社会保険労務士法人村松事務所

「組織原則が組織運営の問題を解決する」編

19.05.29
ミニコラム
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<2:6:2の組織原則は永遠の原則>

2:6:2の組織原則はどんな企業にも存在しています。この2:6:2の原則に基づいて優秀な2割の社員は今までどおり優秀だと褒め、次の6割の社員は基本的なことをできていることを認め、そして下の2割は上司が小さな成長を見つけ出して褒めることによって、すべての社員を成長させることができるようになります。
すべての社員を成長させることで、この2:6:2の組織原則がいつかは改善し、
すべての社員が一挙に優秀な社員になるのかと言えば、そのような変化をも
たらすことはありません。なぜなら、優秀な社員は他の社員を教えることに
よってもっと優秀になってしまうからです。その優秀な社員を次の6割の社
員が追いかけて行きます。そしてその6割の社員の成長を見て、また下の2
割の社員が成長して行くことになるからです。

つまり組織の中を相対評価すれば、10年経っても30年経っても50年経っても
2:6:2の組織原則は変わらずにあることに気づかなければなりません。

もちろん組織の2:6:2の中で社員が入れ替わることはあるでしょう。
しかし、下の2割がそっくりなくなることはないのです。このことが理解で
きれば、組織の中にできない社員がいることにいら立つことはなくなります。
この下の2割の社員のモチベーションを組織の中でどのように上げたら良いか
という問題が、常に組織の問題として捉え、それを解決しながらまた成長する
社員がいるからです。

この2:6:2の原則の割合は永遠に変わらないとしても、その状況がある
ことを組織全体で認めることによって、みんなで一緒に成長しようというこ
とを理解することにもなります。みんなで一緒に成長すれば、今の2:6:2
の上の2割を、10年後の下の2割が超えることは間違いありません。

2:6:2とは通常、いかにダメな社員がいるかを示す原則として話されます。
しかしこの原則は、毎年のように全社員が一緒になって成長していることを確
認する原則であると言っても良いでしょう。

そのことは、下の2割の数字が5年前や10年前の上位の2割の数字を上回って
いることからもわかるでしょう。つまり、現在の成長基準の1点の数字は、
5年、10年前の5点の数字よりも高くなるのです。

2:6:2の組織原則のまま、しかし全体の数字が徐々に高まっていく。
これができている組織は、お互いに教え合い、助け合い、そして全員が元気に
成長している組織と言えます。この組織をこれからもつくって行かなければなりません。

   = この続きは、来月またお送りいたします。 =