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サロンのブランドを活かしたオリジナル商品の展開とは?

21.03.02
業種別【美容業】
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近ごろ、『サロンオリジナル商品』と銘打ったシャンプーやトリートメント、美容液などを、ヘアサロンで見かけるようになりました。
こうしたプライベートブランド(PB)商品には、開発の手間や在庫リスクなどから、導入のハードルが高いイメージもあります。
ではなぜ、最近になって多くの美容室でオリジナル商品が作られているのでしょうか。
今回は、美容室がサロンオリジナル商品を作る理由や商品開発、どうやって手に取ってもらうかなどについて解説します。
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サロンオリジナル商品を作る方法とは?

有名メーカーのプロ向けシャンプー・リンスや、サロン専売品と書かれたヘアケア商品を、来店客向けに陳列している美容院は何軒もあるのではないでしょうか。

こうしたサロン向け商品は特別感もあり、客受けもします。
しかし、同じ商品が『サロン向け』とされつつも、一般の人が見られるネット通販で流通していると、店よりも安価に買われてしまうこともあり、安定して収益を上げ続けるにはやや不安が残ります。

そんななか、新たな商材として、オリジナル商品を開発するサロンが増加しています。

自分のところのヘアケアを気に入ってくれているお客であれば、家でもサロンと同じレベルのケアができそうだと期待して購入してくれる可能性が高く、ECサイトに出回らないため、価格もそれなりに設定できます。
サロンオリジナル商品の顧客層は、自院を知っている、通ってくれている人たちで、その限られた人たちの信頼がある限り、リピートしてもらえるという特徴があります。

サロンオリジナル商品の製造方法には、大きく分けて二つの方法があります。

一つは、自分たちで研究して、手作りするパターン
こちらは、製造方法や効果の追求など、自分たちならではのさまざまなこだわりを活かしながら、ヘアケア商品を開発していきます。

もう一つは、OEM(Original Equipment Manufacturer)といって、受託製造業者に依頼して作ってもらうパターンです。
いくら美容師がヘアケアのプロとはいえ、シャンプーやトリートメントの配合を全てわかっているわけではありません。
プロと相談しながら製品を作りたい場合は、ヘアケア製品のOEMを手がけている業者に依頼して、サロンのオリジナルブランド開発に取り組んでもよいでしょう。
独自の調達ルートで、その時に流行している美容成分や貴重な原料を仕入れている業者もいます。
なかには、「自分の店舗で使っている専売品と同じような効能のものを作りたい」「髪質別に何種類か作りたい」といった要望に応えて、一緒に取り組んでくれるところもあるので、目的に合わせて業者を選びましょう。

また、OEMでも業者任せにせず、商品の企画を立てる際には、商品の種類、ターゲット層、価格帯などもなるべく吟味しましょう。
中身の試作品、商品テスト、パッケージの検討など、やることは多々あります。
中身やデザインの確定後、最終見積もりに同意すれば、商品化はすぐそこです。
契約や発注から納期まで、およそ2~3カ月程度かかることが多いようです。


ライバルは市販品。店のブランドが大切

購買客は、サロンオリジナル商品に対して、店舗で体験したような効果を期待しています。

そのため、サロンオリジナル商品を販売する時には、ここでしか手に入らないという特別感を大切にするとともに、普段のヘアケアサービスに近い効果が出たり、使い方ができたりするような商品を企画するとよいでしょう。
また、自分のサロンで、美容師がシャンプーしているときに、商品やその効果について説明すると、購買に結び付きやすくなります。
これらを意識しながらオリジナル商品を販売することで、他店との差別化にもつながるのです。

また、サロンオリジナル品は、それがよい商品であれば、家族をはじめとした周囲に“クチコミ”で広がっていきます。

小規模サロンでは、よく通ってくれる客層に合わせた商品づくりと、在庫を抱えないような小ロットの製造から始めてみるとよいでしょう。

サロンオリジナル商品のライバルになるのは、マーケティングや研究開発をしっかり行っている、大手企業の市販品です。
残念ながら、コストパフォーマンスでは敵わない相手ではありますが、実際に現場で髪を触っている美容師だからこそ、お客に合ったヘアケア商品を勧めることができるという側面もあります。
また、お客が通っている美容室という点で、信頼性があるのも強みです。
施術しながら使い方を説明するなど、美容室内で商品をPRするだけではなく、チラシを作って置いてみたり、SNSを使って商品の情報を発信しながら、自分の美容室のブランドを育てていくことも大切です。
せっかくオリジナルブランドを立ち上げるのならば、継続させる工夫もしていきましょう。


※本記事の記載内容は、2021年3月現在の法令・情報等に基づいています。