社会保険労務士法人村松事務所

記事一覧

dummy

成年後見制度と民事信託の違いと、必要になる登記の種類

23.09.05
業種別【不動産業(登記)】

家族が認知症などになった際の対策として有効なのが『成年後見制度』と『民事信託』です。 どちらも判断能力が低下した本人の代わりに代理人(民事信託の場合は家族や家族運営の法人)が財産を管理する法制度ですが、財産を管理できる範囲や代理人に与えられる権利の有無、かかる費用などがそれぞれ異なります。 成年後見制度が適切な場合と、民事信託が適切な場合があるため、状況に応じて判断しなければいけません。 また、成年後見人には成年後見登記が必要で、民事信託も不動産を所有している場合は、所有権移転登記と信託登記が必要です。 今回は、それぞれの制度の特徴と必要になる登記について解説します。

dummy

第三者が登記簿の附属書類を閲覧するには『正当な理由』が必要に

23.08.01
業種別【不動産業(登記)】

2021年に公布された不動産登記法の一部改正が、2023年4月1日から順次施行され始めました。 その内容は、不動産登記簿の附属書類の閲覧制度の見直し(2023年4月1日施行)、相続登記の申請義務化(2024年4月1日施行予定)、住所等変更登記の申請義務化(施行日詳細は未定、2026年4月ぐらいに施行予定)などといったものです。 なかでも、登記簿の附属書類の閲覧制度について、今まではこれらの書類を閲覧したい場合、『利害関係がある者』なら閲覧できました。 しかし、法改正により閲覧制度が見直され、2023年4月1日から登記申請書や附属書類を閲覧するには『正当な理由』が必要になりました。 改正前は『利害関係』の解釈が事例ごとで各登記官の解釈に委ねられており、個別に判断しなければなりませんでした。そのため、このたびの改正で「正当な理由」となったのです。 今回は、登記簿の附属書類を閲覧するための要件を説明します。

dummy

増改築や自宅の店舗化などの際に必要な『建物表題部変更登記』とは

23.07.04
業種別【不動産業(登記)】

不動産登記簿は、不動産の物理的な状況を記した『表題部』と、その不動産の所有権などを記した『権利部』で構成されています。 物理的な状況とは、土地であれば所在・地番・地目・地積、建物であれば所在・家屋番号・種類・構造・床面積を指します。 もし、この表題部に変更があった場合には、その変更日から1カ月以内に表題部の変更登記を行う必要があります。建物に関するものは『建物表題部変更登記』を行うこととなり、今回はその建物表題部変更登記について説明します。

dummy

相続人単独でもOK! 休眠担保権を抹消する手順と注意点

23.06.06
業種別【不動産業(登記)】

不動産を相続した際に、明治・大正期などの抵当権が設定されていることがあります。大昔の抵当権の多くは抵当権者が不明で、ほとんどの場合、借りていたお金を完済しているのかどうかも調べようがありません。しかも、昔の抵当権なので債権額が数十円と少額な場合もあります。 このような長期間放置された抵当権のことを『休眠担保権』(または『休眠抵当権』)と呼びます。 今回は、抵当権者が不明の際に行う休眠担保権を抹消する方法について説明します。

dummy

法務局から『相続登記を促す通知』が来たときの対応方法

23.05.01
業種別【不動産業(登記)】

相続登記がされていないなどの理由で、所有者が不明になっている土地が社会問題化しています。 日本の所有者不明土地の総面積は九州本島に匹敵するといわれており、政府はさまざまな法整備を進めることで所有者不明土地の解消に努めてきました。 法務局では、相続が発生してから10年以上に渡って相続登記がされていない土地所有者の法定相続人を調べ、相続登記を促すための『長期間相続登記等がされていないことの通知』を送付しています。 もし、この通知を受け取った場合、どのように対応すればいいのでしょうか。 2024年の相続登記の義務化を前に、相続登記の方法を学んでおきましょう。

dummy

知って役立つ! 移転の際に必要となる本店移転登記の手順

23.04.04
業種別【不動産業(登記)】

本社の事務所が手狭になったなどの理由で本社を移転する際に、必要となる手続きの一つとして本店移転の登記があります。株式会社など法人の本店を移転したときには、同じ市区町村内の移転であったとしても、一定期間内に管轄の法務局へ本店移転の登記の申請を行い、審査を受けなければなりません。今回は、株式会社の本店移転について、その登記の手順や登記時の必要書類について説明します。

dummy

注目のリースバック。老後の生活資金調達の手段にも

23.02.27
業種別【不動産業(登記)】

リースバックとは、『セール・アンド・リースバック』の略で、所有している不動産を売却すると同時に、買主からその不動産を賃貸として借りるというものです。 主に、自宅などの不動産を現金化したい場合に利用されています。 リースバックには、まとまった現金が一括で手に入り、今住んでいる家にそのまま住み続けられるというメリットがあります。 一方、所有権を失うため、不動産を相続できなくなるなどのデメリットもあります。 今回はリースバックの特徴と利用する際の流れ、必要な登記について説明します。

dummy

どんなメリットがある? 登記の際のQRコード付き書面申請

23.01.31
業種別【不動産業(登記)】

不動産や法人の登記は、申請書を作成して登記所に提出する『書面申請』と、インターネットを介して申請データを送付する『オンライン申請』、そして、2020年1月から運用が開始された『QRコード(二次元バーコード)付き書面申請』があります。 今回は、QRコード付き書面申請のメリットや、利用方法などについて紹介します。

dummy

登記所から通知される『登記識別情報』を紛失してしまったら?

22.12.27
業種別【不動産業(登記)】

不動産の登記を行うと、新しく名義人となった人に、登記所から『登記識別情報』が通知されます。この登記識別情報は本人確認の手段の一つで、登記官が名義人から提出された登記識別情報によって、申請者が名義人本人であるかを確認します。 登記識別情報は、売買や贈与などで土地や建物の名義を変更したり、自宅を担保に融資を受けたりする際に、登記名義人本人が当該登記を申請していることを確認する資料となります。しかし、使用頻度の高いものではないため、登記識別情報を失くしてしまうケースもあるようです。今回は、登記識別情報を紛失してしまった場合の対処法などについて説明します。

dummy

不動産登記における『本人申請』のリスクと専門家の役割

22.12.06
業種別【不動産業(登記)】

登記とは自分の権利や義務を社会に向けて公示し、保護してもらうための法制度の一つです。 登記には、商業登記や法人登記、成年後見登記や動産譲渡登記などさまざまな種類があります。そのなかでも世の中的になじみがあるのは、不動産にまつわる不動産登記ではないでしょうか。 物件の購入や相続の場面で必要になる不動産登記の手続きは、司法書士や土地家屋調査士といった専門家に依頼するのが一般的ですが、当事者自らが登記申請を行うことも可能です。これを『本人申請』と呼びます。 そこで今回は、本人申請で登記を行う場合の流れや注意点などを解説します。