必要がありますが、基本的なルールとして、以下を守りましょう。

(1)ペットがテーブルに乗ることを禁止する
(2)首輪やリードを必ず着用させる
(3)人間用の食事や食器はペットに与えない
(4)糞尿対策をしてから入店してもらう
(5)ペット同士がけんかにならないよう座席を配慮する

特に、衛生面の対策は必須となります。
たとえば、犬の散歩の途中で立ち寄る来店客はテラス席へ誘導し、当然ながらブラッシングなど、毛が舞い上がる行為はしないようにお願いしましょう。
ペットが店を出た後の清掃とアルコール消毒はこまめに行い、臭いにも気をつけます。

また、犬の場合、よく吠える犬や、けんかをする犬、大型犬など、色々な特徴の犬がいます。
ほかのペット連れでない来店客の迷惑にならないよう、前もって取り扱いを考えておくことが重要です。

犬猫同伴可の飲食店も需要が高まり、看板ペットのいる飲食店は、SNSでも話題になりやすいことがメリットです。
彼らに優しい店内環境づくりを目指しながら、しっかり管理していきましょう。


※本記事の記載内容は、2021年11月現在の法令・情報等に基づいています。