社会保険労務士法人村松事務所

「組織原則が組織運営の問題を解決する」編

20.02.26
ミニコラム
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<ステップアップは段階的である原則②>

ほとんどの場合、飛び級という方法は結果として成功した試しがありません。
それには2つ理由があります。

1つは成長した本人が来年はまた同じように飛び級しようと考えるためです。
次の年も飛び級をすることなどはありません。しかし本人からすると、今ま
での頑張りで飛び級ができたとすれば、もっと頑張ればまた来年も飛び級で
きると考えてしまうのです。
当然、どんなに頑張ったとしても次の年にも飛び級になることはありません。
そして社員はモチベーションをがくんと落とすことになります。

去年以上に頑張ったのに今年は飛び級することができない。「経営者の考え
ていることがわからない」となり、最悪の場合は会社を辞めてしまう可能性
さえあるのです。

もう1つの理由は、飛び級させた社員は中堅職以上になったときに成長が止
まってしまうためです。

社員の成長を考えた場合、1つひとつ階段を上るように成長していくことを
社員に示さなければなりません。社員の成長とは、最終的には経営者となり、
この会社をより世の中に貢献できる会社として成長発展させられるまでにな
ることです。

そうなるためには、一般職層において首から下でしっかり学ばなければなり
ません。まずはプレイヤーとして十分成長し、次に自分が成果を上げている
理由を把握し、最終的に人に教えることを学ぶのです。

教えることは簡単ではありません。やる気のない社員、または失敗の多い社員、
何もわからない社員、いろんな社員がいます。その社員たちを指導して、自ら
と同じような成果を創出できるように成長させられるようになって、一般職層
を卒業していかなければなりません。

これは一朝一夕でできることではありません。1等級・2等級・3等級それぞ
れの段階でじっくりと成長する必要があります。これを省略することはできま
せん。

最終的に大輪を咲かせるためには、どの段階も飛ばさずにじっくりと成長させ
ること。それがやがてそれぞれの年代や成長に相応しい活躍の場所を得ること
になることを教えなくてはなりません。

そのためにも、ステップアップ制度では飛び級をさせず、段階的に成長させて
いってください。

    = この続きは、来月またお送りいたします。 =