社会保険労務士法人村松事務所

「組織原則が組織運営の問題を解決する」編

17.05.23
ミニコラム
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<経営戦略は現場にある原則>

企業の存続発展を考えた場合、現在の事業そのものが寿命30年説に合致するとすれば、経営者が引退してからかなり早い時期に現在の事業そのものが成熟期を迎えることになるでしょう。

この事業そのもので多くの社員が成長しているとすれば、その成長した社員を活かす場所、新規事業を早いタイミングで立ち上げていく必要があります。
経営者の最後の仕事は、この経営戦略を立ち上げることです。経営戦略に基づ
いて新しい戦略を打つことになります。
 
この戦略を考えると経営者はまったく今まで考えていなかったことを考えなけ
ればならないような錯覚に陥ることになります。

それは新しい本を買って読んだり、または社外のセミナーに参加して経営戦略
の何たるかを学ぼうとすることです。

多くの場合は、経営戦略の成功率は30%未満と言われていますが、もし理論的
な学び方だけであれば、その成功率はさらにもっと低くなることは間違いありません。

なぜなら誰かが主張する今後のあるべき経営戦略は、すべての会社に共通の考
え方になっていますので、残念ながら中小企業が手を打つには難しすぎるとい
うのが現状です。

経営戦略もスピードが必要だからと言って、「はい明日から実施」とはいかない
でしょう。ところが明日から戦略を打てる方法があります。

それは我社にある成長シート、それも一般職層の成長シートの中で優秀な社員が
どう優秀であり続けているかを調べることが戦略策定の大きなポイントになるからです。

戦略のもともとの原点は何かというと、我社のお客様が我社を活用してくれてい
る理由にあります。

その利益を提供し続ける限り、我社のお客様として存続してくれるでしょう。
ところがそのお客様がとくに愛顧客となった理由は、これからのことに対して
様々な要望を言ってくることになります。

「おたくにはこんなサービスはないのか。こんな商品はないのか」様々なこの要望
に応えている社員が実は優秀な社員といえます。

現状の商品やサービスに限定されずにお客様のニーズに応えようとして、様々な
努力をしています。

お客様の要望は常に変わっていると言っても過言ではないでしょう。通常ではそこ
まで要望しなくても、愛顧客といわれるお客様はそこまで望んできます。

それに対してどう応えていくか。考えながら新しい商品やサービスを考えていくこ
とになるのです。

戦略というのは、我社の足元にもすでに芽生えているもの、それを戦略として考え
ることです。それがなければ私たちはまた別なことをやっていくことになってしまいます。

今後の事業展開をするときに我社の一般職層の社員は、どうやって更なる業績向上
を実現しているのか。そこにお客様の新しい要望・ニーズを生みだして戦略を打っ
ていただきたいと思います。

経営戦略は常に現場にあると考えながら、そのメッセージを社員に伝えていってください。

この流れで行けば経営戦略を実行するときの社員の納得性も当然ながら高いといえます。

 
   = この続きは、来月またお送りいたします。 =