社会保険労務士法人村松事務所

記事一覧

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最低賃金の引き上げで事業者が受ける影響と有効な対応策とは

22.11.08
ビジネス【労働法】

2022年10月に最低賃金の改定が行われ、地域別最低賃金の全国加重平均は、昨年度の930円から、31円引き上げの961円となりました。 31円の引き上げは制度が始まって以来の最高額ですが、政府は全国加重平均について1,000円以上を目指す方針を打ち出しているため、今後も最低賃金の引き上げは続いていくと見られています。 企業側は、最低賃金以上の給料を従業員に支払わなければならず、最低賃金の改定にともない、給料の見直しや就業規則の変更など、さまざまな対応を迫られます。 そこで今回は、最低賃金が与える企業への影響や対応策などを考えていきます。

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変形労働時間制を導入するメリットと注意点

22.10.25
ビジネス【労働法】

『変形労働時間制』とは、時期による繁忙に合わせ、社員の勤務時間の配分を取り決める制度です。 労働時間を月単位や年単位で調節できるため、繁忙期と閑散期で労働時間にばらつきのある業種を中心に採用されています。 あらかじめ定めた労働時間を超えなければ残業代が発生しないため、残業代を抑えることができます。 また、従業員も忙しいときに集中して働き、業務が少ないときは長期休暇を取得できるなど、メリハリのある働き方が可能になります。 変形労働時間制を導入する方法や、注意点などを説明します。

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障害者差別解消法と障害者雇用促進法の合理的配慮の違い

22.10.12
ビジネス【労働法】

2021年5月に『障害者差別解消法』の改正案が参議院本会議で可決され、成立しました。 これまで民間の事業者に対して努力義務とされていた、障害のある人に対する『合理的配慮の提供』が、この改正によって国や自治体と同じく法的な義務となりました。 一方、障害のある人への合理的配慮の提供が、民間の事業者に対してもすでに義務化されている法律に『障害者雇用促進法』があります。 では、障害者差別解消法と障害者雇用促進法の合理的配慮は、何が異なるのでしょうか。 それぞれの法律で求められる合理的配慮の中身について、説明します。

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『いじめ・嫌がらせ』にまつわる労働紛争と企業に求められる対応

22.09.28
ビジネス【労働法】

同僚や上司などによる職場でのいじめや嫌がらせが増え続けています。 2022年7月1日に発表された『令和3年度個別労働紛争解決制度の施行状況』では、民事上の個別労働紛争における相談件数のトップが『いじめ・嫌がらせ』でした。 特に、個別労働紛争の相談件数は、コンプライアンス意識の向上もあってか、過去10年間で飛躍的に増加しました。 いじめや嫌がらせの被害に遭った従業員は、事業主に現状を訴え、対応を求めますが、改善されない場合は、労働紛争に発展する可能性もあります。 今回は、企業側が行うべき対応について説明します。

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役員は労災保険の対象外!? 適用されるケースとは

22.09.13
ビジネス【労働法】

労災保険とは、業務中や通勤中に発生した労働者の負傷や疾病、障害や死亡に対して、本人や遺族に保険料の給付を行う保険制度です。 正式名称を『労働者災害補償保険』といい、給付は労働者災害補償保険法に基づいて行われます。 労災保険の対象は労働者なので、取締役や監査役、会計参与などの役員は、原則として対象外となりますが、例外的に、労災保険が適用されるケースもあります。 今回は、役員に労災保険が認められる要件について説明します。

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歩合制の最低賃金はどうなる? 計算方法や割増賃金の取り扱いを解説

22.08.30
ビジネス【労働法】

最低賃金とは、最低賃金法によって定められた、使用者が労働者に支払わなければならない賃金の最低額のことです。雇用形態を問わず、すべての労働者に適用されます。 最低賃金のなかでも地方最低賃金は、47都道府県ごとに1時間あたりの最低賃金が定められています。月給制でも年俸制でも、時給換算した際にその額を下回ることはできません。 では、従業員の業績によって給与が決まる歩合制の場合、最低賃金をどのように設定すればよいのでしょうか。 今回は歩合制における最低賃金の設定について説明します。

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経営者が労働基準監督署で相談できること

22.08.09
ビジネス【労働法】

労働基準監督署(労基署)は、労働者からの相談や通報を受ける場所というイメージを持つ人も多いでしょう。しかし、実際は、事業主からの相談も受け付けています。 ただし、労働基準法や労働安全衛生法など、労働法に関連した相談には答えてくれますが、法令外のことについては、事業主が判断しなければならないこともあります。また、解雇の要件などは民事上の問題になるため、労基署は民事不介入の原則によって、アドバイスすることができません。 経営者が労基署に相談できる範囲について、確認しておきましょう。

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従業員の命を守る! 職場の安全衛生にAED導入のススメ

22.07.26
ビジネス【労働法】

事故や急病は、いつ、どこで起こるかわかりません。労働安全衛生法では事業者は、労働者の安全と健康を確保するための安全衛生管理を進めるように定めています。 また、労働契約法の第5条では、労働者が生命や身体の安全を確保して労働できるような配慮が求められています。 従業員の命を守るという意味では、AED(自動体外式除細動器)の設置は、有効な安全衛生管理の一つです。事業所への設置も増えているAEDの導入や点検について、考えていきましょう。

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企業ぐるみで子育て家庭を支援! 『次世代法』の行動計画とは

22.07.12
ビジネス【労働法】

『次世代法(次世代育成支援対策推進法)』は、次世代を担う子どもたちを育成、または育てようとする家庭を企業や自治体など、社会全体で支援することを目的とした法律です。企業に対しては、子どもを育てやすい環境づくりを目指した行動計画の策定を求めており、目標達成企業は認定を受けることで『くるみんマーク』を取得できます。 今回は、次世代法に関する企業の責務や、マークの取得方法について説明します。

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派遣先企業が派遣労働者を直接雇用するメリット

22.06.28
ビジネス【労働法】

労働者派遣法では、派遣先企業の同一の課や部署において、一部の条件を満たす者を除き、3年を超えて同じ派遣労働者を受け入れてはいけないことになっています。 この決まりは、いわゆる『3年ルール』と呼ばれています。 派遣先企業は、3年を経過した派遣労働者に対して、課や部署を異動させることで派遣労働者として引き続き働いてもらうこともでき、正社員や契約社員として直接雇用することも可能です。 派遣先にとって、派遣労働者の直接雇用は、雇用の安定化や優秀な人材の獲得などのメリットにつながります。 そこで今回は、派遣労働者を直接雇用する際のポイントについて解説します。