「組織原則が組織運営の問題を解決する」編
<不平・不満は改善の種の原則>
人事制度を導入する段階で気を付けてもらうことがあります。それは導入時
は完成度60%主義でスタートするということです。
60%主義ということは、通常では合格点まで到達しない品質と言えます。
しかしそのような品質でスタートするからこそ、社員から出てくる様々な
質問・疑問に答えることができるようになります。
人事制度を導入する段階で気を付けてもらうことがあります。それは導入時
は完成度60%主義でスタートするということです。
60%主義ということは、通常では合格点まで到達しない品質と言えます。
しかしそのような品質でスタートするからこそ、社員から出てくる様々な
質問・疑問に答えることができるようになります。
人事制度はスタート段階でどんなに完璧を目指したとしても、人を育てる
仕組みである以上、運用しなければ品質は向上しません。つまり導入の段階
で100%の品質はありえないということです。
そのことを肝に銘じ、実際に運用していかなければなりません。つまり品質
が60%であるところから始め、社員を成長させる仕組みを運用し、そして社員
が実際に成長したことを1つひとつ確認しながら品質を高めていくというスタ
ンスを取れば、社員の不平・不満が人事制度の品質を高めるために重要である
ことに気づけるでしょう。
多くの会社では人事制度を導入しても、不平・不満が出ないと言います。
それには理由があります。
社員が何か意見を出そうものなら途中で遮られ、「とにかく何も言わずこの
人事制度を理解することから始めなさい」と言われてしまうということです。
社員はそう言われた時点から、人事制度は社員のためにつくったのではなく、
会社が社員の昇給・賞与を一方的に決めるための仕組みであると理解するでしょう。
これでは社員は誰も仕組みの導入を喜ぶことはありません。
しかし私たちはそうではありません。社員からこの人事制度に対して出てきた
評価や賃金に対する質問に、丁寧に答えていくことになります。
当初は一生懸命に作り上げた人事制度に対する社員の意見に対して、感情的に
納得できないことがあるかもしれません。しかし昇給・賞与に対する評価や賃金
に対する意見が出るということは、この会社にいたいということです。
会社にこれからも定着して仕事をしたいと考えている、つまりとても良い会社だ
という理解があることが間違いなく前提としてあるのです。
本当にこの会社が嫌になった社員は、評価に問題があっても、賃金に問題があっ
ても、なんらそのことに触れず辞めていくことでしょう。リクルートなどの求人
広告会社の毎年の求職者に対する退職理由のアンケートには、評価に納得できな
い・賃金に納得できなかったというまさに社員の生の答えが結果に表れています。
ところが実際に会社を辞める時には、この言葉は出てこないのです。ですから
社員から出てくる生の言葉はとても重要です。
しかも8割は誤解です。それはしっかりと説明することによって、納得してもら
えるでしょう。
残りの2割は的を射た質問である可能性があります。しっかりと受け止め、プロ
ジェクトチームや幹部会議等で検討してもらいたいと思います。
その結果、人事制度の見直しが行われるのであれば、見直し後に社員にその内容
を返すことになります。そのとき、意見を出した社員は答えるでしょう。
「このような改善をしていただいた以上は、もう私にはこの人事制度に対して質問
することはなにもありません」
全社員が人事制度に対して何ら質問することや疑問はありませんと思ったとき、
そのときが人事制度がほぼ100%の品質になったときです。この品質になった時、
社員は目の前にある仕事に全力を投入することになるでしょう。
御社の社員が飛躍的に成長する様子が目に浮かびます。
= この続きは、来月またお送りいたします。 =
仕組みである以上、運用しなければ品質は向上しません。つまり導入の段階
で100%の品質はありえないということです。
そのことを肝に銘じ、実際に運用していかなければなりません。つまり品質
が60%であるところから始め、社員を成長させる仕組みを運用し、そして社員
が実際に成長したことを1つひとつ確認しながら品質を高めていくというスタ
ンスを取れば、社員の不平・不満が人事制度の品質を高めるために重要である
ことに気づけるでしょう。
多くの会社では人事制度を導入しても、不平・不満が出ないと言います。
それには理由があります。
社員が何か意見を出そうものなら途中で遮られ、「とにかく何も言わずこの
人事制度を理解することから始めなさい」と言われてしまうということです。
社員はそう言われた時点から、人事制度は社員のためにつくったのではなく、
会社が社員の昇給・賞与を一方的に決めるための仕組みであると理解するでしょう。
これでは社員は誰も仕組みの導入を喜ぶことはありません。
しかし私たちはそうではありません。社員からこの人事制度に対して出てきた
評価や賃金に対する質問に、丁寧に答えていくことになります。
当初は一生懸命に作り上げた人事制度に対する社員の意見に対して、感情的に
納得できないことがあるかもしれません。しかし昇給・賞与に対する評価や賃金
に対する意見が出るということは、この会社にいたいということです。
会社にこれからも定着して仕事をしたいと考えている、つまりとても良い会社だ
という理解があることが間違いなく前提としてあるのです。
本当にこの会社が嫌になった社員は、評価に問題があっても、賃金に問題があっ
ても、なんらそのことに触れず辞めていくことでしょう。リクルートなどの求人
広告会社の毎年の求職者に対する退職理由のアンケートには、評価に納得できな
い・賃金に納得できなかったというまさに社員の生の答えが結果に表れています。
ところが実際に会社を辞める時には、この言葉は出てこないのです。ですから
社員から出てくる生の言葉はとても重要です。
しかも8割は誤解です。それはしっかりと説明することによって、納得してもら
えるでしょう。
残りの2割は的を射た質問である可能性があります。しっかりと受け止め、プロ
ジェクトチームや幹部会議等で検討してもらいたいと思います。
その結果、人事制度の見直しが行われるのであれば、見直し後に社員にその内容
を返すことになります。そのとき、意見を出した社員は答えるでしょう。
「このような改善をしていただいた以上は、もう私にはこの人事制度に対して質問
することはなにもありません」
全社員が人事制度に対して何ら質問することや疑問はありませんと思ったとき、
そのときが人事制度がほぼ100%の品質になったときです。この品質になった時、
社員は目の前にある仕事に全力を投入することになるでしょう。
御社の社員が飛躍的に成長する様子が目に浮かびます。
= この続きは、来月またお送りいたします。 =