「組織原則が組織運営の問題を解決する」編
<優秀な社員の採用は労働分配率悪化の原則>
ほとんどの企業が優秀な社員を採用しようと考えています。特に、即戦力
になる優秀な社員を中途で採用しようとしています。
優秀な社員であるためには、当然ながら高い賃金を保証することになります。
そのときの社員の労働分配率が、現在の会社の労働分配率になります。
ほとんどの企業が優秀な社員を採用しようと考えています。特に、即戦力
になる優秀な社員を中途で採用しようとしています。
優秀な社員であるためには、当然ながら高い賃金を保証することになります。
そのときの社員の労働分配率が、現在の会社の労働分配率になります。
たとえば、30万円の賃金を出して採用しようとする際の会社の労働分配率が
50%であれば、
◎30万円×1.6(人件費係数)=48万円
◎48万円÷50%=96万円
96万円の粗利を稼いでもらうということを前提にして採用することになります。
このままこのように中途で優秀な社員を採用する限り、労働分配率を50%から
改善することはほとんどできません。
ましてや、採用した社員が当初考えた通りの労働分配率で成果を出してくれれば、
労働分配率は改善しませんが悪化もしません。しかし思ったほど成果が上がらな
ければ、残念なことに労働分配率を若干なりとも悪化させることになります。
中途社員の賃金自体は、人事制度のつくり方によっては6か月後に見直しをする
ことが可能です。しかしその際、多くの企業が成長給を最高号俸いっぱいまで
支給しています。通常、新卒採用だけであれば20号俸までで良いところ、その
ときの需要などによって最高号俸まで支給することで採用しようとしてしまうからです。
20号俸を超える成長給は、当然ながら隠れ調整給と言われる調整給になります。
経営者も本人も決して払い過ぎとは思わない調整給です。しかしながら実質的には
調整給であることには間違いありません。
この解消をするためにはどうしても入社の段階で成長給表20号俸までで採用し、
入社後に社員を成長させて成長に合わせて成長給を増やす仕方に変えていく必要
があるでしょう。それによって、成長給の払い過ぎということがなくなり、
労働分配率の悪化を止めることができます。
その改善をしながら、人事制度を導入してやっていることの共有化を急速に高め、
社員の成果のバラツキをなくすようにしていかなければなりません。そして同時に、
優秀な社員を採用するという考え方から、社員を1から育て上げるという考え方に
移行していただきたいと思います。それが新卒社員の採用です。
もちろん、新卒を採用したからといってすぐに労働分配率が改善することはありません。
なぜなら一人前になるには通常7年から10年かかるからです。この間は、一人前の
成果を出すことはありません。そこに徐々に近づいていく形です。
ただしその新卒の成長に大きく貢献をするあるものを活用していただくことで、
成長のスピードを最大限まで高めることができます。それが成長シートです。
どのような成果を、どのような知識・技術を身につけてどのようなことを行って
上げたら良いか、どのような勤務態度を守ればいいかすべて成長シートには可視化
されています。それらをあらかじめ見ることができることで、速く成長できるようになるのです。
さらに、同時に成長シートにあるすべての重要業務、知識・技術、勤務態度の成長
基準の5点には「他の社員に教えていた」ということが書いてあります。つまり、
これから学ぼう、成長しようとする社員に対して、「一緒に成長しよう」と成長を
支援することに取り組む社員が組織の中に生まれるのです。それによってすべての
社員が成長することになります。
戦力に見合った金額で社員を中途採用しているうちは、大幅に労働分配率を改善で
きることはありません。新卒を採用し、少しずつしていく成長に合わせて少しずつ
成長給を増やす中で先輩社員と同じように成果を上げられるようになることで、
労働分配率は大幅に改善していきます。
労働分配率は、人事上の採用から教育に対する取り組みの結果として改善されること
に気がつかなければならないでしょう。
= この続きは、来月またお送りいたします。 =
50%であれば、
◎30万円×1.6(人件費係数)=48万円
◎48万円÷50%=96万円
96万円の粗利を稼いでもらうということを前提にして採用することになります。
このままこのように中途で優秀な社員を採用する限り、労働分配率を50%から
改善することはほとんどできません。
ましてや、採用した社員が当初考えた通りの労働分配率で成果を出してくれれば、
労働分配率は改善しませんが悪化もしません。しかし思ったほど成果が上がらな
ければ、残念なことに労働分配率を若干なりとも悪化させることになります。
中途社員の賃金自体は、人事制度のつくり方によっては6か月後に見直しをする
ことが可能です。しかしその際、多くの企業が成長給を最高号俸いっぱいまで
支給しています。通常、新卒採用だけであれば20号俸までで良いところ、その
ときの需要などによって最高号俸まで支給することで採用しようとしてしまうからです。
20号俸を超える成長給は、当然ながら隠れ調整給と言われる調整給になります。
経営者も本人も決して払い過ぎとは思わない調整給です。しかしながら実質的には
調整給であることには間違いありません。
この解消をするためにはどうしても入社の段階で成長給表20号俸までで採用し、
入社後に社員を成長させて成長に合わせて成長給を増やす仕方に変えていく必要
があるでしょう。それによって、成長給の払い過ぎということがなくなり、
労働分配率の悪化を止めることができます。
その改善をしながら、人事制度を導入してやっていることの共有化を急速に高め、
社員の成果のバラツキをなくすようにしていかなければなりません。そして同時に、
優秀な社員を採用するという考え方から、社員を1から育て上げるという考え方に
移行していただきたいと思います。それが新卒社員の採用です。
もちろん、新卒を採用したからといってすぐに労働分配率が改善することはありません。
なぜなら一人前になるには通常7年から10年かかるからです。この間は、一人前の
成果を出すことはありません。そこに徐々に近づいていく形です。
ただしその新卒の成長に大きく貢献をするあるものを活用していただくことで、
成長のスピードを最大限まで高めることができます。それが成長シートです。
どのような成果を、どのような知識・技術を身につけてどのようなことを行って
上げたら良いか、どのような勤務態度を守ればいいかすべて成長シートには可視化
されています。それらをあらかじめ見ることができることで、速く成長できるようになるのです。
さらに、同時に成長シートにあるすべての重要業務、知識・技術、勤務態度の成長
基準の5点には「他の社員に教えていた」ということが書いてあります。つまり、
これから学ぼう、成長しようとする社員に対して、「一緒に成長しよう」と成長を
支援することに取り組む社員が組織の中に生まれるのです。それによってすべての
社員が成長することになります。
戦力に見合った金額で社員を中途採用しているうちは、大幅に労働分配率を改善で
きることはありません。新卒を採用し、少しずつしていく成長に合わせて少しずつ
成長給を増やす中で先輩社員と同じように成果を上げられるようになることで、
労働分配率は大幅に改善していきます。
労働分配率は、人事上の採用から教育に対する取り組みの結果として改善されること
に気がつかなければならないでしょう。
= この続きは、来月またお送りいたします。 =