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本格ナポリピッツァが破格の380円~!ピッツァの大衆化に挑み、各地に続々出店

14.07.06
業種別【飲食業】
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窯焼きの本格ナポリピッツァを、
1枚380円からの低価格で提供する「センプレピッツァ」。
現在17店舗を展開し、ニーズに合わせて売り方も柔軟に変化。
第12号店となるアトレ大森店では、カフェスタイルを採用し、
17坪・18席で客単価850円、月商600万を売り上げる。
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繁盛飲食店のヒット商法最前線

■このお店が繁盛している理由!

1 多彩な本格ナポリピッツア
2 シズル巻を演出するレジ一体型の調理場
3 低価格ピッツアのテイクアウト

「ピッツァはもともと、安くておいしいイタリアの
大衆食です。もっと多くの人に身近に楽しんで
もらえたらと常々考えていました」
と語るのは、(株)Buona Vita代表の志水将児氏だ。

同社は2011年にワンコインピッツァ業態『sempre pizza』をスタート。
以来、直営11店・FC6店で構成する17店舗(2014年4月現在)を
全国に展開する快進撃を続けている。

志水氏は脱サラ後イタリア料理店で修業し、27歳で独立。
2004年からオーナーピッツァイオーロ(ピザ職人)として
客単価4千円前後のピッツェリアを2店舗運営していたが、
リーマンショックや震災の影響で経営が鈍化。それならば、
とかねてより構想していた低価格ピッツァへの挑戦に踏み切った。

「当初は多店舗展開の予定は全くなく、“やりたい!”と
いう一念で見切り発車した状態でした。原価も5割近く
かかっており、売れても売れても儲けが出ないほど(笑)。
予想以上の爆発的なニーズに応えて徐々にアウトラインを
整えていったのです」と語る。

現在チェーン展開の中心に据えるのは、研修で育成した
ピッツァイオーロを数名配備し、レジ一体型の厨房で迅速な
調理・提供オペレーションを組むテイクアウト中心の店舗だ。
絞り込んだメニューとセルフサービスの導入により、
ピッツァのファストフード色を鮮明にしている。

また、ピザ生地は全店で店内調理を貫き、各店の厨房で
売れ行きに合わせた見込み生産を行なっている。

ホールトマトやチーズなどの主力食材はイタリア産を使用。
原価のかかるモッツァレラチーズは、全店で月4トンを
消費するというスケールメリットを生かし、原価率をオープン当初より
10%以上も抑えた33~35%にまで抑制して調整している。

近年では同業態の競合店が増えつつあるなか、製造過程において
「手作り感のある味わい」を貫くことで、他店との差別化に臨んでいる。

同社は今後も首都圏の駅前や地方都市のショッピングモールなどを
心に毎月2店舗ペースで出店を予定しており、FCの応募は半年先まで
予約満員状態だという。“sempre"とはイタリア語で「常に」を意味する言葉。
「ナポリピッツァをもっとおいしく、もっと手軽に、もっと多くの人に」を
経営理念に据え、綻びの出ない着実な展開で再来期の100店舗達成を目指している。

【記事提供元】
近代食堂2014年6月号(旭屋出版)